赤ちゃんの満腹中枢はいつから?ミルクや母乳の飲みすぎがわかるサインも紹介

赤ちゃんの満腹中枢はいつから?ミルクや母乳の飲みすぎがわかるサインも紹介

赤ちゃんがミルクや母乳をたくさん飲んでくれると安心しますが、飲みすぎると逆に「飲ませすぎかも」と心配になることがあります。そこで気になるのが「お腹がいっぱいになった」と感じる満腹中枢が赤ちゃんにあるのかということです。
今回は、意外と知らない赤ちゃんの満腹中枢とミルクや母乳の授乳間隔、飲ませすぎのサインと飲みすぎる理由、対策などを解説します。

そもそも満腹中枢とは

満腹中枢とは、脳が「お腹がいっぱいになった」と感じるための器官で、正反対の役割を持つ空腹中枢と同じく脳の視床下部にあります。満腹中枢は、食事中に血糖値が上昇するのを感知して、体に必要なエネルギー量が摂取された段階で食べるのを止める機能を持っています。

満腹中枢

赤ちゃんの満腹中枢はいつから?

では、赤ちゃんが「お腹がいっぱいになった」と感じるのはいつ頃からでしょうか。赤ちゃんは、満腹中枢が未発達な状態で生まれてきて生後3ヶ月~4ヶ月程度で、満腹中枢が発達「お腹がいっぱい」と感じられるようになると言われていますが、生まれた時から備わっている機能だという説もあります。
そのため、満腹中枢は、この時期からできていると言えませんが、お腹がいっぱいになるとおっぱいや哺乳瓶から顔を背けて「いらない」と意思表示ができるようになると、満腹中枢が発達したと考えてよいでしょう。

いらないと意思表示ができれば満腹中枢が発達したと考えてよい

赤ちゃんがミルクや母乳を飲みすぎてしまう原因

生まれたばかりの赤ちゃんは、口元に物があると吸い付くという吸啜反射によって、与えられただけミルクを飲んでしまいます。「うちの子は、よく飲むからたくさんあげよう」と考えるのではなく、量や時間をコントロールしてミルクやおっぱいを与えることも大切です。

ミルクの場合

ミルクの場合は、飲む分量がはっきりとわかるので、赤ちゃんの週数に合った量や間隔を守って与えることが大切です。しかし、赤ちゃんによっては、適量とされる分量が異なる場合もあります。
飲み終わっても泣いてアピールするような場合は、分量が少ない他に何かして欲しいことがあって泣いているかのどちらかなので、泣いたらすぐにミルクをあげるのではなく原因を探してみましょう。また、ミルクをあまり飲まず、体重も増えない場合は、医師に相談するようにします。

週数に合った量や間隔を守って与える

母乳の場合

1時間程度で消化吸収されてしまう母乳は、赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませても問題ありません。また、母乳は、飲み始めと終わりで成分が変わります
飲み始めの「前乳」は低カロリーなので満腹感が持続しませんが、逆に「後乳」は、カロリーが高くお腹にたまりやすいとされています。そのため、二つのおっぱいから母乳を飲むと、前乳ばかりとなってしまい、満腹感が持続せず、飲みすぎてしまう原因になります。

「前乳」は低カロリーで「後乳」はカロリーが高くお腹にたまりやすい

ミルクと母乳の混合の場合

まず、母乳を欲しいだけ飲ませて足りない分をミルクで補うようにします。そのため、どれくらいの量を飲んだかわからないので、体重をこまめにチェックすることが大切です。

母乳を欲しいだけ飲ませて足りない分をミルクで補う

お腹いっぱいかも?赤ちゃんの満腹がわかるサインとは

赤ちゃんは、ミルクや母乳を飲みすぎるとさまざまなサインで知らせてくれます。

お腹がパンパンに張っている

お腹がパンパンに張ってい場合は、便秘と飲ませすぎが疑われます。うんちが出ていないのに、数時間でお腹がスッキリしてきたら飲ませすぎです。また、飲ませすぎが原因で赤ちゃんの出べそが大きくなることもあります。

お腹がパンパンに張っている場合は便秘と飲ませすぎ

苦しそうにうなる

赤ちゃんが苦しそうに「うーうー」とうなっていたら、ミルクや母乳を飲ませすぎなのかもしれません。しかし、うなるには他の理由も考えられるので、赤ちゃんが苦しそうにうなっている時は、飲ませた量と併せて他の原因も考えてみましょう。

苦しそうに「うーうー」とうなっていたら飲ませすぎ

授乳後にゲップをさせても吐き続ける

授乳後に背中を軽くたたいて、ミルクや母乳と一緒に飲み込んでしまった空気をゲップとして出させた後もミルクや母乳を吐いてしまう場合は、飲ませすぎが原因かもしれません。しかし、飲ませすぎの心当たりがない場合は、他の病気が隠れている可能性もあるので、小児科医に見てもらうことをおすすめします。

授乳後にゲップをさせても吐き続ける場合

横に寝かすと嫌がる

大人でも、満腹な状態で横になると苦しくて寝られないことがあります。満腹中枢が未発達な赤ちゃんでも、苦しいという感覚はあるので、お腹がいっぱいの時に横になるのを嫌がる場合は、飲ませすぎの可能性があります。

お腹がいっぱいの時に横になるのを嫌がる場合吐き続ける場合

赤ちゃんの1日で増加してよい体重を超過している

生後3ヶ月までの赤ちゃんの場合は、母乳とミルクによって違いはありますが、24g~30gの体重増加が平均的なので、これ以上、体重が増えているのであれば、飲ませすぎの可能性があります。しかし、便秘などによって体重が増えている場合もあるので、必要に応じて医師の診断を仰ぐようにしましょう。

赤ちゃんの1日で増加してよい体重を超過している

排せつする量が多い

ミルクや母乳を多く飲めば、排せつする量も多くなります。いつもより、うんちやおしっこの量が多い場合は、飲みすぎかもしれません。
また、飲みすぎると消化が追い付かずお腹を壊してしまうこともあります。下痢や便秘が1週間程度続くようなら授乳の量を調整してみるのもよいでしょう。しかし、下痢や便秘が続くと赤ちゃんの体に大きな負担がかかるので注意が必要です。

うんちやおしっこなどの量が多い場合は飲ませすぎ

赤ちゃんがミルクや母乳を飲みすぎたと思ったら

赤ちゃんにミルクや母乳を与えすぎたと思ったら、次の授乳まで時間を置く方法もあります。しかし、飲ませすぎの肥満を心配してミルクや母乳の量を自己判断で減らすと、栄養不足が心配されます。
赤ちゃんが少し大きくなって活発に動いたり、離乳食を食べ始めたりするとミルクや母乳を飲む量も自然と落ち着いてくるので、どうしても心配な場合は、医師に相談するとよいでしょう。

ミルクや母乳の量を自己判断で減らすと栄養不足が心配される

まとめ

一般的に赤ちゃんが「お腹いっぱいになった」と感じるのは生後4ヶ月頃からと言われています。それまでは、「泣いた時に授乳すれば静かになるから」と頻繁にミルクや母乳を与えると飲みすぎてしまう可能性もあるので、普段から赤ちゃんの飲む適正量や体重管理をしっかり行うことが大切です。
また、赤ちゃんが泣くのは、授乳以外の理由かもしれません。言葉を話せない赤ちゃんからのサインを見逃さないようにしましょう。

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