妊婦が生卵を控えるべき理由とは!食べたい場合はどんなことに注意すれば良いの?

妊婦が生卵を控えるべき理由とは!食べたい場合はどんなことに注意すれば良いの?

妊娠すると食事制限が加わり、食べるのを控えた方が良い食べ物も出てきます。生卵も控えた方が良いとされている食べ物のひとつです。
今回は、妊婦さんが生卵を控えるべき理由と、どうしても食べたい場合の注意点などについて解説します。

妊婦が生卵を控えるべき理由

妊婦さんが生卵の摂取を控えるべき理由は、サルモネラ菌による食中毒の可能性があることです。
サルモネラ菌は川や下水の他、人、牛、豚、そして鶏などにも生息しています。そのため鶏の卵にも菌が付着している可能性があるのです。
サルモネラ菌の一部は感染性で、腹痛や下痢、おう吐、38度以上の発熱など症状を引き起こすことがあり、さらに重症化すると意識障害やけいれんなどの重篤な症状も現れます。
妊娠中は妊娠前と比べて、体の免疫力が低下していることが一般的。そのため、これまで生卵を食べて何も問題がなかった人でも、もしかするとサルモネラ菌に感染する可能性が高まるのです。
もちろん生卵を食べたからといって、絶対に感染するわけではありません。ただし食中毒発症を懸念して、妊娠中の摂取は控えたほうが良いでしょう。

妊娠中の生卵は食中毒発症を懸念し摂取は控えたほうが良い

妊婦が卵を食べる際の3つの注意点

卵は栄養満点の食材です。タンパク質やカルシウム、鉄、アミノ酸など、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をほとんど含んでいます。
妊婦さんに必須の栄養素がギュッとつまっているので、妊娠中にも積極的に摂取したいですよね。妊婦さんが卵を食べる際の注意点を、全部で3つ見ていきましょう。

よく加熱する

まずはよく加熱することです。サルモネラ菌はしっかり加熱することで死滅するので、卵を食べるときは必ず火をとおすようにしましょう。中心部が75度以上になった状態で、1分以上加熱してください。
半熟卵や温泉卵などは加熱が足りず、サルモネラ菌が生存している可能性があります。妊娠中は食べるのを避けましょう。

中心部が75度以上になった状態で1分以上加熱する

お弁当の卵焼きは控えた方が安全

卵焼きはお弁当における定番のおかずですが、妊娠中は控えたほうが安全です。卵焼きを作る際にしっかり火をとおしたつもりでも、もしかすると不十分だった可能性も考えられます。そのままお弁当のおかずに入れて時間が経つと、サルモネラ菌の数が増えているかもしれません。

お弁当の卵焼きは妊娠中は控えたほうが安全

生卵の付いた調理器具はきれいに洗う

菜箸やボウルなど、生卵が付いた調理器具はきれいに洗うことを意識しましょう。生卵が付いたまま他の調理に使用しないようにしてください。

生卵の付いた調理器具はきれいに洗う

妊婦が生卵を食べる場合は、どんなことに注意すべき?

サルモネラ菌に汚染する可能性があることから、基本的に妊娠中の生卵摂取は控えるべきです。食べる場合は自己責任であることを認識しましょう。
また実際に食べて何も問題がなかったからといって、他の妊婦さんに勧めるようなことも止めてくださいね。
もしどうしても妊娠中に生卵を食べたい場合、以下の4点について注意しましょう。

冷蔵庫で保管し、購入後すぐに食べる

生卵は10度以下の冷蔵庫で保存をしましょう。サルモネラ菌は20度以上の環境で増殖をするため、冷蔵保存は必須です。購入後はなるべくすぐに食べるようにすることも大切ですね。

生卵は10度以下の冷蔵庫で保存しすぐに食べる

ひび割れがないか確認する

2つ目は、卵の殻にひび割れがないか確認することです。殻にひびが入っていると、殻の表面に付着していたサルモネラ菌が、ひびをとおって卵の中に侵入している可能性があります。

卵の殻にひび割れがないか確認する

外食では食べない

外食では食べないようにしましょう。外で出された生卵は賞味期限がいつのものなのか、そしてどのように管理をされていたのかが分かりません。どうしても生卵を食べる場合は、自分で適切な管理ができる自宅で食べるようにしてください。

外食で出された卵はどのように管理をされていたか不明なため食べない

夏場は食べない

最後は夏場に食べないことです。前述したように、サルモネラ菌は20度以上の環境で増殖をします。外気温がグンと高くなる夏場は菌が増殖しやすい環境で、食中毒にかかるリスクも他の季節と比べて上がることでしょう。

外気温が高くなる夏場は菌が増殖しやすいので夏場は食べない

妊婦が卵を食べることに関するQ

最後に妊婦さんが卵を食べることに関するQ&Aを紹介します。

妊娠に気づかず食べていたけど大丈夫?

妊娠に気づかず、うっかり生卵を食べてしまったということは十分に考えられることです。しかし生卵を食べた後に食中毒のような症状がなければ、特に問題はありません。ただし妊娠していることが分かってからは、生卵の摂取は控えるようにしましょう。

妊婦が卵を食べると、赤ちゃんがアレルギーになるって本当?

卵に限らず、妊婦さんの特定の食べ物摂取と赤ちゃんの食物アレルギーには因果関係はありません。逆に特定の食べ物を避けてしまうと栄養のバランスが乱れてしまうため、気にせずに食べるようにしてくださいね。

まとめ

生卵はサルモネラ菌が付着しており、免疫力が低下している妊婦さんが食べると食中毒を起こす可能性が高まります。
卵はよく加熱したものを食べることが大切です。どうしても生卵を食べる場合は冷蔵庫で保管をする、ひび割れがないか確認する、外や夏場は食べないなどに注意をしてください。
栄養満点の卵をおいしく食べて、妊娠生活を元気に過ごしましょう。