妊娠中のママはストレスを感じやすい!赤ちゃんへの影響・ストレスの対処法とは

妊娠中のママはストレスを感じやすい!赤ちゃんへの影響・ストレスの対処法とは

妊娠中はなにかとストレスがたまりがちです。
体が思うように動かなかったり、体重管理で食事に制限が生まれたり、出産後の育児に対して不安があったりと、さまざまなストレスを抱えることになるでしょう。
またストレスがお腹のなかにいる赤ちゃんに、悪い影響をおよぼさないかも心配ですよね。
今回は妊娠中に感じるストレスについて、赤ちゃんへの影響やストレスへの対処法などを一緒に解説します。

妊娠中はストレスを感じやすい時期

妊娠中は妊娠前と比べて、ストレスを感じやすい時期です。
つわりや食欲不振、体の倦怠感、便秘や下痢などのお腹に関するトラブル、強い眠気といった体調の不安定さだけでなく、食事量や運動量、仕事内容の制限なども加わって、ストレスがたまりやすくなっています。
また、ホルモンバランスの変化も理由のひとつです。
妊娠する前は女性ホルモンのプロゲステロンとエストロゲンが交互に作用していたものが、妊娠によってバランスが乱れます。
ちょうど生理のときと同じような状況が起こり、ストレスを感じやすくなるのです。
ストレスが原因となって過食に走るケースも少なくありません。
そして過食が続くと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった、母体と赤ちゃんにも大きな影響を与える疾患発症のリスクが高まります。

妊娠中は妊娠前と比べてストレスを感じやすい時期

ストレスの原因になりやすい4つのこと

妊婦さんの多くは、どのようなことが原因となってストレスを感じてしまうのでしょうか。
おもな原因の4つをすべて見ていきましょう。

体調の悪さ

まずは体調の悪さです。
前述したように妊娠をすると、つわりや食欲不振、倦怠感、強い眠気などの体調不良を訴える妊婦さんは少なくありません。
また、お腹のなかにいる赤ちゃんに水分と血液を届けるために、自然と母体は水分や各種の栄養素をストックしやすい体質となります。
体のむくみや便秘がちとなり、体の変化に対してストレスを感じる妊婦さんもいることでしょう。

つわりや食欲不振、倦怠感、強い眠気などの体の変化が原因

胎児の発育に対する心配

お腹のなかにいる胎児の発育に対する不安も、大きなストレスの原因となります。
とくにはじめて出産をする女性にとっては、なにもかもが不安です。
「このままお腹のなかで無事に育っていってくれるかな」「なにも問題なく生まれてきてくれるかな」「ちゃんと育てられるかな」など、悩みのタネは尽きません。

胎児の発育に対する不安も大きなストレスの原因

周囲に理解してもらえないことへの苛立ち

3つ目は、周囲に理解してもらえないことへの苛立ちです。
「つわりがひどくて家事ができないのに、夫は手伝ってくれない」「時短勤務をしていることに対して、職場の同僚が不満を感じているようだ」など、とくに夫や職場の人たちから理解をもらえないことに対してストレスを感じる人も少なくありません。

周囲に理解してもらえないことへの苛立ち

嗜好品が禁止されることへの苛立ち

最後は嗜好品が禁止されることへの苛立ちです。
妊娠中は胎児への影響からタバコやお酒、そしてコーヒーや紅茶に含まれているカフェイン摂取に制限がかかります。
妊娠前は毎日の楽しみとして取り入れたものが、妊娠をきっかけに制限され禁止されていることに対して、ストレスを感じてしまうでしょう。

タバコ、お酒、カフェインを禁止されることへの苛立ち

妊娠中のストレスは、赤ちゃんにどんな影響がある?

体調の悪さや胎児の発育など、さまざまなことが原因となってストレスが蓄積しやすい妊婦さん。
妊娠中に感じたストレスは、お腹のなかにいる赤ちゃんになにか影響はあるのでしょうか?

