妊婦のつらいむくみの原因とは?放置するリスク・改善する7つの方法を紹介

妊婦のつらいむくみの原因とは?放置するリスク・改善する7つの方法を紹介

妊娠すると出てくるのが「むくみ」。とくに妊娠後期になると「足がむくんでいる」「靴が入らない」などの症状が出て、つらい思いをする妊婦さんも多くいます。そこで今回は、妊娠中のつらいむくみの原因や対処法などを解説します。

そもそも、むくみとは?


むくみは「浮腫」とも呼ばれ、体内に余分な水分がたまることで起こる症状です。妊娠していない人でも起こる症状で、夕方になるとブーツのファスナーが閉まらないなどの体験をした人も多くいるでしょう。しかし、冷えなどによるむくみと違い、妊娠中の場合は、ホルモンバランスの影響や胎児に栄養を送るために、血液中の水分が増えることで起こる現象です。

妊婦のむくみの原因

妊婦さんの約30%の人がむくみにかかるといわれています。では、具体的にどのようなことが原因でむくみは起こるのでしょうか。

ホルモンバランスの乱れ


女性の体は、妊娠するとホルモンバランスが大きく変わってきます。とくにむくみの原因となるプロゲステロンというホルモンは体に栄養を蓄えるために大切な物質ですが、水分や老廃物の排出も抑えてしまいます。そのため、プロゲステロンを多く分泌する妊婦さんは、むくみやすいです。

子宮を圧迫することで下半身の血流が悪化する


妊娠後期になるとお腹の赤ちゃんが急激に成長します。その結果、お腹が圧迫されて下半身に血液が流れづらくなり、むくみの症状が現れます。

ただのむくみではない?病気が隠れている可能性も


ほとんどのむくみは、生理的現象で起こるものなので心配することはありませんが、中には注意すべきむくみもあります。

妊娠高血圧症候群

妊娠20週目から分娩後12週目までに高血圧になると「妊娠高血圧症候群」と呼ばれる状態に陥ります。この妊娠高血圧症候群は、「妊娠中毒症」と呼ばれていた症状で、むくみ以外に自覚症状がない場合もありますが、頭痛や吐き気、視力低下、急激な体重増加などの症状が現れることもあり、妊婦さんの約20人に1人の割合で起こるといわれています。

とくに妊娠34週未満の早発型は重症化しやすいといわれているので、むくみが心配な場合は、早めに医師の判断を仰ぐようにしましょう。

妊娠高血圧症候群は、「血圧が高い」「糖尿病や腎臓病などの持病がある」「40歳以上」「多胎妊娠」「はじめての妊娠」「過去に妊娠高血圧症候群になった」などの人がかかりやすいといわれています。

下肢静脈瘤

足の静脈にボコッとした血の塊(血栓)ができて血流が滞ると腫れやむくみが出てきます。この症状を下肢静脈瘤と呼び、痛みや赤み、発熱などの症状を伴うこともあります。

蜂窩織炎(ほうかしまえん)

蜂窩織炎は、細菌が皮下脂肪や皮膚に感染して炎症を起こす病気です。感染部位が張れて赤くなり、痛みや熱を感じる蜂窩織炎は、足に感染することが多くむくみと間違えることもありますが、炎症がひどくなると発熱や体のだるさ、寒気、関節の痛みなど全身に症状が現れることもあります。

ただのむくみだと思っていても違う病気が隠れていることもあるので、違和感があった場合は、早めに受診するとよいでしょう。

妊婦がむくみを放置するリスク


「普段からむくむから…」と妊婦さんがむくみを放置していると、お腹の赤ちゃんに影響が出る場合もあります。むくみは、塩分の摂りすぎや水分、カリウムが不足していることが考えられますが、その状態が続くと妊娠糖尿病予備軍になることがあります。妊娠糖尿病になると、赤ちゃんが奇形児や未熟児になってしまうことも…。他にも、呼吸障害や低血糖になる場合もあるので、早めにむくみ対策をとることが大切です。

むくみは、主に顔や足に現れます。朝起きて、「目が開けにくい」「顔に違和感がある」などの症状があるときは、顔を指で軽く押して張っている感じがあるかチェックしてみましょう。

足の場合は、すねを軽く押して、なかなか元に戻らないようであればむくんでいる可能性があります。また、靴下の跡がくっきり残り消えない、靴がきついなどの場合もむくんでいると考えられます。

妊婦のむくみを改善する7つの方法

では、妊娠中のむくみはどのように解消するとよいのでしょうか。

食事に注意する


塩分を摂取しすぎると、塩分濃度を薄めようと水分を体にため込んでしまいます。そのため、塩分をとりすぎず、バナナやキノコ、海藻類など塩分の排出を促すカリウムが多く入っている食材を摂取するようにしましょう。

足の位置を高くする


足のむくみを感じる場合は、寝るときに足の位置を高くしてみるとよいでしょう。足をあげることで、下半身にたまった血が流れやすくなり、むくみの解消につながります。市販の足枕やクッション、バスタオルなどを利用するのがおすすめです。

適度に運動をする


妊娠中は、運動を控えてしまう人も多くいますが、まったく体を動かさないのもよくありません。激しい運動ではなく、マタニティヨガやマタニティスイミング、ウォーキングなどの有酸素運動を上手に取り入れてむくみを解消していきましょう。とくに下半身がむくんでいる人には、足の筋肉を使うウォーキングがおすすめです。ウォーキングをするのが大変な場合は、買い物や通勤時の歩幅を大きくするだけでも効果があります。

こまめに水分補給をする


水分不足もむくみになる原因のひとつです。水分を補給することで血流がよくなり、むくみが改善されるほか、お腹の赤ちゃんにもしっかりと血液が届きます。また、妊婦さんは、血栓症のリスクが通常の6倍に増えるので、血栓を作らないためにも水分補給が大切です。しかし、冷たい水は、体を冷やす原因になるので、白湯などをこまめに摂取するようにしましょう。

足を温める


足を冷やすとむくみの原因になるので、足を温めることも大切です。「足が冷たいな」と感じたら、靴下の2枚履きやホッカイロ、足湯などを試してみましょう。また、入浴時はシャワーだけでなく、湯船にゆっくり浸かり体を温めると血流がスムーズになり、むくみの解消につながります。

睡眠をしっかり取る


睡眠不足になると、ホルモンのバランスが崩れ、むくむこともあります。そのため、しっかり睡眠をとることが大切です。しかし、妊娠中は、「お腹が大きくてなかなか寝られない」と睡眠不足になる人も多くいます。そんな場合は、昼寝や寝る前のストレッチ、マッサージなどを取り入れて睡眠不足を解消してみましょう。

マッサージをする


足がむくんでいるときは、リンパマッサージがおすすめです。まずふくらはぎを両手で下から上にマッサージし、次に膝から足の付け根に向けて同様にマッサージします。下の方にある血液やリンパ液を心臓に戻してあげるイメージで行うとわかりやすいでしょう。お腹が大きくなってリンパマッサージをすることが難しい場合は、パートナーに手伝ってもらうとスキンシップも取れて一石二鳥です。

まとめ

妊娠中のむくみは、ほとんどが生理的な現象なので心配することはありません。むくみの対処法を普段の生活に取り入れれば、解消されていくでしょう。しかし、中には、病気の前兆として表れるむくみもあるので、気になるときは早めに病院で受診することが大切です。無理せず、快適な妊娠生活が送れるとよいですね。