予防接種後に発熱!予防接種の副反応について解説

予防接種後に発熱!予防接種の副反応について解説

生後2ヶ月から受けられるようになる赤ちゃんの予防接種は種類が多いため、きちんとスケジュールを組みながら進めていく人が多いでしょう。同時摂取も可能な予防接種ですが、受けた後に発熱することもあります。もし、予防接種後に発熱したとしても慌てずに対処してあげることが大切です。
そこで今回は、予防接種の副反応について解説します。これから予防接種を受けさせるという人も、すでに予防接種を始めているという人も、ぜひチェックしてみてください。

赤ちゃんが予防接種後に発熱する原因

予防接種後に赤ちゃんが発熱する原因は、予防接種による副反応です。副反応とは、ワクチンを接種したことにより免疫機能が反応することです。
通常、副反応はワクチン接種後24時間以内に起こります。そして、その副反応は予防接種当日とその翌日がピークとなります。そのため、発熱したとしても翌日、または翌々日までには治まるのであまり慌てないようにしましょう。
また、この副反応は必ずしも起こるとは限りません。予防接種をしても、まったく発熱しないという赤ちゃんもいます。

赤ちゃんが受ける予防接種の種類と副反応

ここからは赤ちゃんが受ける主な予防接種の種類と、その副反応はどのようなものなのかを解説します。
詳しくは母子手帳や、予防接種の予診票と一緒に配布される予防接種の説明書に記載してあるのでしっかり読んでおきましょう。

ヒブワクチン

ヒブとはインフルエンザ菌b型のことで、ヒブワクチンはそれによる感染症を予防するものです。

ヒブによる感染症

ヒブ(インフルエンザ菌b型)による感染症は主に髄膜炎・敗血症・蜂巣炎・関節炎・喉頭蓋炎・肺炎・骨髄炎などで、とくに髄膜炎は生後4ヶ月から1歳までの乳児に多く発症しています。ワクチンによる副反応は、注射部位の腫れ、赤み、しこり、不機嫌、食思不振、発熱などです。

小児肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌は多くの赤ちゃんが鼻の奥に菌を持っています。小児肺炎球菌ワクチンを打つことで、ときに起こる感染症を予防できます。

小児肺炎球菌による
感染症

小児肺炎球菌による感染症は、細菌性髄膜炎・菌血症・肺炎・副鼻腔炎・中耳炎などで、肺炎球菌にかかりやすいのは生後3ヶ月から5歳頃です。副反応は主に、注射部位の腫れ、赤み、しこり、疼痛、圧痛・傾眠・けいれんの前駆症状・発熱などです。

4種混合ワクチン

4種混合の4種とは「ポリオ・百日咳・ジフテリア・破傷風」のことで、4種混合とは、これらの4種の病気を予防するための不活化ワクチンです。

種混合ワクチンによる
副反応

4種混合ワクチンによる副反応は・注射部位の腫れ、赤み、しこり・発熱・下痢・鼻水・咳・発疹・食欲減退・喉が赤く腫れる・嘔吐などです。稀にアナフィラキシーショックやけいれんなどを引き起こすこともあります。

BCG

BCGとはいわゆるハンコ注射のことで、結核を予防するものです。

摂取後10日頃までに注射部位が赤くぽつぽつと膨らみ、膿が出る

摂取後10日頃までに注射部位が赤くぽつぽつと膨らみ、膿が出ることもあります。注射部位に膿ができたとしても無理に出そうとしないでください。摂取後4週間頃までにピークとなり、その後はかさぶたができ始め、接種後3ヶ月頃には治ります。
治った後は知ってのとおりの「ハンコ注射の痕」が残ります。赤く腫れていたり膿んでいたりする最中は、気になる方も多いと思いますが、絆創膏や包帯などはせずに自然のまま清潔を保ってください。
夏場はとくにジュクジュクになるケースが多いので、しっかりケアしてあげましょう。
これらは副反応ではなく、正常な反応です。ただし、摂取後3ヶ月を過ぎても治らない場合は病院を受診してみてもらってください。

B型肝炎ワクチン

B型肝炎ウイルスによる肝臓の病気を予防するものです。

B型肝炎ウイルスによる
感染症

B型肝炎ウイルスによる感染症は・一過性の肝炎・慢性肝炎・肝硬変・肝がんなどで、B型肝炎ワクチンによる副反応は、注射部位の腫れ、赤み、しこり・発熱です。稀にアナフィラキシーショックなどを引き起こすこともあります。

赤ちゃんが予防接種後に発熱した場合の対処法

予防接種後に赤ちゃんが発熱した場合、それが初めてのことであれば慌てて不安になってしまう親もいるかと思います。
しかし、そんなときには赤ちゃんの様子をしっかり見てあげてください。赤ちゃんの様子により対応の仕方が変わってくるのです。自宅で様子を見るべきか、すぐに病院を受診するべきかの判断をしっかりできるようにするために以下のことを頭に入れておくことをおすすめします。

元気で機嫌も悪くないとき

発熱していたとしても、赤ちゃんの全身状態が悪くなく、元気で機嫌もよければひとまず心配はいりません。副反応は24時間以内に起こりますが、その翌日以内に治まることがほとんどです。

慌てずに自宅で半日~1日様子を見ましょう。時間とともに落ち着くようであれば病院を受診する必要はありません。

ぐったりしているときに

予防接種後24時間以内に発熱した場合、それは予防接種の副反応と見るべきですが、赤ちゃんの様子が明らかにおかしかったり、元気もなくぐったりしていたりした場合は病院を受診しましょう。

食欲もなく水分も取れていない状態だと脱水症状に陥る恐れもあります。発熱以外に意識が朦朧としている、嘔吐や下痢などの症状がある場合にも病院を受診しましょう。

予防接種後の赤ちゃんが発熱したときのホームケア

発熱はしているが、自宅で様子を見るときにおこなうホームケアをご紹介します。少しでも赤ちゃんの負担を減らし、ケアしてあげることが副反応の悪化を防ぎます。

入浴を控える

通常、予防接種をした日でもお風呂に入ることができます。しかし、副反応によって発熱しているときにはお風呂には入らない方がよいでしょう。
お風呂は思った以上に体力を消耗します。さっぱりするからと思ってお風呂に入れることは赤ちゃんの体力を奪うことにつながってしまうのです。
発熱により汗をかいてしまっていたら、温水で濡らした温かいタオルで全身を拭いてあげる程度にとどめましょう。それだけでも赤ちゃんはさっぱりして気持ちいいことでしょう。

授乳や離乳食でしっかり栄養を与える

発熱時は汗をかくことにより水分を多く失います。また、体力も落ちます。予防接種の副反応に負けないためにも授乳や離乳食でしっかりと栄養を与えることが大切です。
機嫌がよく元気があるからと言って普段どおりに遊ばせることはせず、栄養を与えたら安静にしておくことも重要です。

赤ちゃんの体調を赤ちゃん本人が管理することはまだできません。親がしっかりと管理してあげましょう。

まとめ

生後2ヶ月から始まる予防接種は、数多くの種類があります。スケジュールをしっかり組んで、決められたすべての予防接種を適切に受けさせる必要があります。
予防接種によっては接種後発熱する可能性がありますが、予防接種の副反応なので慌てずに対処してあげることが大切です。予防接種後の発熱時は水分と栄養の補給を十分にさせてやり、安静を心がけましょう。もしも、発熱時にぐったりしていたり嘔吐したりしたときには病院を受診しましょう。

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