グリチルリチン酸2Kとは?効果・効能や安全性について解説

グリチルリチン酸2Kとは?効果・効能や安全性について解説

甘草(かんぞう)から抽出して生み出すグリチルリチン酸2Kは、抗炎症作用をはじめとするさまざまな効果に期待できる成分として知られています。美容成分としてこの名前を見たことがある方も多いかもしれません。
赤ちゃん向けの化粧品として使われることはほとんどないグリチルリチン酸2Kですが、どのような効果や効能が備わっているのでしょうか。赤ちゃんと同居するママ・パパは、この成分の安全性についても知っておきましょう。

グリチルリチン酸2Kとは

グリチルリチン酸2Kは、マメ科の植物である甘草(かんぞう)の根茎から抽出したグリチルリチン酸が原料となっています。このグリチルリチン酸にカリウムを結合させたものがグリチルリチン酸2Kであり、医薬部外品として使用される際は「グリチルリチン酸ジカリウム」という名前が用いられます。
甘草には抗炎症作用があるため、甘草の根茎からエキスを抽出したグリチルリチン酸2Kも抗炎症作用を引き継いでいます。また、抗ウイルス剤としての効果にも期待できる成分であり、化粧品成分として採用されることもあります。

グリチルリチン酸2K

グリチルリチン酸2Kはどんな化粧品に含まれている?

グリチルリチン酸2Kは現在も化粧品成分として採用されることがありますが、決してメジャーで一般的な成分であるとは言えません。とくに赤ちゃん用の化粧品にグリチルリチン酸2Kが配合されることは非常に珍しく、そのほかの成分で代替されることが一般的です。
ただし、グリチルリチン酸2Kにはたくさんの効果・効能が備わっています。これについては次の項目で詳しくご紹介しますが、とても万能な製品であることから、スキンケア化粧品やハンドケア・ボディケア製品、洗浄製品、日焼け止め、洗顔料などの成分として採用されることがあります。

グリチルリチン酸2K配合の化粧品

グリチルリチン酸2Kの効果・効能

グリチルリチン酸2Kに期待できる効果・効能は、これからご紹介する4点です。とくに有名なのは抗炎症作用ですが、それ以外にも抗アレルギー作用や刺激を緩和させる作用、そしてバリア機能改善効果が認められます。それぞれを詳しく見ていきましょう。

強い抗炎症作用

炎症のメカニズムはとても複雑ですが、炎症を引き起こす原因の1つに「プロスタグランジンE2」という物質があります。これを放置していると皮膚炎などのトラブルを招きますが、グリチルリチン酸2KにはプロスタグランジンE2を抑制する効果があり、強い抗炎症作用に期待できます。
この効果は、国内のメーカーが実施した、プロスタグランジンE2に対するグリチルリチン酸2Kの有効性を検証する実験によって立証されています。皮膚炎は蕁麻疹やかぶれなどの原因となる重大な肌トラブルですので、早期治療のためにグリチルリチン酸2Kを使用することはとても有効です。

蕁麻疹やかぶれなどの早期治療に有効

抗アレルギー作用

皮膚炎などのトラブルが起きると、ヒアルロニダーゼという成分が活性化し、ヒスタミンという物質を分泌させるようになります。ヒスタミンが放出されることによって神経が刺激され、かゆみやむくみの原因となるため、アレルギー反応を抑えるためにはヒアルロニダーゼを制御することがポイントになるのです。
グリチルリチン酸2Kには、このヒアルロニダーゼの活性化を邪魔する効能が備わっています。アレルギーの原因を根本からシャットアウトできる成分としてはインドメタシンやクロモグリク酸ナトリウムも有名ですが、グリチルリチン酸2Kはそれ以上の阻害効果を持つ成分として知られています。

かゆみやむくみの原因であるヒアルロニダーゼを制御する

刺激を緩和する作用

日常的に化粧品を使用する方にとっては、ピリピリとした皮膚刺激が大敵になることは間違いありません。国内の薬品メーカーの研究によると、グリチルリチン酸2Kを塗布することにより、刺激を緩和させる作用を持つことがわかりました。敏感肌に対処するため、グリチルリチン酸2Kが化粧品に配合されることもあります。

敏感肌に対して刺激を緩和させる作用がある

バリア機能改善の効能に期待できる

グリチルリチン酸2Kには、インボルクリンとトランスグルタミナーゼ1の産生を促進する効果があることが研究の結果として解明されています。この成分は肌のバリア機能を強めるものであることから、グリチルリチン酸2Kを取り入れることでバリア機能改善の効能に期待できます。

肌のバリア機能を強める効能がある

グリチルリチン酸2Kの安全性

グリチルリチン酸2Kは、日本漢方局と医薬部外品原料規格2006の両方に収載されており、さらに医薬部外品有効成分として取り扱われています。使用実績は10年を超えており、重大な肌トラブルは認められないため、安全な成分と評価できます。
ヒト試験も複数回にわたって行われており、いずれのケースでも皮膚刺激や皮膚感作の報告は認められませんでした。とくに5.0%の濃度までは皮膚刺激が皆無であることが確認されており、光毒性に関する危険性を指摘する声もありません。
医薬部外品として取り扱われているため、粘膜に使用せず洗い流すタイプの化粧品の場合、最大配合量は100gあたり0.80gまでと定められています。これは研究結果の濃度5%を大きく下回る基準値であり、この条件を守って生産されている医薬品・化粧品である限り、安全性は保証されています。

グリチルリチン酸2Kを使用する際の注意点

皮膚刺激性についての問題は見受けられませんが、動物試験の結果により、若干の眼刺激性があることがわかっています。症状は軽度の結膜充血程度に収まっていますが、人間、とくに赤ちゃんの目にはなるべく入らないように注意すべきでしょう。

まとめ

グリチルリチン酸2Kは、甘草の根茎から抽出された成分に対して、さらにカリウムを結合させた成分です。強い抗炎症作用に期待できることに加えて、抗アレルギー作用や刺激からの緩和、そしてバリア機能の改善など、実にさまざまな効果をもたらす医薬品・化粧品です。
繰り返し行われたヒト試験の結果により、肌刺激性やアレルギー性を保有していないことがわかっています。日本漢方局と外原規2006の両方に収載された医薬部外品有効成分なので、安全性に疑いの余地はなく、赤ちゃんが触れたとしても何ら問題は起こりません。

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