赤ちゃんが苦しそうにむせる!赤ちゃんがむせる原因と対処法を解説

赤ちゃんが苦しそうにむせる!赤ちゃんがむせる原因と対処法を解説

授乳中や寝ている赤ちゃんが急にむせてせき込むとママはとても心配になります。なかなかむせる状態が落ち着かないと「窒息してしまわないかしら」と不安でオロオロしてしまうことも…赤ちゃんが苦しそうにむせるのはなぜなのでしょうか。
今回は、赤ちゃんがむせる原因と対処法、受診するタイミングを解説します。これを読めば、ママも慌てずに対処できるでしょう。

そもそも「むせる」とは

大人でも食事中にむせることがあります。大人の場合は、加齢による嚥下障害が主な原因で、のど周辺の筋力が低下することから起こります。また、加齢以外の原因としては、口内炎や虫歯、咽頭炎など口内のトラブルが考えられます。しかし、これらは大人のむせる原因なので、赤ちゃんは少し違ってきます。

赤ちゃんがむせるメカニズム

では、赤ちゃんはなぜむせるのでしょうか。本来、人間は、食べ物や飲み物と空気を同じ口から取り入れのどを通過して胃や肺に送ります。食べ物や飲み物を胃に送り込むときは、のどから食道への入り口が開き、飲み込んだものをスムーズに胃へ運ぶようなメカニズムになっています。その際、空気を肺に運ぶための気管の入り口は閉じています。
これは、食べ物や飲み物が間違えて気管に入るのを防ぐためのシステムですが、この機能がうまく働かずに気管への入り口が開いている状態で食べ物や飲み物を摂取すると、むせてせき込むことで間違って入ったものを出そうとしているのです。赤ちゃんは、まだこの機能がうまく働いていないので、頻繁にむせるような状態になるのです。

赤ちゃんがむせる原因は?

赤ちゃんがむせるメカニズムはわかりましたが、その原因はどこにあるのでしょうか。

むせる原因

胃の形によるもの

大人の胃は、S字になっていますが、赤ちゃんの胃はシンプルでストンとまっすぐに腸につながっているので、授乳後すぐに寝かしつけると、飲んだものが胃を逆流してむせたり、吐き戻したりしてしまいます。また、サイズも小さく、胃の入り口にある噴門部の括約筋が緩いのもむせる原因です。

母乳やミルクに慣れていない

まだ母乳やミルクを飲むことに慣れていない赤ちゃんに、勢いよく飲ませてしまうとうまく飲み込むことができずむせてしまうことがあります。また、赤ちゃんは、母乳やミルクと一緒に空気も飲み込んでしまいますが、食道と軌道の入り口の切り替えがうまくいかずにむせることもあります。他にも、泣きながら飲んだりするとむせてしまいます。

母乳やミルクの勢いが強い

赤ちゃんがむせるのは、勢いよく出る母乳飲み込む力がついてこられない場合が原因の1つです。ミルクの場合は、赤ちゃんの月齢と哺乳瓶の吸い口のサイズがあっていない可能性もあります。

母乳やミルクの与えすぎ

生後間もない赤ちゃんは、お腹がいっぱいでも反射的に乳首に吸い付いてしまいます。そのため、母乳の飲みすぎで苦しくなり、むせてしまうことがあります。

鼻が詰まっている

赤ちゃんが風邪などを引いて、鼻が詰まっているときもむせる場合があります。これは、鼻が詰まっていることで鼻水がのどに流れ込んでしまうからです。

うまく痰が出ない

鼻水がのどにたまると痰として吐き出したくなりますが、赤ちゃんはまだうまく痰が出ないので、むせたり吐き戻したりします。

哺乳反射が残っている

赤ちゃんが乳首を見つけると、反射的に吸い付いて飲む行動を哺乳反射と呼びますが、この哺乳反射が残っている段階で離乳食を始めると、母乳やミルク以外のものをうまく飲み込むことができず、むせてしまうことがあります。哺乳反射が減弱していけば、口を閉じて上手に離乳食が食べられるようになります。

赤ちゃんがむせたときの対処法

授乳中に赤ちゃんがむせる場合は、一時授乳を中断して赤ちゃんを縦抱きに抱っこして優しく背中をさすり、気管が開くのを待ちます。気管が開けば呼吸が楽になるのでむせるのが止まります。

赤ちゃんがむせないように注意すべきこと

赤ちゃんがむせないように、下記3つのことに注意しましょう。

赤ちゃんがむせないように注意すべきこと

1.授乳の量や与えるタイミングに注意する

母乳を飲んでむせる場合は、母乳が勢いよく出過ぎていることも考えられるので、赤ちゃんに吸わせる前に前搾りをしてみるのも方法です。おっぱいを飲ませる前に搾乳すると、母乳の出を緩やかにでき、赤ちゃんがむせるのを防ぐことができます。
ミルクの場合は、哺乳瓶の吸い口のサイズを確認してみましょう。サイズが大きいようであれば1つ小さいサイズに変えてみると、むせることが少なくなるかもしれません。また、赤ちゃんが一生懸命飲みすぎて呼吸ができず、むせることもあるので、ママが気を付けてあげることが大切です。

授乳の量や与えるタイミングに注意する

2.ミルクや離乳食の温度にも気を付ける

大人でも熱いものを口にするとむせることがあります。赤ちゃんも同様に熱いものが口に入るとビックリしてむせてしまうことがあるので、ミルクや離乳食を与えるときは、人肌まで冷ましてあげましょう。
また、たくさんの量の離乳食を一度に口に入れると、うまく飲み込めずにむせて吐き戻してしまうことも…。離乳食を与えるときは、サイズや熱さ、一度に食べさせる量に注意しましょう。

ミルクや離乳食の温度にも気を付ける

3.鼻水がつまっている場合は、吸ってあげる

赤ちゃんが鼻づまりを起こしてむせる場合は、吸入器や病院などで鼻水を取ってもらいましょう。鼻水がなくなれば、赤ちゃんもスッキリします。

鼻水がつまっている場合は、吸ってあげる

いつもと違うむせ方のときは病院を受診する

赤ちゃんがむせるのは、授乳に慣れていない場合や体の特徴などが原因であることも多いので、あまり心配する必要はありません。
しかし、まれに病気が隠れていることもあります。普段のむせ方と違う、チアノーゼが起こっている、せきが長く続くなどの症状が見られたときは、速やかに受診するようにしましょう。
また、授乳後に吐き戻しが続くようであれば、栄養を十分に摂取できていない可能性もあるので、医師によるアドバイスを受けると安心です。

いつもと違うむせ方のときは病院を受診する

まとめ

赤ちゃんは、身体的な特徴からよくむせるので、普段と同じように過ごしているのであればあまり心配することはありません。赤ちゃんの成長に伴い、むせる回数も減っていきますが、なかには病気によってむせている場合もあるので、赤ちゃんの様子を注意深く見守ることが大切です。

▼無料の幼児教育イベント開講中▼

ファムズのがっこう