赤ちゃんにたんこぶができた!自宅で様子を見る?すぐに受診する?

赤ちゃんにたんこぶができた!自宅で様子を見る?すぐに受診する?

赤ちゃんの動きが活発になると、ベッドからの転落や歩行中の転倒など、ママパパがドキッとするようなアクシデントが起きやすくなります。ときには頭をぶつけてたんこぶができてしまうこともあるでしょう。赤ちゃんの成長はうれしい反面、心配事が増えてしまいますね。
今回は、赤ちゃんにたんこぶができたときにはどうしたらいいのか、応急処置の方法や受診の目安についてお伝えします。

たんこぶの種類を知ろう

赤ちゃんのたんこぶには、できる場所によっていくつかの種類にわかれます。まずはそれぞれの状態について詳しく確認していきましょう。

皮下血腫(ひかけっしゅ)

多くのたんこぶは、頭皮と頭蓋骨の間の皮下組織に血液が固まってしまう状態のものです。これは皮下血腫と呼ばれ、皮膚が赤い点状に変色し、固くなるもの。1~2週間で自然になくなるのが特徴です。

帽状腱膜下血腫(ぼうじょうけんまくかけっしゅ)

まれに、皮下血腫よりもやわらかいたんこぶができることがあります。これは帽状腱膜下血腫というもので、腱膜と骨膜の間に血液が溜まってできるたんこぶです。溜まった血液は固まらず、皮下血腫よりも広い範囲が腫れるのが特徴です。皮下血腫よりは時間がかかるものの、自然になくなることが多いのですが、あまりにも広範囲にわたって腫れるようであれば、一度受診しておいたほうが安心でしょう。

骨膜下血腫(こうまくかけっしゅ)

これもまれなケースですが、骨膜下血腫というたんこぶもあります。骨膜下血腫は、骨膜と頭蓋骨の間に血液が溜まっている状態で、ぷよぷよとやわらかいのが特徴です。これも基本的には自然になくなるのですが、やはり皮下血腫よりは時間がかかります。骨膜下血腫も、あまり大きいようであれば一度受診しておきましょう。

赤ちゃんにたんこぶができたときの応急処置

では、赤ちゃんにたんこぶができた場合の応急処置をお伝えしていきましょう。まず、たんこぶの部分を、タオルを巻いた保冷剤や冷水で冷やしたタオルなどで冷やします。出血している場合には、先に乾いたタオルなどで強く圧迫して止血しましょう。そして、安静にして、変化がないか様子を見ます。冷やす時間は30分程度。長く冷やしても腫れの引きがよくなるわけではありませんので、30分程度で終了してください。

赤ちゃんにたんこぶができたときの対処法

赤ちゃんにたんこぶができたら、自宅で様子を見るか、受診するか、あるいは早急に受診するかの判断が必要です。では、どのような場合にどんな行動をとればいいのか、見極めのポイントをお伝えしていきましょう。

自宅で様子を見るケース

赤ちゃんを観察して、次のような状態であれば自宅で様子を見てもいいでしょう。

自宅で様子を見るケース

ただし、急な変化が現れることがあるので、しばらくは目を離さないようにしましょう。また、同じケガでも2歳未満では重症化するケースもありますので、とくに注意が必要です。

受診すべきケース

赤ちゃんに次のような症状が現れたら早めに受診してください。目安としては2時間以内。この場合、CT検査が必要なことがありますので、設備の整った脳神経外科などがよいでしょう。

受診すべきケース

早急に受診すべきケース

次のような症状がある場合、一刻を争います。1つでも当てはまる場合にはすぐに救急車を呼んで受診してください。

早急に受診すべきケース

たんこぶに関する言い伝えには注意が必要

たんこぶについては、昔からさまざまな説があります。とくに、おじいちゃんやおばあちゃんと同居しているご家庭では次のようなアドバイスを受けるかもしれませんが、中には注意が必要なものもあります。

頭を打っても元気に泣けば大丈夫

昔は、赤ちゃんが頭を打っても元気に泣けば問題ないと言われることがありました。おそらく、意識があるから大事ではないという意味でしょう。しかし、その場では意識があっても、徐々に症状が現れることがあります。泣いたからと言って安心できるわけではないことを意識しておきましょう。

たんこぶができれば安心

赤ちゃんが頭を打っても、たんこぶができれば安心だという説もありました。もしかすると、出血がないことや、頭蓋骨の外側に血が溜まっている(頭蓋骨内の脳内出血がない)ということで安心という意味なのかもしれません。しかし、たんこぶができた場所や大きさによっては、必ずしも安心できるものではありません。その他の症状が出てこないか、しっかり経過を観察してあげましょう。

まとめ

今回は、赤ちゃんにたんこぶができた場合の応急処置の方法や受診の目安についてお伝えしました。たんこぶができても、多くの場合は自然になくなっていくので大きな心配はいりませんが、あまり大きい場合やその他の症状次第では受診が必要なこともあります。赤ちゃんが活発に動けるようになるほど、ケガのリスクも大きくなりますが、もしものときに慌てないよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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