赤ちゃんをダニから守るには?ダニに刺されたときの症状と対処法・予防策を解説

赤ちゃんをダニから守るには?ダニに刺されたときの症状と対処法・予防策を解説

どんなにキレイにしても繁殖しているダニ。ダニは布団の中にもたくさん生息しているので、寝ていることの多い赤ちゃんがいるママにとって、心配事のひとつです。では、赤ちゃんをダニから守るにはどうしたらよいのでしょうか。
今回は、赤ちゃんがダニに刺されたときの症状や対処法、予防策を紹介します。

家にいるダニの種類

はじめに、家にいるダニの種類をご紹介しましょう。家の中には、主にヒョウヒダニ(チリダニ)、コナダニ、ツメダニ、イエダニの4種類のダニが生息しています。とくに多く生息しているのは、ヒョウヒダニとコナダニですが、中でも、ヒョウダニは、布団やベッドの中を好み、季節を問わず一年中います。しかし、この2種類のダニは、人を刺すことはありません。
人を刺すのは、ツメダニとイエダニで、赤ちゃんが主に刺されるのがツメダニです。ツメダニは、赤ちゃんが就寝中に布団の中から出てきて皮膚を刺し体液を吸います。一方イエダニは、普段ネズミの血を吸っていますが、ネズミがいない環境の場合は、人を刺すことがあります。
蚊は、服から外に出た部分、たとえば、腕や足などを刺しますが、ダニは、皮膚の柔らかい部分を刺します。また、ベッドに接している部分や服の中に潜んでいることから、お腹や太ももなどが刺されていることもあります。なかなか気づきにくい場所なので、赤ちゃんがぐずって機嫌が悪い場合は、お風呂に入れるときや着替えのタイミングで太ももやお腹、わきの下などをチェックしてみるとよいでしょう。

家にいるダニの種類

ダニが好む温度や湿度・生息場所

どんなに家の中をキレイにしていても、ダニは生息してしまいます。とくにダニが好むのは、室温20℃~30℃、湿度60%程度の家の中といわれています。
赤ちゃんにとって快適とされている温度は、冬の場合で18℃~23℃、夏場では25℃~28℃です。また、快適な湿度は60%といわれているので、まさにダニが好む温度と湿度と同じといえます。
また、ダニが好んで生息する場所は、ダニのエサになる人間のフケや皮脂などが多く落ちている布団、カーペットの中です。そのため、汗をかきやすく体温が高い赤ちゃんは、1日の大半を布団の上で過ごしているので、ダニのターゲットになりやすいといえるでしょう。

ダニが好む環境

赤ちゃんがダニに刺されたときの症状とは?

ダニに刺されてすぐのときは、とくに症状が現れません。刺されて1日から2日ほどすると猛烈なかゆみに襲われ、患部が赤くなり、しこりのような湿疹が現れます。かゆみや湿疹は1週間ほどで収まりますが、免疫力が未発達な赤ちゃんは、湿疹が大きくなることもあります。
また、ヒョウヒダニの死骸やフンがハウスダストの原因となり、アレルギーになってしまうこともあります。赤ちゃんがアレルギーになると鼻炎や皮膚炎、アトピーになることもあるので注意が必要です。小児喘息はヒョウヒダニが原因で起こるともいわれています。

ダニに刺されたときの症状

赤ちゃんがダニに刺されたときの対処法

赤ちゃんがダニに刺されたら、まず患部を清潔にするように心がけましょう。水で洗い流すだけでも大丈夫です。かゆみがひどい場合は、患部を濡れたタオルやガーゼ、保冷材などで冷やしてあげると症状が改善されていきます。
また、赤ちゃんが患部をかきむしらないように爪を切っておくことも大切です。子ども用の市販薬を塗っても構いませんが、あまりかゆがるようであれば、病院で診察を受けることをおすすめします。
ダニ刺されを放置しておくと、「とびひ」や「小児ストロルフス」を発症することもあります。
また、ダニに刺されたときに着ていた服は、ダニが付着している可能性もあるので、すぐに洗濯するようにしましょう。柔らかくデリケートな赤ちゃんの肌を保護してあげることが大切です。

刺されたときの対処法

赤ちゃんがダニに刺されないようにするために

では、ダニに刺されないようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。

ダニに刺されないために

湿度管理に注意する

ダニが好む湿度は60%程度なので、湿度が上がりすぎないようにすることが大切です。とくに梅雨の時期は、蒸し暑く部屋の中がジメジメしています。除湿器などを利用して湿度を低くするようにしましょう。また、天気のよい日は、窓を開けて換気することも大切です。

寝具を日光に当てる

天気のよい日は、赤ちゃんの寝具を天日干しすることもおすすめです。日光の力だけでは、ダニを死滅できませんが、紫外線に当てることでダニの繁殖を防ぐことはできます。天日干しをした後は、布団をはたき掃除機をかけて、ダニの死骸やフンを取り除きましょう。

寝具を高温にさらす

ダニは高温に弱いので、布団乾燥機を使用することもおすすめです。家に布団乾燥機がない場合は、コインランドリーの高温乾燥器を使ってもよいでしょう。大きな布団を洗って乾燥できるコインランドリーは一石二鳥かもしれません。乾燥機を使った後は、布団クリーナーなどでダニのフンや死骸を吸い取りましょう。

こまめに掃除する

掃除によってダニのエサになる髪の毛やフケ、食べかすなどを取り除くことも大切です。シーツやカーテン、ソファカバーなどは定期的な洗濯と天日干しを心がけましょう。床やカーペット、ソファは掃除機をかけることで表面にいるダニを減らせます。

掃除機はゆっくりかける

かけ方ひとつで吸い取り量が変わります。やりがちな例としては、力を入れてゴシゴシと素早く動かして掃除機をかけるやり方。これでは、掃除機の性能を発揮しきれないばかりか、疲れる割にゴミの集塵量も少なくなります。掃除機をかけるスイングスピードは、使用機種や床材によっても異なりますが一往復5~6秒以上かけてゆっくりかけるのが良いでしょう。

ダニ取りシートやスプレーなどを利用する

天然由来成分を使ったダニ取りシートやスプレーを使用することでダニを駆除できます。スプレーは、赤ちゃんお気に入りのぬいぐるみなどにも使用できますが、安全なハーブや天然由来成分の配合されたものをおすすめします。

まとめ

いくらこまめに掃除をしていても、なかなか取り切れないのがダニです。しかし、赤ちゃんがダニに刺されると、ひどいかゆみを起こすほか、アレルギーや皮膚炎などを引き起こす原因になることもあります。
家の中から完全にダニを駆除することは難しいですが、少し注意するだけで減らしていくことはできます。ダニ対策をしっかり行って、赤ちゃんをダニから守ってあげましょう。