出産の流れを知って不安を解消!赤ちゃん誕生までの3段階を詳しく解説

出産の流れを知って不安を解消!赤ちゃん誕生までの3段階を詳しく解説

出産が近くなると、ママの不安もますます大きくなりますね。ですが、日に日に大きく成長していくおなかを見たり、元気におなかを蹴ってくる赤ちゃんの動きを感じたりしていれば、「早く会いたい」という気持ちも増してくるでしょう。
今回は、これから出産するママに向けて、出産の流れを詳しくお伝えします。きっと、不安が大きいのは初めての経験だから。「こんな順番で痛みがくる」「ここまでくればもう少し」ということがわかっていれば、少し気がラクになるかもしれませんよ!

陣痛から出産までの流れは大きく3段階に分けられる

陣痛から出産までは、大きくわけて3段階で進行します。
まずは、開口期と呼ばれる分娩第1期。これは陣痛が始まってから子宮口が全開になるまでの段階です。そして、娩出期と呼ばれる分娩第2期。これは、子宮口が全開になってから赤ちゃんが産まれてくるまでの段階です。最後に迎えるのが、後産期と呼ばれる分娩第3期。これは、最後に胎盤の娩出が終わるまでの段階です。
では、それぞれの段階でのママの変化や赤ちゃんの様子について詳しく見ていきましょう。

陣痛から出産までの3段階

分娩第1期

分娩第1期は、陣痛の開始から子宮口が10cmに開くまでの段階ですので、一番時間がかかる部分。初産婦の場合には10~14時間経産婦でも4~6時間の長丁場になります。また、個人差がありますので、初産婦でももっと短い方もいれば、24時間以上かかる方もいます。

陣痛の開始から子宮口が10cmに開くまでの段階

ママの変化

最初は、骨盤に圧迫を感じたり、生理痛に似た痛みを感じたりすることから始まります。これは準備期というもので、このときの子宮口はまだ0~3cmしか開いていません。まだ陣痛がくる間隔も長く、5~10分間隔という程度でしょう。ドラマでは急に陣痛に苦しむシーンから始まりますが、現実はじわじわと始まるものです。

準備期

そして、おなかの痛みに加え、徐々に背中や腰の痛みが増してくるのが進行期。このときの子宮口は4~8cm程度開き、陣痛2~5分間隔になってきます。このあたりで分娩監視装置というものを体につけるので、赤ちゃんの心音を聞くことができますよ。陣痛はつらいけれど、赤ちゃんの心音が聞こえるので「がんばろう」と勇気づけられるママも多いでしょう。

進行期

その後、子宮口が9~10cmに開くと極期陣痛1~2分間隔と短くなり、痛みも増してきます。痛みが強いといきみたくなりますが、ここではグッと我慢。次の陣痛がくるまでの間は、できるだけ体の力を抜いてリラックスするようにしましょう。そして、陣痛がピークになる頃、子宮口の開き具合ややわらかさ、赤ちゃんの下がり具合を見てOKであれば、陣痛の合間に分娩台に移動するように促されます。

極期

赤ちゃんの様子

ママが陣痛と戦っている頃、赤ちゃんもそのときに向けて準備を始めています。まずは横向きで骨産道に入り始め、次第にママの背中側に顔を向けるように体を回転させ、ママが分娩台に移動する頃には完全にママの背中側を向いてスタンバイ。赤ちゃんもがんばっていることがわかりますよね。

極赤ちゃんもママの背中側を向いてスタンバイしていています期

分娩第2期

分娩第2期は、ママが分娩台に移動してから赤ちゃんが生まれるまでの段階。時間の目安としては、初産婦が2~3時間、経産婦が1時間程度です。赤ちゃん誕生までもう一息!

ママの変化

分娩第2期に入ってからも陣痛は1~2分間隔です。このあたりで破水することが多いようですね。破水とは、赤ちゃんを包んでいる膜が破れて、中に入っていた羊水が出てくること。「何だか生ぬるい液体が出てきた」と感じますが、痛みを伴うものではないので安心してくださいね。

破水

そして、医師や助産師の指示に従いながら、陣痛に合わせていきみを開始します。いきんだり休んだりを繰り返すことで、赤ちゃんの頭が見え隠れし始めるのです。そして、赤ちゃんの頭が完全に見えたら、あとはすんなりと出てきてくれることが多いでしょう。

ただし、赤ちゃんの頭が大きくてなかなか出ないような場合、出口を少し切って出やすくする会陰切開」を行うこともあります。局部麻酔を使うので切る痛みはほとんどありませんので大丈夫ですよ!

赤ちゃんの頭が完全に見えたらあとはすんなりと出てきてくれる

赤ちゃんの様子

ママががんばっている頃、赤ちゃんは産道内に下り始め、少しずつ頭を出してきます。苦しいのは赤ちゃんも一緒です。早くママに会いたいと、一生懸命出てこようとしているはず。そして、頭に続き、片方ずつ肩が出たら、あとはおなか、足が出てきて誕生です!

頭に続き片方ずつ肩が出たらおなか、足が出てきて誕生

分娩第3期

しかし、赤ちゃんが生まれたあとにも軽い陣痛が起こることがあり、これを後産期陣痛と言います。後産期陣痛は、胎盤を体の外に出すために起こるものですが、分娩第1期や分娩第2期で経験したような辛い痛みではありませんので安心してくださいね。自覚がないことも多いようですよ。

後産期陣痛

なお、胎盤は自然に排出されることもありますが、マッサージによって人工的に娩出を行うこともありますし、必要に応じて子宮収縮薬を使用して娩出させることもあります。また、会陰切開を行った場合には、この段階で縫合します。ママと赤ちゃんの体調に問題がなければ、この段階で赤ちゃんと会うことができますよ!

胎盤

安産に向けて準備をしよう

最後安産に向けての準備について触れておきましょう。お伝えしてきたように、陣痛の始まりから無事出産を終えるまでには、長い時間がかかります。そのため、出産前にしっかり体力をつけておくことが大切。
適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠など、いつ陣痛が始まってもいいように、常に心がけておいてくださいね。特に初めての出産では時間がかかります。時間が長引くほど体力が消耗されますので、しっかり準備を整えておきましょう。

安産に向けての準備

まとめ

今回は、これから出産するママに向けて、出産の流れを詳しくお伝えしました。赤ちゃんが生まれるまでには3つの段階がありますが、1番長いのが分娩第1期。どんどん痛みが増してくるので、「いったいいつまで続くの?」と不安になるかもしれませんが、赤ちゃんも一生懸命生まれる準備を進めています。「乗り切ったら赤ちゃんに会える!」と前向きに考えてくださいね!