赤ちゃんのハイハイはいつから?時期や練習方法・環境・注意点を解説

赤ちゃんのハイハイはいつから?時期や練習方法・環境・注意点を解説

ハイハイは赤ちゃんの成長を実感できる行動の1つですが、なかなかはじめないと不安に思うママもいます。赤ちゃんのハイハイは、いつ頃からはじまるのでしょうか。
遅いと感じたときの練習方法や環境、注意点などを解説します。

赤ちゃんはいつからハイハイするの?

赤ちゃんの成長には個人差があるので、一概にこの時期に必ずハイハイができるとは言えません。あくまでも一般論ですが、生後8ヶ月頃(出典:ユニ・チャーム)が平均的だと言われています。
しかし、赤ちゃんによっては、早くて4ヶ月頃から遅い場合だと10ヶ月頃からハイハイをはじめることもあります。また、ハイハイを行わない子もいるので、「うちの子はハイハイをしない」と気に病む必要はありません。むしろ、背骨や体幹(たいかん)手足にある筋肉の発達の方が大切になっていきます。

赤ちゃんがハイハイができるようになるまでの過程

赤ちゃんは体の上部から下部にむかって発達していきます。つまり、最初に発育するのは頭や目、首です。目や頭が動かせるようになると首がすわりはじめます。その後、腕や腰、足の発育がはじまっていきます。
具体的には、首がすわってから寝返りやお座りができるようになり、徐々にハイハイがはじまります。ハイハイの次は、つかまり立ち→伝い歩き→歩きはじめとプロセスを踏んでいきます。
しかし、ハイハイをしてから一人座りができるようになる場合や、ハイハイをせずにつかまり立ちをする子もいます。必ずしも順番通りである必要はなく、赤ちゃんの個性や生活環境によって変化することを覚えておきましょう。
一言にハイハイと言っても順番と種類があります。赤ちゃんは、どのような順番でハイハイをしていくのでしょうか。

ずりバイ

うつ伏せの状態から動けずにいた赤ちゃんが、お腹を中心にしてグルグル回るようになります。この不思議な動作のあとに「ずりバイ」がはじまります。
お腹を床につけたままの状態で腕と足の力だけで前に進むのがずりバイです。イメージとしては匍匐前進(ほふくぜんしん)を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。この段階の赤ちゃんは、肩から指にかけての運動神経がうまくつながった状態になります。

ずりバイお腹を床につけたままの状態で腕と足の力だけで前に進む

ハイハイ(四つ這い)

ハイハイは、ずりバイのあとになります。手のひらと膝(ひざ)を使う四つ這いの姿勢で前に進むのがハイハイですが、これは、体を膝(ひざ)や手で支えられるようになった証拠です。
最初はお尻だけでズルズル前に進んだり片膝だけで動いたりしますが、筋肉のバランスが整うとしっかりしてきます。

ハイハイ 手のひらと膝を使う四つ這いの姿勢で前に進む

高這い

ハイハイができるようになると、膝をつけず手のひらと足の裏やつま先だけ床につけて、お尻を高く上げた状態で前に進む赤ちゃんもいます。これを「高這い(たかばい)」と呼び、これができると、あと少しで歩けるようになります。
しかし、この高這い(たかばい)をしない子もいるので、心配はありません。赤ちゃんは、自分に合った方法とタイミングで歩きはじめるようになります。

高這い 手のひらと足の裏を床につけてお尻を高く上げた状態で前に進む

赤ちゃんが普通のハイハイをしないのは変?

四つ這いになって進むのがハイハイのイメージですが、中にはママたちが思っているのとは全然違うスタイルでハイハイをする場合もいます。たとえば、「背ばい」と言われる動作は、床に背中をつけて上を向いた状態で移動することを言います。
また、ずりバイをほとんどしないでハイハイをはじめる子やハイハイを飛ばしてすぐに、つかまり立ちをする子もいます。赤ちゃんの成長は、個人差があるので、あまり気にしないようにしましょう。

シャフリングベイビー(出典:一般社団法人大阪小児科医会)

英語のShuffle(足を引きずって歩く)からきているシャフリングベイビーとは、その名のとおり足の力だけでお座りをしたまま移動する赤ちゃんのことを言います。
シャフリングベイビーには、「立たせようとしても足を曲げたままで地面につけようとしない」「ハイハイをしないでつかまり立ちをはじめる」「歩きはじめが遅くなる」などの傾向があると言われていますが、2歳頃までには歩けるようになります。

