赤ちゃんも花粉症になるの!?仕組みや原因・対処法を解説
目次
- ・そもそも花粉症とは?赤ちゃんでも花粉症になる?
- ・赤ちゃんが花粉症になる仕組みと原因
- ・赤ちゃんの花粉症はいつ頃からはじまる?
- ・大人と違う?赤ちゃんの花粉症の症状とは
- ・赤ちゃんの花粉症にはどんな対策がある?
- ・症状がひどい場合は病院を受診する
- ・まとめ
赤ちゃんも大人と同じく、花粉症になることがあります。赤ちゃんの花粉症は症状が軽いと言われていますが、親としては見ていて心配ですよね。
そこで今回は、赤ちゃんが花粉症になる仕組みや原因、対処法を紹介します。赤ちゃんがなるべく楽に過ごせるよう、この記事を参考にしてくださいね。
そもそも花粉症とは?赤ちゃんでも花粉症になる?
花粉症は、季節性のアレルギー性鼻炎のことを言います。春夏秋冬さまざまな種類の花粉が舞っており、大人でも苦労している方は多いのではないでしょうか。一番有名なのは春頃のスギ花粉、次いで秋頃のブタクサやヨモギなどが挙げられます。
以前は大人の病気と考えられていた花粉症ですが、近年では赤ちゃん含む子どもの発症も目立ちます。大人同様に鼻水や目のかゆみなどが主な症状であり、風邪に比べて鼻水がサラサラなのが特徴です。親御さんは風邪と間違えて判断していることもあるため、注意が必要です。
赤ちゃんが花粉症になる仕組みと原因
赤ちゃんが花粉症になる仕組みは、基本的には大人と同じです。
花粉症を説明するのに欠かせないのが「免疫システム」です。私たちの身体は、有害なウイルスや細菌が侵入すると、対抗する「抗体」が作られます。抗体は、ウイルスが侵入すると、そのウイルスに結びついて排除する役割があります。この役割のおかげで、一度感染症にかかれば、2度とならない(なりにくい)性質を持っているのです。
アレルギーはこの免疫システムが過剰に反応してしまうことで起こります。花粉は単体では害ではありません。しかし、花粉が身体に入ってきたときに免疫システムが誤作動を起こすと、花粉に対する抗体ができてしまうのです。そして再び花粉が入ってきたとき、この抗体が反応し、鼻水やくしゃみといった症状で身体を守る行動を起こすのです。
なお、花粉症の原因はアレルゲンと言われるもの。花粉のほかにも金属や食べ物などもアレルゲンとなることは皆さんご存じでしょう。なぜこれらの物質がアレルギー反応を示すかは正確にはわかっていませんが、現段階では体質や住まい、環境などが原因と言われています。親族で花粉症の人が多ければ、赤ちゃんも花粉症になりやすいということです。
赤ちゃんの花粉症はいつ頃からはじまる?
赤ちゃんの花粉症はいつ頃発症するのでしょうか。先に紹介したように、花粉が体内に入って抗体ができたタイミングで発症しやすくなるため、花粉に触れるのが早ければ早いほどリスクは上がります。以前は3歳くらいで発症したら“早い”と言われていましたが、現在では1〜2歳で発症するケースも増えてきています。
大人と違う?赤ちゃんの花粉症の症状とは
花粉症における赤ちゃんの症状は、大人とほとんど変わりません。くしゃみや鼻水、目のかゆみ、鼻詰まり、皮膚のかゆみなどが主です。原因となるアレルゲンは、春先はスギ花粉やヒノキ、イネ科植物、秋はブタクサやヨモギ、通年であるのがダニやハウスダストです。
大人との違いとしては、目のかゆみが強く出る傾向にあること。花粉症は、初期の風邪と酷似しており間違いやすいですが、目のかゆみが強く出ているか否かで判断するとよいでしょう。
赤ちゃんの花粉症にはどんな対策がある?
