赤ちゃんの体温には特徴がある!平熱を知って健康管理に役立てよう
赤ちゃんの体温には、大人とは違う特徴があるのをご存じでしょうか?
また、赤ちゃんの平熱を知っていますか?
両方を知っておくことで、赤ちゃんが過ごしやすい環境作りや健康管理に役立ちます。
そこで今回は、赤ちゃんの体温の特徴や平熱の測り方、発熱の目安についてお伝えします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
赤ちゃんの体温にはどんな特徴がある?
まずは、赤ちゃんの体温の特徴について見ていきましょう。
ご存じの方も多いと思いますが、赤ちゃんの体温は大人より高い傾向があります。夏でなくても、抱っこやおんぶをしているだけで親子揃って汗びっしょり…という経験をすることも多いのではないでしょうか。とくに生後1ヶ月くらいまでは体温が高い傾向があり、生後3~4ヶ月くらいになると落ち着いてくる赤ちゃんが多いようです。
赤ちゃんは、体そのものが小さい割に体表面積が大きく、皮下脂肪が少ない傾向にあります。そのため皮膚から熱が逃げやすく、大人以上に寒く感じていることもあれば、熱がこもりやすいため暑さを感じていることもあります。つまり、体温調節が上手にできないということですね。そのため、大人がどう感じているかではなく、赤ちゃんはどう感じているかをわかってあげなければなりません。体が冷えていないか、汗をかいていないかなど、ママパパの観察が欠かせないというわけです。
また、生後6ヶ月頃までに多いと言われる乳幼児突然死症候群「SIDS」。直接の原因は不明とされていますが、SIDSが起こるケースに多い共通点はうつ伏せ寝と体の温めすぎです。SIDSの発症リスクを避けるためにも、ママパパがしっかりと赤ちゃんの様子を見て調整してあげるようにしてくださいね。
大人の場合、日中の体温は高く、睡眠時には低くなるという体温リズムが完成しています。しかし、赤ちゃんの場合、これが未完成。新生児期には1日を通して高く、生後6ヶ月頃には1日の平均体温は低くなるものの、体温リズムはまだバラバラです。1~2歳になると1日の体温の変化にめりはりが出てくるようですが、まだまだ体温調節の仕組みが完成されていない時期でもあります。
赤ちゃんの平熱の測り方
赤ちゃんの平熱を知っておくことは、健康管理に欠かせません。そこで、赤ちゃんの平熱の測り方をご紹介します。
まず、赤ちゃんの平熱は時間帯別に把握しておくようにしましょう。体調がいい日を選んで、朝起きたとき、午前または昼、午後または夕方、夜寝る前の4回に分けて測っておいてください。そして、1日だけではなく、何日か間を空けて測ってみるのも大切なポイントです。また、赤ちゃんの体温は食事や運動の影響を受けます。一時的に体温が上がりやすい食後や、泣いた後、入浴後、運動後などを避けるようにしてくださいね。
赤ちゃん体温を測るなら「予測式」の体温計が便利
体温計には実測式と予測式があります。実測式とは実際の体温を確定させるもの、予測式は実際の体温はこれくらいと予測して数値化するものです。実測式で正確に測ろうとすると10分ほどかかりますので、赤ちゃんにもママにも負担ですよね。そこで、赤ちゃんには予測式がおすすめ。予測式の体温計にもいくつか種類がありますので、簡単に特徴をご紹介しておきましょう。
非接触タイプの体温計は、直接体に触れることなく約1秒で測ることができる体温計です。発熱や体温変化が表れやすいおでこやこめかみの表面で計測するもので、肌に触れないので衛生面も安心。寝ているときにも簡単に熱を測れます。
耳で測るタイプの体温計も、1秒ほどで計測できます。赤外線センサーが鼓膜の温度を測るもので、汗や唾液の影響を受けることなく正確に測定できるのが魅力。通常は検温部のカバーが付いていますので、カバーを取り替えれば衛生面でも安心です。
ワキで測るタイプの体温計の計測時間は20~30秒程度。赤ちゃんが我慢できないほどの時間ではありませんし、検温部を直接洗浄できるので衛生面の不安はありません。
赤ちゃんは何℃を超えたら高熱?
赤ちゃんの体温は大人より高いとお伝えしました。実際、一般的に赤ちゃんの平熱は36.5~37.5℃くらいですので、大人より高いのは明らかですね。では、赤ちゃんの高熱とは何℃以上なのでしょうか? 感染症法では、37.5℃以上が発熱、38.0℃以上を高熱としています。しかし、平熱は個人差がありますし、そもそも体温が高いとされる赤ちゃんにこの定義を当てはめることはできません。そのため、とくに赤ちゃんの場合には「何度までなら大丈夫」と決めつけるのではなく、その他の様子に異変がないかを観察することが重要になってきます。
こんなときには早めに受診
赤ちゃんが熱を出した場合でも、普段通りに食欲があり、しっかり眠れて機嫌もいいようであれば、基本的には受診を急がなくてもよいでしょう。しかし、次のような症状がある場合、早めに受診するようにしてください。
なお、ハアハアやゼーゼーと息苦しそうな場合やぐったりしている場合、けいれんが5分以上続くような場合には、赤ちゃんはとても苦しい状況です。夜でも救急病院を受診するようにしてくださいね。
生後3ヶ月以内の赤ちゃんが熱を出したら、ほかの症状がなくても受診してください。それは、肺炎や尿路感染症、敗血症、細菌性髄膜炎などの重い感染症の疑いもあるため。これらの感染症であっても、3ヶ月以内の赤ちゃんは発熱以外の症状が見られないことが多いので要注意です。
まとめ
今回は、赤ちゃんの体温の特徴や平熱の測り方、発熱の目安についてお伝えしました。赤ちゃんは、さまざまな機能が未熟なので、大人と同じような感覚で考えていると体調を崩してしまうこともあります。ママパパがしっかり環境を整えてあげましょう。また、赤ちゃんの平熱を知っておくことはとても大切。赤ちゃんの体調管理にも役立ちますので、ぜひ知っておいてくださいね。