早産や流産のリスクが増える

妊娠中のストレスは、早産や流産のリスクを増やしてしまいます。
健康な母体を作るために大切なのが、女性ホルモンです。
しかし、ストレスを感じると女性ホルモンにも悪い影響を与えることとなり、お腹のなかの赤ちゃんにしっかり栄養が届きにくくなってしまいます。
その結果、発育不全を原因とする早産や流産のリスクが高まるでしょう。

発育不全を原因とする早産や流産のリスクが高まる

赤ちゃんの発育に悪影響が出る可能性がある

2つ目は赤ちゃんの発育に、悪影響が出る可能性があることです。
人間はストレスを感じると、アドレナリンというホルモンが分泌されます。
アドレナリンはストレスとたたかうために必要なホルモンです。
アドレナリンが分泌されると、敵とたたかうために重要な器官や心臓、脳へ血液が優先的に送られるようになります。
そのため、胃腸や子宮へ送られるはずの血液があとまわしになってしまい、血液量が減った子宮から赤ちゃんへ栄養素が届きにくくなるでしょう。
これにより、発育に悪影響をおよぼす可能性が出てくるといえます。

赤ちゃんの発育に悪影響が出る可能性がある

赤ちゃんの心の発達に、悪影響を与える可能性がある

最後は赤ちゃんの心の発達に、悪影響を与える可能性があることです。
ストレスはコルチゾールというホルモン分泌を促します。
コルチゾールが継続的に分泌されると胎動や心拍が減少し、赤ちゃんの情緒不安定やADHDなどにつながる可能性も指摘されているのです。

赤ちゃんの心の発達に悪影響を与える可能性がある

妊娠中のストレスと上手に付き合っていく5つの方法

ストレスは母体だけでなく赤ちゃんにも悪い影響を与えます。
妊娠中にストレスを感じること自体は仕方がないですが、上手にコントロールしながら付き合っていくことが大切です。
上手に付き合っていくための5つの方法を見ていきましょう。

「イライラするのは当たり前」と受け入れる

まずは「イライラするのは当たり前」と受け入れることです。
妊娠をきっかけにストレスを感じるのは、ほとんどすべての妊婦さんが体験していることです。
イライラしたり、ストレスを感じたりするのは当たり前と理解しておくと、いくぶんか気持ちが楽になるでしょう。

ストレスを感じたりするのは当たり前と理解しておく

適度な運動をする

適度な運動もよいでしょう。
体を動かすと筋肉の緊張がゆるんでリラックスでき、さらに運動による疲れからぐっすりと眠れるようになります。
ただし、母体に負担がかからない程度の運動にしましょう。

お腹の赤ちゃんに話しかける

3つ目はお腹の赤ちゃんに話しかけることです。
「おはよう。今日も元気に過ごそうね!」「昨日はよく眠れてよかったね」など、お腹のなかにいる赤ちゃんと会話をしてみましょう。
妊娠中に赤ちゃんと直接会話ができるのは、妊婦さんならではのことです。
かわいい赤ちゃんに話しかけることで、イライラした気持ちも収まっていくのではないでしょうか。

赤ちゃんに話しかけることで気持ちも落ち着く

ご褒美dayを作って、甘いものを食べる

体重管理が必要な妊娠中でも、たまにはご褒美dayを作って甘いものを食べることも必要です。
たとえば1週間に1回など日にちを決めて、普段はがまんしていた甘いおやつを楽しみましょう。

ご褒美dayを作って甘いものを食べる

赤ちゃんの発育が心配なら、NIPTを受ける

もし赤ちゃんの発育が心配なら、NIPT(新型出生前診断)を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんに染色体異常があるかどうかを、出産前に調べられます。
ただし検査前に検査の内容をしっかり理解し、納得したうえで実施することが大切です。

赤ちゃんに染色体異常があるかどうかNIPTを受ける

まとめ

妊娠中は体調の悪さや胎児の発育に関する不安などから、ストレスを感じやすくなるのが特徴です。
早産や流産のリスクが高まるなど、母体だけでなく赤ちゃんにも悪い影響を与えることとなるため、ためこまないことが大切といえます。
ストレスの原因を知り、ひとりひとりに合った方法で、上手にストレスと付き合っていきましょう。