母子手帳の書き方を分かりやすく解説!愛情のこもった記録を残そう

母子手帳の書き方を分かりやすく解説!愛情のこもった記録を残そう

初めて母子手帳を手にしたとき、「これは医師が記録を書き込むもの」だと思いませんでしたか。実は、母子手帳には母親も自由に書き込むことのできるスペースがたくさんあります。
今回は、母子手帳をしっかり活用し、より充実したものにするために、母子手帳の書き方を分かりやすく解説します。自分なりの母子手帳への関わり方を見つけてうまく活用していきましょう。

母子手帳の記入欄には誰が何を書くの?

母子手帳には産婦人科や小児科の医師や看護師さんが記入する欄と、ママ自身が記入する欄とがあります。
産婦人科や小児科の医師や看護師さんは、主に妊娠中の経過や出産の状態、出産後の母体の経過や予防接種のことなどを記録します。
対して、ママ自身で記入することは以下の6つがあります。

母子手帳の記入欄には誰が何を書くの?

次の章でそれぞれを詳しく解説します。

母子手帳の書き方

母子手帳の中のママ自身が書く欄には、書き方の決まりは基本的にありません。ただし、記入すべき項目が医師や保健師などから見ても分かるように書いておく必要はあります。妊婦検診や生まれてからの検診に持参し提出する必要があるからです。赤ちゃんや母体に関する情報は正確に書いておきましょう。

表紙の氏名

表紙には保護者の氏名を記入する欄があります。
すでに入籍していて新姓として生活している人はその氏名を書けばいいのですが、未婚や入籍前の場合はつい旧姓を書いてしまったという人も少なくありません。
入籍前などで今は旧姓であるが今後新姓に変わる予定がある人は、妊娠届出書を提出する際にそのことを窓口に伝えておきましょう。なぜなら、妊娠届出書に書いてある氏名がそのまま印刷して母子手帳を作る可能性があるからです。
母子手帳は自治体によってデザインや記入欄に違いがあります。保護者の氏名欄が2段あり、父と母の両方を書かなければならない場合、父を上に書くのか、母を上に書くのか迷う人も多いかと思います。もしも父親がいない場合はそこを空欄にしていても構いません。このことに関して決まりはないので、自分の好きなように記名しましょう。
生まれてくる赤ちゃんの名前の記入欄がある場合もあります。まだ名前が決まっていない人は空欄にしておき、のちに名前が決まってから記名しましょう。

表紙の氏名

子の保護者・妊婦の情報

ページを開いていくと、保護者情報を記入する欄があります。ここには妊婦自身や父親の生年月日や職業、居住所Mを書いていきます。父親がいない場合は空欄でも構いません。
妊婦の情報については、妊婦自身の健康状態や職業、生活環境などを書く必要があります。職業によって1日にどのくらいの運動量があるのかが変わってきます。
妊娠中は過度な運動をするとお腹が張りやすくなり、切迫早産につながりかねません。同じ理由で、階段を昇り降りする必要のある集合住宅に住んでいることなども忘れずに記入しておくとよいでしょう。
普段の生活の様子や元々の健康状態を記入しておくと、それを見た医師が適切に経過を見る判断材料となります。

普段の生活の様子や健康状態を記入すると医師が適切に経過を見る判断材料になる

妊娠中と産後の体重変化の記録

体重の変化は妊娠過程を診断するのに重要なポイントです。体重が急激に増えすぎる妊娠糖尿病になったり、お産が難しくなったりするからです。妊婦検診でも体重管理についての指導があったり、中には食事内容の記録医師や看護師に申告しなければならなかったりするほど重要視されます。
また、産後の体重変化も記録しておくと自身の健康管理に役立ちます。出産で減る体重は、約3,000gの赤ちゃんと羊水、胎盤などを含めて5kg程です。
妊娠中体重が増えすぎてしまったという人は、そこからしっかり体重管理をすることをおすすめします。妊娠糖尿病はお産において大きなリスクです。
日頃から野菜中心の食生活を心掛け、体重管理することはお腹の中の赤ちゃんに良質な栄養を与えることにもつながりますので、つらいこともあるかもしれませんがしっかり頑張りましょう。

