ジメチコンとは?効果・効能や安全性について解説

ジメチコンとは?効果・効能や安全性について解説

シリコーンオイルとして代表的な存在であるジメチコンは、多くの化粧品に採用されている成分として有名です。しかしネット上には、ジメチコンの安全性を疑うようなコメントや記事も氾濫しています。
ジメチコンは本当に危険な成分なのでしょうか。そこで今回は、安全性についてはもちろんのこと、効果や効能について詳しくご紹介し、赤ちゃんへの悪影響の有無についてわかりやすく解説します。

ジメチコンとは

ジメチコンは、シリコーンオイルとして最も代表的な存在です。オイルに溶けにくく、無色透明という点はジメチコンの共通項となりますが、重合度次第で粘度が大きく変わります。水のようにサラサラしたものから水飴のようにドロドロとしたものもあり、粘度に応じて名称も変化します。
具体的には、平均重合度が7,000以上の場合は「高重合メチルポリシロキサン(2)」、650以上の場合は「高重合メチルポリシロキサン(1)」に分類されます。通常のメチルポリシロキサンと呼ばれる場合は、粘度がとくに低いものと考えれば問題ありません。

ジメチコンはどんな化粧品に含まれている?

ジメチコンはオイルの1種であることから、一般的な化粧水や洗顔料などにはほとんど使用されません。とくに多く使用されるのはメイク用品であり、ファンデーションやコンシーラー、シャンプー、トリートメントといったアイテムに配合される機会が目立ちます。
また、ヘアケアやネイル製品、フェイスマスク、ハンドクリームといった化粧品にもジメチコンが使われることがあります。赤ちゃん用の化粧品としては、化粧水やオイル、パウダー、クリームといったアイテムの一部にジメチコンが配合されている場合があります。

ジメチコンはどんな化粧品に含まれている?

ジメチコンの効果・効能

ジメチコンには保湿などの効果は一切なく、単体で化粧品としての効果を生むことはありません。ただし、さまざまな粘度を持つという特性があることに加え、撥水効果や潤滑性が高いため、多くの化粧品に配合されています。ジメチコンにどんな効果や効能が備わっているのか解説します。

ジメチコンの効果と効能

1.化粧品の感触を改良できる

低粘度のジメチコンを化粧品の一部として使用することにより、そのほかの成分が持つ油分のベトベトした感触を抑えられます。そのままの状態では皮膚の上で伸ばしにくい成分で作られた化粧品の場合、ジメチコンが潤滑油として機能し、使用感を改良する役目を果たします。
揮発性があることもジメチコンの特徴で、液体を蒸発させずに肌に付けるための手助けも行います。そのため、洗い流さないタイプのトリートメント剤などに使われることも目立ちます。油分を均等に行き届かせて、その状態を維持させることが、ジメチコンが多用される理由と言えるでしょう。

2.消泡剤として製品のクオリティを高められる

ジメチコンが持つもう1つの重要な役割が、消泡剤としての作用です。消泡効果、つまり乳化物を作る際に発生しがちな気泡を取り除く作用が備わっているため、製品のクオリティを高められます。貴重な脇役としての役割を果たすこともジメチコンの長所です。

3.肌に皮膜を作り、ツヤを生み出す

ジメチコンは撥水性が高く、そのほかの成分を弾くようにして肌や髪の毛に被膜を作ります。これによってバリア効果を生み出すだけでなく、肌や髪の毛にツヤを生み出す効能を持ちます。使い心地がよくなることに加えて、見た目や機能性を高めるためにもジメチコンは役立っているのです。

