赤ちゃんが下痢になったらどうする?離乳食での対応について解説

赤ちゃんが下痢になったらどうする?離乳食での対応について

普段元気の良い赤ちゃんが下痢になったら心配になるものです。しかし、そもそも赤ちゃんのうんちはゆるい形状が多いものなので、下痢をしているのかどうかも分からないということもあるかとおもいます。
この記事では、赤ちゃんの下痢を見分ける方法やその原因、そして対処法も合わせて解説していきます。離乳食での対応にもついても解説しているので、離乳食を進めている赤ちゃんの下痢について悩んでいる方なども参考にしてみてください。

赤ちゃんの具合を見分けるチェック方法

赤ちゃんのうんちがゆるく下痢のような症状がある場合、具合が悪いかどうかを見分ける具体的なチェック方法をご紹介します。赤ちゃんのうんちは元々ゆるいことが多いので、下痢をしていても気が付かなかったり、気にしなかったりする可能性があります。
以下の4点をチェックし、赤ちゃんの体調の変化を早い段階で気付けるようにしておきましょう。

チェック方法・うんちの状態・食欲や機嫌・嘔吐の有無・体温

うんちの状態をチェック

まずはうんちの状態をチェックします。いつもよりゆるかったり、あるいは水っぽいうんちであったりした場合は下痢であると判断できます。
また、色も判断基準となります。白っぽいうんちである場合はウィルス性胃腸炎の可能性があります。血が混ざっている場合も何らかの病気が潜んでいる可能性があるので注意が必要です。
匂いについてもチェックしてください。酸っぱい匂いだったり、腐敗臭のようないつもと違ったりする場合は赤ちゃんの腸の具合が良くない可能性が高いと言えます。

食欲や機嫌をチェック

具合が悪いと、「普段よりも食欲が落ちている」「なんだか機嫌が悪くずっとグズグズしている」など赤ちゃんの様子にも変化が現れます。
普段から体重測定しておくと、体重の増加が見られなかったり逆に体重が減少していたりという変化に気付くことができるのでおすすめです。

嘔吐の有無をチェック

下痢と一緒に嘔吐が無いかもチェックしましょう。母乳やミルクを飲んだ後にゲップをせず、苦しくてちょっと出てくるような状態は心配ありません。
突然噴水のように吐いたり、苦しそうに嗚咽したりする場合は病院を受診しましょう。

体温をチェック

感染性の胃腸炎の場合、下痢と一緒に発熱することがよくあります。下痢をした際は体温をチェックし発熱が無いかを確かめてみましょう。

赤ちゃんの下痢で考えられる7つの原因

赤ちゃんが下痢をする原因は大きく7つあります。それぞれに対処法が異なるので、下痢をしたからと言って慌てずに、状況に応じた対応をとってあげることを心掛けましょう。

下痢の原因7

食べ過ぎ

単純にミルクを飲みすぎたり離乳食を食べ過ぎてしまったりした場合、消化機能が追い付かず下痢になってしまう可能性があります。
その月齢に合った量のミルクや離乳食をきちんと与えて赤ちゃんの胃腸に負担をかけないようにすることが大切です。
欲しがるからと言ってどんどんあげてしまうと食べ過ぎになってしまう恐れがあります。満腹中枢が未熟な赤ちゃんは自分の胃の容量以上に欲しがることもある、ということを忘れないでください。

消化機能が未熟

離乳食で消化しにくいものを与えたり、煮込みが足らなかったりすると下痢になる可能性があります。赤ちゃんの消化機能が未熟なため不消化便として出てしまうのです。
ごぼうやきのこ類、野菜の茎など繊維質が多い食材は消化しにくい食材です。これらが原因で不消化便が出てしまった場合はこういった食材を与えるのを一度ストップし、赤ちゃんの消化機能が発達した時期を見計らってあげるようにしましょう。
また、離乳食はしっかり煮込み、やわらかい状態にしてから与えるようにしましょう。

野菜ジュースや果汁を飲ませすぎ

野菜ジュースや果汁に含まれる糖分は腸内の浸透圧を上げます。上がった浸透圧を下げるために、腸内はたくさんの水分を摂り込もうとするのです。これにより腸内の水分が必要以上に増えてしまい下痢となって出てしまいます。
こういった「浸透圧性下痢」を起こす赤ちゃんは意外と多いのです。「野菜ジュースだから体に良い」「果汁をあげると喜ぶから」と言って、たくさん与えないようにしましょう。

