赤ちゃんが虫歯になってしまう原因とは?対策や避けるべき食べ物もご紹介

赤ちゃんが虫歯になってしまう原因とは?対策や避けるべき食べ物もご紹介

「赤ちゃんを虫歯にさせたくないけど、どのように対策すればよいのかわからない!」と感じる親御さんは多いです。愛情を込めてやっていた行動が、虫歯を進行させていたことはよくあります。そのような事態にならないためには、虫歯予防に関しての正確な知識が必要です。

今回は、赤ちゃんが虫歯になる原因と特徴、虫歯にならないために気をつけることなどを解説します。

赤ちゃんが虫歯なってしまう原因

生まれたばかりの赤ちゃんの口内は、虫歯菌がおらず清潔な状態です。ではなぜ虫歯になってしまうのでしょうか。よくある3つのパターンを紹介します。

虫歯なってしまう原因

お菓子をダラダラと長時間にわたって食べている

お菓子やジュースなどを食べると赤ちゃんは喜ぶのでついつい与えてしまいますよね。ただ、ダラダラと与えすぎるのは禁物です。虫歯になりやすくなるばかりかお菓子依存の可能性も出てきます。時間や回数をあらかじめ決めて与えるようにしましょう。とくにジュースなどは気軽に与えやすいので気をつけてくださいね。

歯磨きをしていない・十分に磨けていない

歯磨きをしないと虫歯になります。これは大人でも赤ちゃんでも同様です。歯磨きを十分にしなければ、口の中に汚れや歯垢が溜まり、虫歯の原因となります。歯磨きをしていない人はもちろん、十分に磨けていない場合も注意が必要です。磨き残しがあれば、歯磨きをやっている効果が十分に得られません。赤ちゃんは自分で歯磨きができませんので、親御さんが優しく細かく時間をかけてやってあげてくださいね。

虫歯菌に感染した

赤ちゃんの虫歯で一番多いとされるのが、感染です。生まれたばかりの赤ちゃんの口内は、虫歯菌は存在せず非常にきれいな状態です。ですが、お父さんやお母さんの口の中にいる虫歯菌に感染することで虫歯になります。下記の3つのパターンで感染が多いです。

虫歯菌に感染する原因

口移しやチュー

可愛い赤ちゃんにチューしたくなるのは自然な感情です。ただこのチューが虫歯菌を感染させてしまうのです。また、食べ物を咀嚼して食べさせたりするときも感染するリスクが高いです。

タオルや歯ブラシの共有

タオルや歯ブラシの共有でも感染します。歯ブラシの共有は近年では減ってきていますが、タオルの共有は今でもあるのではないでしょうか。虫歯菌を防ぐには、一人ひとりのタオルを設ける必要があります。

食器類などの共有

あまり知られていませんが、食器類の共有も感染リスクがあります。食器を使いまわしたりするのはやめましょうね。
なお、生後10ヶ月から31ヶ月はとくに感染しやすい時期です。注意しましょう。

赤ちゃんの虫歯の特徴

では、ここからは赤ちゃんの虫歯の特徴を見ていきましょう。大人の基準で虫歯を考えてしまうと、思いがけないトラブルに発展してしまいます。

虫歯の特徴

進行が早い

歯の表面には、エナメル質という歯を保護してくれる組織があります。赤ちゃんはエナメル質が発達しておらず、抵抗力が弱いため虫歯が進行しやすいのです。さらに、乳歯は永久歯に比べて虫歯の進行が早いのも特徴。1つ虫歯ができればすぐに広がってしまうので、気づいたら数本の虫歯があったケースも往々にしてあります。言葉が通じないため、親御さんが気づいてあげましょうね。

神経を抜く治療をされやすい

歯の表面にあるエナメル質の下には、象牙質という層があり、その下に歯髄(しずい)という神経が通っています。歯髄を保護するために、象牙質やエナメル質があるわけですが、先に述べたように赤ちゃんのエナメル質は非常に弱く、すぐに溶けてしまいます。これは象牙質も同様で、両方が壊されることで神経である歯髄に影響が出てしまうのです。結果的に大人よりもすぐに神経を抜く治療をしないといけなくなります。