産後の体重変化も記録しておくと自身の健康管理に役立つ

母親(両親)学級受講記録

産院には母親(両親)学級と呼ばれるお産に関することを学ぶ教室が開かれます。とくに初産の方は、受講しておくことでお産についての不安や疑問を解消するきっかけになるでしょう。
教室は主に助産師が講師となるので、受講後に直接助産師さんに分からないことを質問できます。父親学級などが開かれることもあるので、両親で受講しておくと、赤ちゃんが生まれた後もスムーズに育児ができることでしょう。
この教室は強制ではないので希望者のみの参加となりますが、受けられる教室は積極的に受けておき、母子手帳にその知識をメモしておくと、いざというときに役に立つでしょう。

初産の方は受講しておくことで不安や疑問を解消できる

赤ちゃんの成長記録

赤ちゃんが生まれてから「1ヶ月目」や「2~3ヶ月頃」などの成長記録を記入するページがあります。初めて寝返りをした日や初めてつかまり立ちをした日などを記入できます。それに加え、その時点でのできることを「はい」「いいえ方式で記入していきます。
赤ちゃんの検診は産院で行う1ヶ月検診、自治体で行う6ヶ月検診などがあり、毎月行われるわけではありません。次の検診まで間があるので、その間に起きた出来事や成長度合いを保護者自身が記録してあげましょう。

1ヶ月と6ヶ月検診の間に起きた出来事や成長度合いを記録する

フリースペース

成長記録を書くページの下部などに保護者が自由に書き込めるフリースペースがあります。ここに書く内容はとくに決まっていないので、親が気付いたことなどを好きなように書きましょう。
たとえば「段差から落ちて怪我をしてしまった」「初めて39度の熱を出した」など心配した出来事でもよいですし、「初めて声を出して笑った」「指をさしてママと言った」「歯が生えてきた」などうれしかった出来事でも構いません。
このフリースペースが充実して書き込んでいればいるほど、子どもが大きくなったときに読み返してみると楽しいものとなります。
第1子のときはぎっしり書いていたけれど第2子、第3子となるごとに書き込みが減ってしまうということもよくありますが、子育ては忙しいものなので無理のない範囲でできるだけ書いてあげるとよいでしょう。

成長記録を書き込んでいるほど大きくなったときに楽しいものとなる

母子手帳に書き方はあるけど・・・自由にアレンジしてもOK!

正確な情報を書かなくてはならない箇所はしっかり書く必要がありますが、フリースペースなど自由に書き込める箇所はママの好きなようにアレンジしても大丈夫です。
必ずしも黒ペンで書かなくてはならないというルールもありません。色ペンを使ってカラフルにしたり、イラストを書いたりしてもよいでしょう。
マスキングテープやシールでデコレーションも情報記入欄の邪魔にならない程度であればOKです。最初のページに生まれたときの写真を貼ってあげても、可愛くて思い出に残る母子手帳となるでしょう。

色ペンでカラフルにしたりイラストを書いたり可愛くて思い出に残る母子手帳を作ってみる

まとめ

母子手帳には医師や看護師が書き込む欄と、保護者が書き込む欄があります。保護者が書き込む欄には、妊婦といった保護者の情報や赤ちゃんの成長記録などがあります。
医師や看護師、保健師が参考にする箇所の記入は、誰が見てもはっきりと分かるようにしっかり書く必要があります。
フリースペースなど、ママが赤ちゃんの様子やそのときの気持ちを書き込めるスペースは比較的自由度が高いです。マスキングテープでアレンジしたり、色ペンを使ってカラフルに仕上げたりするとより愛着の湧く可愛い母子手帳となるでしょう。