ウィルス性胃腸炎

ウィルス性胃腸炎の代表的なものに「ロタウィルス」「ノロウィルス」などがあります。感染するとまず嘔吐し、嘔吐が収まると下痢が始まります。
この時に出る下痢は白く水っぽいことが特徴です。体の中にいるウィルスを嘔吐や下痢によって排出しているので、吐しゃ物や便にはウィルスが入っています。看病する時やおむつ替え時には使い捨ての手袋などをして直接触らないようにしましょう。

細菌性胃腸炎

細菌性胃腸炎は、細菌に汚染された食物を食べることで感染する、いわゆる食中毒です。細菌性胃腸炎は季節によって流行することが多いので7~10月頃は特に気を付けましょう。
中でも「サルモネラ菌」や「O-175」は、食後に激しい嘔吐や腹痛があります。血便が出ることも多いので、そういった場合はすぐに病院を受診しましょう。

食物アレルギー

食物アレルギーでも下痢になる場合があります。しかし、下痢と同時に蕁麻疹や発疹が出ることが多いので、まずはそういった皮膚の変化がないかを確認してください。
蕁麻疹などの他にもアレルギー反応として口周りやのどのかゆみ、呼吸困難が起こることもあります。赤ちゃんに初めて与える食材がある場合は、少量から始めアレルギー反応が出ないかどうかをきちんとチェックしてから進めましょう。

乳糖不耐症

ミルクや牛乳などに含まれる乳糖を分解する酵素が少ない、もしくは欠損しているため、乳糖を消化できず下痢になってしまう病気です。
乳糖不耐症の診断は、乳糖不使用のミルクを3~4週間与えて下痢症状が改善されることで確定できます。この病気の場合、通常のミルクや牛乳は飲むことができなくなります。
病院でしっかり診断してもらい、その後の治療と食生活の改善が必要となるでしょう。

赤ちゃんが下痢の時の対処法

もしも大切な赤ちゃんが下痢でつらそうな時、どのように対処してあげれば良いのでしょうか。4つの対処法をご紹介するので、参考にしてみてください。

下痢の時の対処法

水分をとらせる

下痢をしている時は便と一緒にたくさんの水分も出てしまいます。その結果、脱水状態になってしまうこともあるので、少しずつでも水分をとらせてあげましょう。
この時、冷たい水ではなく白湯にしてあげるとお腹を温めることができます。ベビー用のイオン水も効果的です。糖分の入ったものは下痢をひどくする可能性があるので控えましょう。

離乳食の内容に注意する

下痢によって離乳食を中断する必要はありませんが、メニューを工夫してあげることは大切です。繊維質なものや脂肪分の多いもの、柑橘系の果物や糖分の多いものを避け、おかゆやバナナなど消化吸収の良いものを与えてあげましょう。

おしりのケアをする

下痢はおしりへの刺激が強くかぶれてしまう赤ちゃんがたくさんいます。下痢をしたらできるだけすぐにおむつを替えてあげ、おしりのケアをしっかりしてあげましょう。
新生児期から使える「Fam’s Baby」などの保湿剤を塗ってあげると効果的です。もしも激しくかぶれてしまった場合は皮膚科や小児科を受診し塗布薬を処方してもらいましょう。

病院を受診する

下痢が長引くと赤ちゃんも親もつらいものです。すぐに治るだろう、と様子を見るだけでなく長引くようなら病院を受診することをおすすめします。
病気ではなく消化不良や食べ過ぎだったとしても、病院から処方してもらった整腸剤を服用させることで回復を早めることができるでしょう。

まとめ

赤ちゃんの下痢は様々な原因が考えられますが、食べ過ぎや消化機能が未熟なことで起こる場合が多いようです。しかし、中には病気が潜んでいる可能性があるので、いつもと違ううんちが出たり赤ちゃんの元気が無かったりした場合は病院を受診するようにしてください。
下痢によって脱水症状を起こすこともあります。水分をしっかりとらせてあげましょう。また、離乳食のメニューの見直しやおしりのケアも大切です。
いざという時に慌てないように、これらのことをしっかり頭に入れて赤ちゃんの健やかな成長を見守っていきましょう。

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