今後生えてくる永久歯にも影響がある

虫歯菌は、一度口内に入ると一生住みついてしまう性質があります。つまり、乳歯が虫歯になったということは、永久歯も虫歯になりやすいのです。よく、「乳歯はどうせ抜けるから虫歯になっても大丈夫だよ」といった情報が流れていますが、これは大きな間違いなのです。永久歯が虫歯になると、最後の最後まで虫歯を保有することになります。そのため、乳歯のときから対策が必要です。

赤ちゃんの虫歯を防ぐために気をつけること

赤ちゃんを虫歯にさせないために、まずは歯磨きの習慣をつけましょう。大人は朝と夜しか歯磨きしない人も多いですが、赤ちゃんには何か口にしたら歯磨きするようにしたほうがよいでしょう。最初はお母さんがガーゼなどで拭くところからはじめ、徐々に自分でできるようにさせるとよいです。
なお、前述の「虫歯の原因となること」を避けることも重要です。繰り返すと、スプーンやフォーク、皿、箸などを共有せず、赤ちゃん専用のものを準備すること。タオルなどの直接口にあたるものも共有しないこと。糖分を多く含むものを食べるのは控える、もしくは回数と時間を決めること。お母さんは口移しやチューなどをしないこと。これらのことを守ると、虫歯のリスクはぐっと減らせます。ぜひ実践してください。

赤ちゃんの虫歯を防ぐために避けるべき食べ物・飲み物

虫歯にならないようにするにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、注意すべき食べ物飲み物を紹介します。

避けるべき食べ物・飲み物

炭酸飲料

赤ちゃんが炭酸飲料を飲むことは少ないですが、お父さんやお母さん、兄弟などが飲んでいるのを見て興味を示すかもしれません。炭酸飲料は
糖分が多く

歯を溶かす成分
も入っています。習慣化させないためにも、早めに対策を練りましょう。

スポーツドリンク

スポーツドリンクは健康によさそうに思われがちですが、糖分という面でいうと多くの砂糖が入っています。当然虫歯リスクは上がるため、要注意です。

野菜ジュース

こちらも一見健康そうですが、果糖といわれる果物の糖分が含まれます。飲ませてもいいですが、しっかり歯磨きしましょう。

レモンやみかんなどの柑橘系の食べ物

柑橘類は強い酸が含まれます。酸は歯を溶かす成分であり、虫歯になりやすくさせます。さらに、果糖も含まれているため避けたほうが無難です。

お菓子類

お菓子も糖分が多く含まれます。禁止はしないにしてもしっかり歯磨きしましょう。
このように一見健康そうに感じる野菜ジュースや果物にもリスクがあります。歯磨きをこまめにすることが難しい場合は、お茶や水を飲ませてあげたほうがいいかもしれません。

虫歯になる前に歯医者に行ってもOK

「歯医者さんは、虫歯になってから行くもの」と考えている方は多いのではないでしょうか。ですが、現在では虫歯になる前に予防としていくほうがむしろ一般的です。治療時に感じるほどの痛みは伴わないので、赤ちゃんも怖がらずに診てもらえるでしょう。予防歯科を学び、生涯虫歯ゼロを目指しましょう。

まとめ

赤ちゃんが将来を通して虫歯にならないためには、ご家族の支援は不可欠です。赤ちゃんは虫歯の進行も早く、乳歯が虫歯になれば永久歯も虫歯になりやすくなります。
ぜひ、今回ご紹介した歯磨き習慣の定着、赤ちゃんの口に触れるものをシェアしない、口移しなどをやめる、お菓子をダラダラと食べさせないといったことを実践してみてください。赤ちゃんの頃から実践すれば、効果は大きくなります。