赤ちゃんの下痢は大丈夫?原因と見分け方・対処法は

赤ちゃんの下痢は大丈夫?原因と見分け方・対処法は

赤ちゃんのうんちはやわらかいため、下痢なのか区別がつかないこともあります。「このうんちは下痢?」「下痢なら病院に行った方がいいの?」と赤ちゃんのおむつを見ながら途方に暮れてしまうママもいるのではないでしょうか。今回は、赤ちゃんのうんちの見分け方や下痢の原因、対処法、病院に行くべき症状などを解説します。

まず下痢なのかを見分けよう

赤ちゃんのうんちは、もともと水分を多く含んでいるため、大人のものと比べてもやわらかく下痢のような状態であることも。仮に「下痢かな」と思っても普通の健康なうんちの場合がほとんどです。
また、月齢の小さい赤ちゃんは、消化器系の未発達や腸内細菌のバランスが不安定なため、たとえ母乳やミルクだけを飲んでいても消化不良を起こし「軟便」のような状態になります。とくに生後間もない赤ちゃんは1日5回以上の下痢のような軟便をするので、あまり心配することはないでしょう。
しかし、何らかの原因で本当に下痢になる場合もあります。たとえば、「うんちの回数がいつもよりも多く水っぽい」「おしっこのような黄色いシミがおむつに付いている」「あふれるほどうんちをする」などが見られるときは、下痢の可能性もあります。
普段から、赤ちゃんのうんちをよく観察して、1日の回数や1度の量をある程度把握しておくと下痢かどうかの目安になるでしょう。

赤ちゃんが下痢をする原因は?

では、赤ちゃんが下痢になる原因には、どんなものがあるのでしょうか。

下痢をする原因5

赤ちゃんが下痢をする原因1.アレルギー

ミルクや離乳食の食材が原因でアレルギーを起こすことがあります。アレルギーは発疹やおう吐、かゆみなどをイメージしますが、赤ちゃんによっては下痢になることもあるので、ミルクや離乳食を食べて数時間以内に下痢症状になった場合はアレルギーも疑ってみましょう。
また、下痢以外にもじん麻しんやおう吐などの症状が現れた場合は、医師に相談することをおすすめします。

赤ちゃんが下痢をする原因2. 消化不良

離乳食で食物繊維や糖分が豊富カボチャやサツマイモなどの摂りすぎは、消化不良を起こして下痢になることもあります。
また、大人も同じですが、冷たいものを摂りすぎることや寒い場所に長時間いると、体が冷えて下痢の原因となります。赤ちゃんがご機嫌に過ごしているようであれば、一時的な下痢なので、それほど心配することはありません。

赤ちゃんが下痢をする原因3.ウイルスなどによる感染症

下痢以外にも赤ちゃんの機嫌が悪い、発熱、おう吐などの症状がある場合は、ウイルス性胃腸炎や風邪などが疑われます。ウイルスによる感染は、主にノロウイルスロタウイルス、アデノウウイルが挙げられます。
いつもと違う白っぽいうんち酸っぱい匂いがする場合は、医療機関を受診するようにしましょう。熱などの症状が治まっても下痢だけが長引くこともあります。

赤ちゃんが下痢をする原因4.急性胃腸炎

赤ちゃんの誤食などで汚染された食物動物のフンを誤って口に入れてしまったことが原因で起こる感染性の急性胃腸炎の場合は、下痢と共に高熱おう吐などの症状が現れます。
感染の原因によっては腸から出血して血便になることもあるので、そのような症状が現れた場合は、速やかに病院を受診してください。

赤ちゃんが下痢をする原因5.薬の副作用

病院で処方された薬によっては、うんちの色が変わることや下痢になることもあります。赤ちゃんが普段と変わらないようであれば様子見でもよいですが、下痢がひどい場合は、薬が合っていない可能性もあります。
しかし、自分の判断だけで勝手に薬をやめるようなことはせず、医師に相談してみましょう。

赤ちゃんが下痢をしたときの対処法

赤ちゃんが下痢をしているときは、どのように対処をしたらよいのでしょうか。

赤ちゃんが下痢をしたときの対処法

対処法1.水分補給をまめに行う

下痢が続くと体内の水分もうんちと一緒に出てしまうため、脱水症状になることが懸念されます。脱水症状を起こさせないためにも、こまめに水分を補給してあげましょう。
母乳やミルクの回数を増やし、赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませます。月齢的に可能であれば、白湯や麦茶、赤ちゃん用の経口補水液などを常温で与えてもよいでしょう。

対処法2.消化のよいものを食べさせる

離乳食開始直後やさらに段階を進めているときに下痢を起こした場合は、糖分を含んだ食材や乳製品、果物を避け、食べ慣れているものやうどん、おかゆ、バナナ、すりおろしたリンゴなどの消化のよいものを少量ずつ何回かに分けて食べさせるようにしましょう。
粉ミルクで下痢を起こした場合は、薄めるのではなく、1回の量を少なくして回数を増やすようにします。

対処法3.お腹を温める

お腹を冷やしていると下痢は治りません。腹巻やタオルなどでお腹を冷やさないようにしましょう。下痢をしていなくても、お腹を冷やすことで胃腸の働きを鈍くさせてしまい下痢になってしまうこともあります。

対処法4.おむつかぶれ対策

下痢をしているとおむつの中が蒸れてお尻がかぶれてしまいます。こまめにおむつを替えてあげることやお尻を拭いておむつかぶれを予防しましょう。
しかし、デリケートな赤ちゃんのお尻を下痢のたびに何度も拭くのは肌を傷める原因にもなるので、できるだけシャワーや座浴でお尻を清潔に保ってあげましょう。

こんなときは病院を受診

赤ちゃんが下痢をしても、「普段と変わらず食欲がありご機嫌がよい」「いつもよりうんちはやわらかいが、うんちをする回数が普段よりも1回~2回多い程度」「おしっこが普段のとおり出ている」ようであれば、自宅で様子を見てみましょう。
しかし、「おう吐を繰り返し、機嫌も悪い」「発熱している」「うんちの色や匂いがいつもと違う」「下痢の回数が増えている」「下痢が1週間以上続く」「血便」などの症状が見られる場合は、病院に行くことをおすすめします。
また、「飲み物も飲まず、ぐったりしている」「脱水症状を起こしている」「明らかな血便や水のような便」「唇や爪が紫色に変色している」などの症状が現れた場合は、時間外でも病院を受診しましょう。
病院に行く場合は、下痢の期間や状態などをメモし、スマホなどでうんちの写真を撮っておくとよいでしょう。また、感染症が疑われる場合は、持参するうんちをビニール袋に入れてウイルスが漏れないようにすることが大切です。その際、事前に病院へ連絡を入れておきましょう。

こんなときは病院へ

こんなときは時間外でも病院を受診

まとめ

赤ちゃんのうんちは下痢のような軟便なので、本当の下痢とは区別がつきにくい場合もあります。しかし、赤ちゃんの下痢には病気が潜んでいることもあるので、早い対処が大切になることも。普段から赤ちゃんの状態やうんちを観察しておくようにしましょう。口のきけない赤ちゃんを守るのはママやパパの大切な役割です。

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