基本的には、大人と同じ対策でOKです。ただし、赤ちゃんができない対策もあるでしょう。できる範囲で対策し、できるだけ親御さんが見守ってあげてください。
花粉症対策の基本は、花粉を体内に入れないこと。花粉症がひどい時期には、なるべく花粉に触れるような場所に行かないことが重要です。一番簡単にできるのは、天気予報で花粉の飛散量をチェックすることです。近年の天気予報では、花粉の飛散量を高い精度で予報しているので活用しない手はないでしょう。あまりに花粉が多い日は出かけないことも重要です。
上記では、「花粉が多い日は出かけないことが重要」と説明しましたが、赤ちゃんを家に閉じ込めておくのは健康にもよくありません。おすすめなのが外出を午前中にすること。花粉は1日中飛んではいるものの、午前中の飛散量は非常に少ない傾向にあります。山から飛散してくる花粉は、住宅地や市街地にやってくるのに時間がかかるためです。また、晴れていて風の強い日は花粉が多い傾向。タイミングをうまくずらして外出しましょう。杉の木が近くにある住宅、あるいは山中の方では、杉の場合、朝開花して花粉を放出するので日没前後の外出は控えましょう。住んでいる場所によって外出のタイミングを変え、ご自身の環境にあった時間帯を知りましょう。
上から降ってくる花粉には、つばのついた帽子が効果的です。可能であればマスクもつけたいところですが、嫌がる赤ちゃんも多いので様子を見てみましょう。それでもせめて帽子はかぶらせると効果的です。
花粉は空気中のみならず、服にも付着しています。服に付着した花粉が部屋の中で広がることで、家の中でも花粉に苦しむことになるのです。家の中に花粉を持ち込まないためには、玄関で花粉を払うことが効果的です。なお、セーターなど花粉が付着しやすい服を着ないことも重要です。
前述のとおり、花粉は衣類にも付着します。外に洗濯物を干すと気持ち良いですが、花粉の時期は注意が必要です。洗濯物を外に干していれば、花粉が大量に付着し、部屋に持ち込むことになってしまいます。花粉がひどい時期はなるべく家の中に干すようにしましょう。どうしても外に干さないといけない事情があるときは、取り入れる際にしっかりと払うことをおすすめします。
以上の対策をとっても、花粉の時期は家の中にどうしても花粉が侵入します。そうした場合に空気清浄機は役立ちます。近年では、花粉対策に力を入れた機種も多くあるため、活用しない手はないでしょう。
部屋が乾燥していると花粉が勢いよく舞ってしまうので、加湿することで花粉は水分を持ち床に落ち、舞っている花粉を吸う機会を減らすことはできます。と言われている時代もありましたが、最近の研究で、花粉は水分を吸う事で花粉が破裂し、より細かい花粉の中身が飛び出す「花粉爆発」が起こることが分かってきましたので、加湿器を使う事は一長一短と考え、ご自身の環境(症状緩和)に合う方法を選んでください。
症状がひどい場合は病院を受診する
対策を行ってもつらそうであれば、病院を受診することをおすすめします。赤ちゃんの花粉症は、一般的に大人よりも軽症で期間も短い傾向にあります。
しかし、当然ながら大人と赤ちゃんでは基礎体力が大きく異なり、一見大丈夫そうでもつらい思いをしていることがあります。そのため、対策してもあまり変わらなかったら病院へ行くことが重要です。
病院では内服薬や点眼薬、点鼻薬が処方され、症状に合わせて使用します。毎年症状が出るような赤ちゃんは、症状が軽いうちから処方してもらって早めに対策しましょう。およそ2〜3ヶ月服用することが一般的です。
まとめ
赤ちゃんの花粉症の症状は軽いものの、見ているとつらそうですよね。ご家族の方が見守ってあげて、早期に対策することが重要です。とくに目のかゆみは花粉症を判断するうえで重要な情報であるため、注意深く観察しましょう。しっかり対策したうえで難しいなら、遠慮せずに病院に受診しましょうね。