ココアンホ酢酸Naとは?効果・効能や安全性について解説

ココアンホ酢酸Naとは?効果・効能や安全性について解説

ごく一部のシャンプーやコンディショナーといったリンスオフ製品には、ココアンホ酢酸Naという成分が配合されていることがあります。めったに使われることのない成分ではありますが、お風呂場は赤ちゃんと共有する場所ですので、念のために安全性を把握しておかなければなりません。

ココアンホ酢酸Naとはどのような成分であり、どんな効果を発揮することを期待されて、製品を作る材料として採用されているのでしょうか。科学的根拠を含んだ安全性の調査を行い、赤ちゃんでも安心して触れられる成分なのかどうかを結論付けていきます。

ココアンホ酢酸Naとは

ココアンホ酢酸Naは、ヤシ油から得られる脂肪酸と、アルキルイミダゾリンという成分を合成することによって得られる、アミノ酸型・グリシン型として扱われる両性界面活性剤です。医薬部外品として使われる場合は「2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン」と呼ばれます。

ココアンホ酢酸Naはヤシ油が持つ脂肪酸に依存して成分を構成しています。最も多くの比率を占めているのはラウリン酸で、その割合は50%以上となることが普通です。その他にはカプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸といった飽和脂肪酸が含まれています。

イオン性に関しては、塩基性領域と酸性領域において陽イオン界面活性剤としての性質を示します。反対に、中性領域においては両性界面活性剤としての性質を保つことが特徴的です。

-ココアンホ酢酸Naはどんな化粧品に含まれている?

現代においては、ココアンホ酢酸Naが使用されるのは、ごく一部のシャンプーやコンディショナーといった洗浄製品に限られます。その他には入浴石鹸やクレンジング剤に使用されることがありますが、赤ちゃん用のシャンプーなどの配合されることは基本的にありません。

ココアンホ酢酸Naの効果・効能

ココアンホ酢酸Naを化粧品として配合する場合、その他のイオンによる効果や性能を高めたり、乳化を行ったり、ヘアコンディショニング作用をもたらしたりといった効能に期待できます。それぞれの事情を詳しく確認していきましょう。

-陰イオン界面活性剤と併用すると洗浄能力が上がる

ココアンホ酢酸Naは、単体でも一定以上の洗浄性と起泡性(成分を泡立たせる力)を持ち合わせています。また、硬水に対しても使用できるという特徴も魅力的ですが、一般的にはその他の陰イオン界面活性剤と併用する形で使われることが普通です。

陰イオン界面活性剤と組み合わせると、起泡力や洗浄力がさらに上がるだけではなく、毛髪への浸透力もアップします。ココアンホ酢酸Naの持ち味でもある保湿力も冴え渡り、クオリティの高いヘアケア製品を生み出すことができるのです。

-油性物質を乳化させられる

化粧品成分の中には、互いの相性が悪く、成分が混ざり合わないという問題点を抱えるものもあります。この2つの成分は、乳化させることにより混ぜ合わせることが可能になりますが、ココアンホ酢酸Naはその乳化作用を持つことでも有名です。

-酸性物質などからの刺激を緩和する

陰イオン界面活性剤や酸性物質、あるいはアルカリが配合された化粧品を使用すると、皮膚が強い刺激を受ける場合があります。これを防ぐためには、別の成分による力を借りて、皮膚のpHに近い弱酸性領域へとコントロールすることが重要です。

ココアンホ酢酸Naには、そのために効果的なpH緩衝効果が備わっています。皮膚にかかる負担を軽減させるための緩衝材としてもココアンホ酢酸Naは機能しますので、リンスオフ製品における万能薬として重宝されています。

ココアンホ酢酸Naの安全性

ココアンホ酢酸Naは、用法容量を正しく守って使用するという前提条件を付ければ、大人も子どもも安心して使用できる成分です。そのように断言できる根拠をまとめてみましたので、それぞれの項目を確認していきましょう。

-30年以上の実績があり、外原規2006規格をクリアしている

ココアンホ酢酸Naには、過去30年以上にわたる使用実績があります。現在に至るまでに重大なトラブルが起きた経歴はなく、安全な成分と判断できます。また、外原規2006規格をクリアしていることも安心材料の一つです。

外原規2006規格をクリアすると、医薬部外品原料規格2006に成分が収載されます。これは厚生労働省による公認として受け取ることのできる要素ですので、この点からもココアンホ酢酸Naの安全性を確認することが可能です。

-皮膚刺激性や眼刺激性は最小限以下

ヒト試験と動物試験により、皮膚刺激性ならびに眼刺激性に関する調査が行われています。まず皮膚刺激性に関しては、141人の被験者に対してパッチテストを行った結果、皮膚刺激や皮膚感作を誘発した患者は一人もおらず、問題点は一切見受けられませんでした。

続いて眼刺激性については、合計で3回の動物試験が行われています。このうち2回は非刺激性と評価され、残る1回も最小限の眼刺激性という研究結果に止まっています。一時的な充血やかゆみ、痛み以上の問題が生じる可能性はないと考えられ、やはり安全な成分として評価できるでしょう。

さらに光感作性を探るテストとしてもヒト試験が行われていますが、30人の被験者はいずれも光感作反応を誘発していません。あらゆるテスト結果でココアンホ酢酸Naが安全であると示しており、赤ちゃんが使用しても全く問題のない成分です。

ココアンホ酢酸Naを使用する際の注意点

眼刺激性について問題なしと評価できますが、界面活性剤であることに変わりはありませんので、なるべく目の中に入らないように使用しましょう。万一成分が目に入ってしまったら流水で洗浄し、痛みが残る場合は眼下による診断を受けてください。

まとめ

ココアンホ酢酸Naは、シャンプーなどの洗浄製品に採用される両性界面活性剤です。とくに陰イオン界面活性剤と併用した場合に相乗効果を発揮し、強い洗浄性や起泡性を持ちます。

長い使用実績があり、厚生労働省が安全性を認めていることに加え、ヒト試験による結果もポジティブなものでした。赤ちゃんが使用しても安全と判断できるため、本成分を含む製品の購入を見合わせる必要はありません。

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