ジメチコンの安全性

ジメチコンの安全性

ジメチコンはシリコーンオイルとして代表的な成分です。そのため、シリコーンオイルに関する間違った知識から、ジメチコンが有害な物質であると誤解されることがあります。ネット上でジメチコンの安全性を疑う記事や主張を見かけることもありますが、ジメチコンは安全に使用できる成分と見て間違いありません。
まずジメチコンは、医薬部外品原料規格2006に収載されていることからもわかるように、厚生労働省によって安全性が認められている成分です。潤滑油として数々の化粧品に採用されており、これまでに10年以上の使用実績がありますが、その間に有毒性はまったく認められていません
とくに皮膚刺激性やアレルギーテストにおいては、各研究機関が実施したヒト試験において、いずれの被験者も問題を示さなかったと結論付けられています。眼刺激性については、動物実験でかすかな刺激が認められましたが、これも一過性のものであることがわかっており、安全です。
危惧されるポイントの1つとして「皮膚呼吸を妨げる」というものがあります。確かにジメチコンには被膜効果がありますが、これは皮膚呼吸を妨げるほどの領域には達しません。ジメチコンの使用後も、患部は酸素を取り込み続けることができるため、赤ちゃんの肌にも問題なく使用できます。

ジメチコンの種類

ひとくちにシリコン(ジメチコン)と言っても、用途(グレード)は様々で数百種類あります。
例えば医療用でも数種類に分けられ「医療機器用シリコン」「メディカルインプラントグレードシリコン」「メディカルグレードシリコン」等があり、一般製品向けに「ヘルスケア用、スキンケア用、ドラックデリバリー用」などがあり、建築・防水資材などに使用される工業用まであります。 その他、宇宙空間で使用できる「宇宙グレード」のシリコンもありますよ。
人体の内側から宇宙に至るまで厳しい環境のもとで使われているのは、体内や宇宙空間などの過酷な環境化でも安定しているのがシリコンです、だから安全性と信頼性が高いく、シリコンが誕生してから100年以上経っていますが、未だ代わりになる素材がないほど昔から重宝されています。

★安定している=酸化しない、化学反応もせず別物質(有害物資)に変化しないという事。

化学的に安定で低温から高温の幅広い温度領域で特性の変化が少なく、耐薬品性にもれ、無味・無臭で、高純度の液体や気体の輸送に適し、透明性や弾力性にも優れます。つまり医療現場で活躍する素材が(医療用)シリコンなのです。

ファムズベビーシリーズのエンジェルフォームは肌に保護バリアを作って、保護と保湿を機能を同時に持って、肌ダメージとなる刺激からお肌を守ってくれます。その保護バリアの主成分には、今、記載したようなメディカルグレード(医療用)のジメチコンを使用しているので安全性が高く、小さい赤ちゃんからママ、パパ、お年寄りまで家族みんなで使えます。もちろん敏感肌やアトピーの方まで使えるほど肌にやさしいお守りアイテムなので、1本は持ってた方がオススメです。

ジメチコンを使用する際の注意点

ジメチコンに健康上の注意点は一切ありませんが、シリコーンオイル特有の働きとして、油脂系のオイルとの相性が悪いという事実を注意点として挙げられます。組み合わせて使っても肌にダメージを与えることはありませんが、臭いの原因になる可能性があることには要注意です。
とくに椿やオリーブなどの油を使った製品をジメチコンの上から使用すると、植物の油が酸化することによって、強烈な臭いを伴う場合があります。ジメチコンを配合した化粧品を使用する場合は、その上から多くの美容系オイルを併用しないように意識するとよいでしょう。

まとめ

ジメチコンはネット上などの一部で「有毒性がある」と言われることもありますが、それは単なる噂に過ぎず、ヒト試験の結果、赤ちゃんでも安全に使用できる成分であることがわかっています。油脂系オイルとの相性が悪いという点にだけ注意すれば、とくに大きな問題に見舞われる心配はありません。
ジメチコンには保湿などの効果はありませんが、そのほかの成分の潤滑油として機能することに加え、撥水性が強いため、ツヤを生み出すなどの効能を生み出します。さまざまな化粧品を引き立てる優秀な脇役として、今後も多くの製品に配合されることでしょう。