赤ちゃんの衣類を水通しするのは何のため?やり方やポイントを解説
目次
- ・水通しとは
- ・赤ちゃんの衣類を水通しする目的
- ・赤ちゃんの衣類を水通しするタイミングは?
- ・赤ちゃんの衣類の水通しはいつまで必要?
- ・水通しは手洗いでも洗濯機でもOK
- ・水通しでおさえるべき2つのポイント
- ・まとめ
赤ちゃんの衣類などを、身に着ける前に水洗いする水通し。「新品なんだから、わざわざ洗う必要はないんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんね。ですが、赤ちゃんが快適に、安心して身に着けるためには欠かせないステップなのです。
そこで今回は、水通しはなぜ必要なのか、その目的ややり方について解説します。いつまで続ければいいかの目安もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
水通しとは
水通しとは、衣類やシーツ、おくるみなど、赤ちゃんが使う布製品を事前に水洗いすることです。ワクワクしながら買い揃えた服がたくさん干されている様子は、想像しただけでも幸せになれますね。ほかにも、ガーゼやタオルなど、赤ちゃんが使う小物類も水通ししておくとよいでしょう。とにかく、肌に直接触れる布製品はすべて水通しすることをおすすめします。
赤ちゃんの衣類を水通しする目的
では、なぜ水通しが必要なのでしょうか。水通しの目的を見ていきましょう。
買ったばかりの布製品は、のりなどがついているためパリッとしていますよね。こののりを落とすことで、着心地や使い心地をよくすることが目的の1つです。また、のりが落ちた布製品は吸水性が高くなるので、汗っかきな赤ちゃんでも気持ちよく過ごせますよ。
縮みやしわの防止、防虫の目的で、衣類にはホルムアルデヒドが使われていることがあります。このホルムアルデヒドの濃度が高い場合、触れることで発疹やアレルギーを引き起こすことがあり、吸引するとのどに炎症が起こることもあるため、注意が必要な物質です。しかし、水に溶けやすいという性質があり、これを除去することが水通しのもう1つの目的です。
なお、ホルムアルデヒドについては法律で規制されており、とくに赤ちゃん用の衣類や小物には厳しくなっているのですが、家具などから移ってしまう可能性も否定できません。とくに、パッケージされていない衣類の場合には注意してくださいね。
また、ホルムアルデヒドには、空気や水蒸気を通して、他のものに付着・吸収されやすい性質(これをホルムアルデヒドの移染といいます。)がありますから、ホルムアルデヒドが入っていない衣類でも、他にホルムアルデヒドを放散するものがあれば移染してしまうことがあります。
ホルムアルデヒドを拡散するものには、新しいタンスや戸棚などのベニヤ板、合成樹脂板、ペイント、段ボールなどがあります。下着など直接肌に触れる衣類は、こうしたホルムアルデヒドの移染に気をつけてください。特に皮膚のデリケートな赤ちゃんの衣類は、他のものと区別して保管し、さらにポリ袋に入れておけば、移染を防ぐことができますよ。
※引用元:東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/smph/kenkou/iyaku/anzen/law_qa/boushi.html
赤ちゃんの衣類を水通しするタイミングは?
赤ちゃんの健康を守るために必要な水通しですが、いつ済ませておけばいいのでしょうか。このタイミングにルールはありませんが、多くの場合妊娠28~35週頃が多いようです。体への負担を考え、体調や天気がよいときを見計らって済ませておきましょう。もちろん無理はせず、ママパパで協力してくださいね。生まれてくる赤ちゃんを思い浮かべながら、きっと楽しい時間が過ごせるはずです。
ただし、妊娠37週以降は正期産。いつ陣痛が始まってもおかしくない時期です。ギリギリになって慌てることがないよう、時間に余裕を持って済ませておきましょう。
赤ちゃんの衣類の水通しはいつまで必要?
赤ちゃんが生まれた後も増え続ける衣類や小物類。その度に水通しが必要になるので、次第に面倒になるかもしれませんね。いったいいつまで続けるの?と不安もあるでしょう。しかし、これにもルールはありません。
目安として、ホルムアルデヒドの規制基準が厳しく設定されている生後24ケ月までは続けるという考え方もありますが、敏感肌の赤ちゃんの場合にはもう少し長いほうが安心です。赤ちゃんの状態を見ながら、ママパパで相談していってくださいね。
水通しは手洗いでも洗濯機でもOK
水通しは、基本的に水洗いをすればOK。洗濯機を使っても手洗いでもかまいません。大きなものは洗濯機で、小さなものは手洗いでというように使い分けてもいいですね。
では、それぞれの水通しのやり方を見ていきましょう。
手洗いの場合は、清潔なたらいやバケツ、洗面器などを用意しましょう。洗面所に直接水を張ってもよいのですが、この場合も事前の掃除は欠かさずに。そして、水かぬるま湯を張ったら服を浸して軽くもみ洗いします。この場合も、衣類についたひもの結び目はほどいておいてくださいね。濡れるとほどきにくくなってしまいます。
洗濯機を使う場合、ポイントは洗濯槽を清潔にすること。洗濯槽は見えない部分にカビなどが付着していることもあるので、水通しする前には洗濯槽クリーナーなどできれいにしておきましょう。そして、ひもがついている衣類はすべて結び目をほどき、型崩れを防ぐために洗濯ネットを使用してください。洗う際の洗濯機のコースは「ソフト」または「手洗い」などのコースがおすすめです。
水通しでおさえるべき2つのポイント
最後に、水通しをするうえでおさえるべき2つのポイントをご紹介します。
洗濯が終わったら、すぐに干します。当日中にすべて乾くように、洗濯を始める時間や干す場所、干す間隔などを工夫してみてくださいね。また、季節や天気によっては、扇風機やサーキュレーターを使って風で乾かすのもおすすめです。なお、乾燥機を使うと衣類が縮んだり傷んだりすることがありますので、できるだけ控えたほうがいいでしょう。
水通し後の衣類は、大人の衣類と分けて保管しましょう。これは、大人の衣類からホルムアルデヒドが移るのを防ぐため。また、家具などからホルムアルデヒドが移らないよう、保管する際にはプラスチック製の収納を選ぶと安心です。
まとめ
今回は、水通しの目的ややり方、ポイントについてお伝えしました。赤ちゃんの着心地や使い心地をよくするためにも、有害なホルムアルデヒドを取り除くためにも、水通しはとても有効です。ママパパで協力しながら、タイミングを見て進めてみてくださいね。