クズ根エキスとは?効果・効能や安全性について解説

クズ根エキスとは?効果・効能や安全性について解説

食用としても有名なクズ(葛)から抽出したクズ根エキスは、医薬品としても化粧品としても使用されることのある成分です。食材として使われるため、安全性についての心配をしていないという方が多いかもしれませんが、赤ちゃんに成分がついたとしてもまったく問題ないのでしょうか。
今回は、まずはクズ根エキスがどのような化粧品に使われているのか、そしてどんな効果・効能に期待できる成分なのかという点をご紹介します。また、これまでに行われたヒト試験などによる結果をもとに、誰もが安心して使用できる成分なのかどうかも解説します。

クズ根エキスとは

クズ根エキスは、マメ科の植物であるクズ(葛)の根から、水やエタノールを使って抽出したエキスです。医薬部外品、とくに漢方においては「カッコンエキス」という言葉が使われることもあり、医薬品としても化粧品材料としても頻繁に用いられています。
クズは日本全国のほか、中国などの東アジア全域に生息しています。デンプン質が豊富で、これを生かす形で食用として活用されることも少なくありません。とくに甘味として好まれる葛餅や、鍋物の具材となることもある葛切りなどの原料として使われることでも有名です。

クズ根エキス

クズ根エキスはどんな化粧品に含まれている?

クズ根エキスは、化粧品としては、スキンケア製品やボディケア・ハンドケア製品、洗顔料、石鹸、クレンジング剤、日焼け止め、そして一部のメイクアップ化粧品に含まれることが一般的です。一定の保湿効果にも期待できるため、皮膚につけっぱなしにするリーブオン化粧品に使われるケースが目立ちます。
効果・効能の欄で詳しくお伝えしますが、クズ根エキスには老化に対抗できる作用が含まれていることから、アンチエイジング効果に期待して使用する化粧品材料にも採用されています。結果的に赤ちゃん向けの化粧品に使われることは珍しく、子どもが直接触れる機会はあまりありません。

クズ根エキス配合の化粧品

クズ根エキスの効果・効能

続いて、クズ根エキスの効果と効能について解説します。先ほども触れているとおり、アンチエイジング効果が含まれることが大きな特徴ですが、それ以外にも、いくつかの効果に期待することができます。項目ごとに詳しくご説明します。

コラーゲンを合成させることによるアンチエイジング効果

皮膚の内部で水分を保ち、皮膚をピンと張らせて支えるための役目をもつ成分がコラーゲンです。美容成分として非常に有名なコラーゲンは、外部から取り入れることで効果を発揮しますが、クズ根エキスには、コラーゲンを合成させる効果が備わっていることが解明されています
これは、国内の大手メーカーによる研究によってわかった事実で、クズ根エキスは、濃度が濃くなるほどにコラーゲン産生を促進させることがわかりました。クズ根エキスの成分として含まれている「イソフラボノイド」という成分がコラーゲン合成促進に大きく貢献し、アンチエイジング効果を生み出しています。

エキス濃度が濃くなるほどコラーゲン産生を促進させる

皮膚を柔らかくさせて保湿効果をもたらす

強いデンプン質をもつことで有名なクズですが、クズ根エキスにもデンプン質が10%ほど残されています。デンプン質には吸湿性があり、付着させると皮膚を柔らかくさせる効果を発揮することから、柔軟化による保湿効果を得られます。

皮膚を柔らかくさせ保湿効果をもたらす

複合植物エキスとして使われることもある

そのほかの植物エキスと組み合わせることにより、複合植物エキスのひとつとしてクズ根エキスが使われることがあります。とくに次の3つの原料名を確認した場合は、配合成分としてクズ根エキスが使用されていると考えられます。

・バイオアンテージB
・エバーセルホワイト
・ファルコレックスPSP

とくにバイオアンテージBは、メラニンの生成を抑える効果や、角質の水分を増加させる効果が高く、多くの化粧品に採用されています。この原料の場合、水とBGに次ぐ濃度で、クズ根エキスが使用されるほどに重宝されています。

バイオアンテージB

クズ根エキスの安全性

クズ根エキスは、これまでに20年以上にわたってさまざまな用途で使用されてきました。日本薬局方、医薬部外品原料規格2006の両方に収載されていることもポイントで、厚生労働省からも一定の安全性が認められています。
日本薬局方に収載される成分は、医療上の有効性と安全性をクリアしたものだけに限られています。クズは食用として用いられるものでもあることから、体内にも安心して取り入れることができ、赤ちゃんが触れた際にトラブルが生じる可能性もまず考えられません。
皮膚刺激性については、ヒト試験が実施された経歴があり、皮膚刺激性が認められた被験者は一人もいませんでした。アレルギー性と眼刺激性についてのデータは不十分ですが、これまでの運用歴の中で発症例が指摘されたことはなく、長期間使用しても、大きな問題が起きる心配はありません。

クズ根エキスは安全に使用できる成分である

クズ根エキスを使用する際の注意点

コラーゲン合成作用に期待を込めてクズ根エキスを使用するという場合は、クズの品質次第で効果の大小が変動する可能性があることを覚えておかなければなりません。クズは天然成分ですので、採取する場所や時期に応じて、品質に差が生まれることがあるのです。

コラーゲンを多く合成・促進できるかどうかは、クズの中のイソフラボノイドの含有量次第で決まります。イソフラボノイドが多く含まれているクズであれば高い効果に期待することができますが、イソフラボノイドの量が少なければ、あまり強い効果を発揮するとは考えられません。

クズの品質次第で効果の大小が変動する

まとめ

食用として用いられることもあるクズから抽出するクズ根エキスは、つけっぱなしにするリーブオン化粧品に採用されることが多い成分です。保湿効果やアンチエイジング効果に期待することができ、複合植物エキスの一部として使用されることもあります。
安全性に関しては、外原規2006と薬局方の両方に収載されていることから、老若男女が安心して触れることができる成分と考えて問題ありません。ヒト試験も実施され、この結果からも皮膚刺激性などは認められておりませんので、赤ちゃんが触れたとしても問題のない成分といえるでしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加