心配な赤ちゃんのインフルエンザ!リスクや受診する際の注意点を解説

心配な赤ちゃんのインフルエンザ!リスクや受診する際の注意点を解説

毎年、寒い時期になると流行するインフルエンザ。大人でもつらい症状なのに、赤ちゃんがかかってしまったらとても心配ですよね。
そこで今回は、赤ちゃんのインフルエンザについて、リスクや受診する際の注意点、ホームケアのポイントについて解説します。インフルエンザの予防法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんのインフルエンザは合併症のリスクがある

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで発症します。とても強い感染力が特徴で、毎年多くの人が感染しています。
そんなインフルエンザに赤ちゃんがかかってしまうことの最大のリスクは合併症です。インフルエンザだけでも症状が重くてつらいというのに、赤ちゃんは抵抗力が低いので、悪化すると肺炎や気管支炎、中耳炎、熱性けいれんなどの合併症を起こすことがあるのです。その中でも、とくに怖いのが「脳症」。脳症を併発すると、命の危険にさらされることもあります。

新生児でもインフルエンザにかかる?

生後6ヶ月頃までの赤ちゃんは、ママのおなかにいるときにもらった免疫が残っているので病気にかかりにくいと言われていますが、あくまで「かかりにくい」というもの。絶対に病気をしないわけではありませんし、ママが持っていない免疫は赤ちゃんにも移行しませんので、残念ながら新生児でもインフルエンザにかかることはあります。

インフルエンザで小児科を受診する際の注意点

では、インフルエンザかな?というときに小児科を受診する際の注意点をお伝えしていきましょう。

小児科を受診する際の注意点

受診は発症から12時間経過したタイミング

インフルエンザの検査は、専用の診断キットを使って行われます。検査後10~15分ほどで結果がわかるのですが、正確な判定ができるのは発症後12時間以上経過していることが条件。鼻の奥に細い綿棒を入れる検査は、何度も繰り返したくないですよね。1回で正確な判定を得るためには、発症から12時間以上経過してから受診するようにしましょう。

治療薬の服用は発症から48時間以内

インフルエンザは、基本的には自然に治る病気ですが、薬を使うことでつらい期間を短縮できます。そのため、インフルエンザ陽性と診断された場合にはタミフルなどの治療薬が処方されるのですが、効果を得るためには、発症から48時間以内に服用を開始することとされています。つまり、発熱から2日以上様子を見ていると、そのタイミングを逃してしまうということです。

赤ちゃんのインフルエンザが治るまでのホームケア

それでは、インフルエンザと診断された場合のホームケアについて見ていきましょう。処方された薬をしつつ、次のような点に注意してケアしてあげましょう。

治るまでのホームケア

水分補給はしっかりおこなう

熱が出ているときは汗をかくので、水分が失われて脱水症状になりがちです。母乳やミルクだけでは十分な水分補給ができないので、白湯や麦茶、ベビー用イオン飲料、経口補水液などをこまめに飲ませてあげましょう。おしっこの量や回数の減少、唇の乾燥は、いずれも脱水症状の疑いがありますので、よく観察してみてくださいね。
また、この時期は食欲が落ちて母乳やミルクの量が減ることもありますが、欲しがるだけで大丈夫。それよりも、水分補給を意識しておきましょう。

衣服や布団体温を調節する

熱が出ているのは、体がウイルスと戦っている証拠。無理に下げる必要はありませんが、少しでも過ごしやすい環境を整えてあげましょう。とくに、熱の上がり始めは寒さを感じ、熱が上がりきると暑さを感じますので、衣服や布団の枚数で上手に調整してくださいね。

咳や鼻水が出ているときは対処してあげる

咳が苦しそうな場合には、抱き上げてやさしく背中をとんとん叩いてあげると、たんが取れやすくなります。また、鼻水が奥に入り込まないように、タオルを挟み込むなどして少しだけ頭を高くしてあげるのもよいでしょう。鼻水がひどいときには、鼻水の吸入器を使って取ってあげると少し呼吸がラクになりますよ。

赤ちゃんがインフルエンザにかかるのを予防するために

インフルエンザにかかったときの対処を知っておくことも大切ですが、何より大切なのは予防すること。インフルエンザは毎年流行するものですので、ぜひ知っておいてくださいね。

赤ちゃんがインフルエンザにかかるのを予防するために

ウイルスを家に持ち込まない

赤ちゃんは外出する機会も少ないので、ほとんどの場合、インフルエンザウイルスを持ち込むのは家族です。帰宅後のうがい・手洗いは忘れずに!

室温と湿度に注意する

インフルエンザウイルスが好むのは、低温と低湿。そこで、もしインフルエンザウイルスが持ち込まれたとしても、活発に動けない環境を整えておきましょう。 室温20℃前後、湿度60%前後になるように、暖房や加湿器を活用してみてください。洗濯物を部屋干しにするのもおすすめです。

予防接種を受ける

予防接種を受ければ絶対にインフルエンザにかからないというものではありませんが、発症する確率や重症化するリスクを下げられるとされています。赤ちゃんの場合、生後6ヶ月から予防接種を受けられますので、ぜひ家族全員で予防接種を受けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、赤ちゃんがインフルエンザにかかった場合のリスクや受診する際の注意点、ホームケアのポイントについてお伝えしました。まだ抵抗力の低い赤ちゃんにとっては、インフルエンザは避けたいもの。家族全員が協力して予防に取り組んでいきましょう。もし「インフルエンザかな?」と思った場合には、発症から12時間以上経過後に検査を受け、48時間以内にお薬が服用できるように、タイミングを見計らってくださいね。

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