赤ちゃんの視力はどれくらい?視力の発達を月齢別にチェック

赤ちゃんの視力はどれくらい?視力の発達を月齢別にチェック

目を開いてママパパのほうを見ている赤ちゃん、なかなか目が合わないですよね。それもそのはず。生まれたばかりの赤ちゃんは視力が発達していないため、最初のうちは明るさしか認識できないのです。ママパパとしては、いつになったら自分たちの顔を認識してもらえるのか気になりますよね。
そこで今回は、赤ちゃんの視力の発達を月齢別にご紹介します。

月齢別にみる赤ちゃんの視力

さっそく、月齢別に赤ちゃんの視力を見ていきましょう。

生後間もない頃

生まれたばかりの赤ちゃんの視力は約0.01~0.02。ほぼ明るさしかわからない状態です。ものが見えるようになるためには、見えている映像が視神経から脳に伝わり、その情報を受け取った脳が処理しなければならないのですが、視神経や脳の機能が未熟なのではっきりと見ることができないのです。

生後1~2ヶ月頃

生後1~2ヶ月くらいになっても、視力はほぼ変わりません。ただ、目の近くにあるものやはっきりとした色のものをじっと見るようになり、目の前に持って行くと視線で追いかけるようになります。

生後3ヶ月頃~

生後3ヶ月頃からは、急激に視力が上がってきて、動いているものゆっくりと目で追うようになります。また、両目の焦点が合うようになるので、人間の形も何となく認識できるようになるのもこの頃です。

生後6ヶ月頃~

生後6ヶ月をすぎると、視力は0.05~0.1ほどに上がってきて、ものが立体的に見えるようになります。動いているおもちゃを目で追ったり、ママパパの顔を認識できるようになったりするのはこの時期です。ちょうどお座りができるようになるのもこの頃なので、横になったままの状態よりも視野が広がり、好奇心も芽生えてくるでしょう。ただし、顔を認識できるということは、人見知りも出てくるということ。見慣れない人が近付くと泣いてしまうこともあります。

1歳頃~

1歳をすぎると、視力は0.2~0.3程度にまで上がってきます。ピントを合わせることができるようになるので、小さいものが落ちているのも自分で発見できます。「どこでそんなものを見つけたの?」と驚いてしまうこともありますので、誤飲しないように気をつけてあげましょう。

2歳頃~

2歳頃の視力は0.5~0.6、そして3歳頃には約60%が0.8~1.0にまで視力が上がります。こうなると単に見えるだけではなく、立体感はもちろん遠近感まで認識できるようになるでしょう。そして6歳頃には、ほとんどの子が大人と同程度の視力にまで発達していきます。

ママパパの視力は赤ちゃんに遺伝するの?

ここで、視力の遺伝について触れておきましょう。ママパパのいずれか、もしくは両方が近視だった場合、赤ちゃんにも遺伝するのか気になりませんか? すべての目の病気が遺伝するわけではありませんが、実は近視については遺伝の可能性があると言われています。
これは、目の中の組織や形状に遺伝的要素があるためで、たとえばママパパ共に近視の場合は約8倍、ママパパのいずれかが近視の場合には約2倍の確率で、将来的に子どもが近視になるとされているのです。とくに、視力低下が発生しやすい20歳前半までの時期には、眼球の大きさも変化していきますので、水晶体と網膜の間が長くなり焦点の位置がずれてくる、いわゆる近視になりやすい時期です。とくに、成長期である小学校高学年あたりから増え始めるとも言われています。
ただし、すべての近視が遺伝によるものではなく、長時間にわたるテレビなどの視聴や照明の明るすぎ・暗すぎによるものなど、後天的な要因が関係していることも考えられます。少しでも視力の低下を予防したいのであれば、テレビなどを見る時間や適度な照明を心がけるようにしましょう。

近視の原因

子どもこんな行動は視力低下のサインかも!

視力低下のサインには、異常にまぶしがる、頻繁に目を擦る、テレビや本などとの距離が近い、目を細めるなどがあります。
これにはそれぞれ理由があり、異常にまぶしがるのは視力が低下すると光を避けようとする傾向があるため、頻繁に目を擦るのは視力の低下によって目に余計な力が入り、目の周りの筋肉が疲れやすくなるためです。また、テレビや本に近付きすぎるのは見えにくいから、そして目を細めるのは少しでも見えるようにするための行動です。いずれも視力の低下が疑われるサインですので、見逃さないようにしてあげてくださいね。

視力低下のサイン

気になることがあったら定期健診で相談する

赤ちゃんは、生まれてから複数回の定期検診を受けることになります。定期健診では、医師や助産師が赤ちゃんの目の動きや見え方などをチェックしてくれますが、普段気になっていることがあれば、ぜひこのタイミングで相談してみましょう。幼児期までの目の病気としては、斜視(しゃし)や弱視(じゃくし)、先天性白内障、先天性緑内障、網膜芽細胞腫、先天性鼻涙管閉塞などがありますので、これらの病気を早期発見するためにも、気になることはしっかり確認してみてくださいね。

幼児期までの目の病気

まとめ

今回は、赤ちゃんの視力の発達を月齢ごとにご紹介しました。赤ちゃんの目は、パッチリ開いていても、大人のように鮮明に見えているわけではありません。少しずつ、成長と共に見えるようになってきます。ただし、声はちゃんと聞こえていますので、お世話する際にはやさしく話しかけてあげてくださいね。