赤ちゃんのハイハイが遅いときの練習方法

赤ちゃんがハイハイしないとなると、不安はつきものかもしれません。しかし、ハイハイをしなくても「首すわり」や「お座り」がちゃんとできていれば、あまり気にする必要はなく、無理にさせることはありません。とはいえ、親としては、愛しい我が子のハイハイ姿をぜひ拝んでみたいもの・・・。
そこで、ここでは、ハイハイに興味を持つようにサポートする練習法をいくつかご紹介します。無理に行わず、赤ちゃんが楽しくできる範囲でお試しください。

ハイハイが遅いときの練習方法

四つ這いに慣れさせる

赤ちゃんを四つ這いに慣れさせるところからはじめましょう。うつ伏せになっている赤ちゃんの腰を浮かせて四つ這いの姿勢にしてみます。赤ちゃんは、反射的に手や膝をついて四つ這いの姿勢になり、手足を動かすと前に進むことを理解しはじめます。

マットやおもちゃを使う

おもちゃのついたマットや動くおもちゃ、音や光が出るようなおもちゃで赤ちゃんの興味を引くのもオススメです。ハイハイをしてでも追いかけたくなるようなおもちゃを用意して遊びながらハイハイのトレーニングをしてみましょう。

ママと赤ちゃんハイハイレースを開催

赤ちゃんによっては、ハイハイに興味がない子もいます。そんなときは、ママがハイハイの見本を見せてあげるとよいでしょう。
ママが楽しそうにハイハイをしていると、赤ちゃんも真似をしてハイハイをはじめるかもしれません。ハイハイをしたママが赤ちゃんを先導してハイハイレースを開催すると、赤ちゃんも楽しくハイハイを覚えていきます。

同年代の赤ちゃんと遊ばせる

ママと練習をしても、なかなか上達しない場合は、月齢の近い子と一緒に遊んでみるとよいでしょう。ハイハイをしているお友達を見て真似をはじめる子もいます。赤ちゃんの五感を刺激して動きたいという気持ちを持たせることが大切です。
近くに月例の近い子がいない場合は、子育て支援センターなどを利用するとお友達がたくさんできます。

あわあわ体操を取り入れる(出典:Fam’s 公式)
あわあわ体操協会が推奨している“あわあわたいそう®”もオススメです。あわあわ体操で、腕や背中、肩などの筋力を鍛えることで、ハイハイをしやすくなります。また、ママとマッサージをすることで赤ちゃんを安心させることもできます。
他にも、うつ伏せにした赤ちゃんの足の裏を両手で押すような体操をすると、曲がった膝を伸ばそうと赤ちゃんは足を伸ばします。これを繰り返すうちに前に進めるようになっていきます。股関節の筋肉の発育も期待できるでしょう。
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赤ちゃんがハイハイをはじめたときの注意点

ハイハイをマスターすると、赤ちゃんは視界が広がりいろいろなものに興味を持ち動き回るようになります。ハイハイをはじめるような気配があったら、どんなことに注意をしたらよいのでしょうか。

ハイハイできる環境を整える

好奇心旺盛な赤ちゃんは、何でも口に入れてしまいます。そのため、「そろそろかな」と思ったら部屋の中をきれいに掃除しておきましょう。また、物が落ちていると誤飲につながることもあるので、手の届く場所に物を置かないことも大切です。コンセントやケーブルなども舐めてしまうので、注意が必要です。
また、テーブルや椅子の角に頭をぶつけることもあるので、クッションなどでカバーしておくことや、床にマットを敷いて転んだときの衝撃を和らげられるようにしておきましょう。

柵などで安全対策

ハイハイをはじめた赤ちゃんは、行動範囲が広がります。ママが思ってもいなかった場所に行ってしまったり、玄関までハイハイして転がり落ちてケガをしたりすることも・・・。
家の中には、大人が気づかない危険がいっぱいなので、ハイハイしそうになったら、赤ちゃん目線で危ない場所をチェックして、柵などで落下を防止するような手段を講じることも大切です。

ハイハイをはじめたときの注意点

まとめ

赤ちゃんの動画などを見て、ハイハイなどが遅い場合は、赤ちゃんがちゃんと成長しているのか不安になるのは当然です。どうしても気になる場合は、保健師や医師に相談するとよいでしょう。
しかし、ハイハイは、必ず行うものでもありませんので、無理に行うことは、かえって逆効果です。しないのも個性ととらえ、あたたかい目で赤ちゃんの成長を見守ってあげられたらよいですね。

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