赤ちゃんにげっぷをさせる理由とは?させ方やよくある悩みの対処法を解説
赤ちゃんが授乳したあとの「げっぷ」。助産師さんがさせているのを見ると簡単そうですが、新米のママパパにはなかなかハードルが高いものです。ふにゃふにゃの赤ちゃんを抱っこするにもドキドキの時期ですので当然ですよね。
そこで今回は、赤ちゃんにげっぷをさせる理由や、させ方についてお伝えします。よくある悩みと対処法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
赤ちゃんにげっぷをさせるのはなぜ?
赤ちゃんは、母乳やミルクを飲むとき、同時にたくさんの空気を飲み込んでいます。そのため、そのままにしておくと体を動かしたタイミングで、飲み込んだ空気と一緒に母乳やミルクを吐き出してしまうのです。せっかく飲んだのに吐き出してしまっては、十分な栄養を与えられませんよね。これを避けるために必要なのがげっぷ。飲み込んでしまった空気を先に出してあげることで、ミルクの吐き戻しを防げるのです。
また、飲み込んだ空気がおなかの中にたまっている状態は、赤ちゃんにとっても苦しいものです。そんなときに、げっぷを出すことでスッキリさせてあげるという効果もあります。
なお、哺乳瓶で母乳やミルクを飲むか、乳首から直接母乳を飲むかによって、赤ちゃんが飲み込む空気の量は異なります。哺乳瓶の場合、その構造上どうしても、乳首から母乳を飲むよりも空気を飲み込む量が多くなってしまうのです。とくに新生児期には上手に吸えないことが多く、飲み込む空気の量も多いと思っておきましょう。
赤ちゃんにげっぷをさせる3つの方法とコツ
げっぷをさせるときの姿勢は、いくつかのパターンがあります。ママパパがやりやすく、赤ちゃんに負担がかからなければどの姿勢でもOK。ここでは、3つご紹介していきましょう。
一番多いのは、縦に抱っこした状態でげっぷをさせる方法です。赤ちゃんを縦に抱いたら、肩にもたれかかるように乗せ、片方の手でおしりを支えます。そして、空いているほうの手で赤ちゃんの背中を下から上にさするか、とんとんとやさしく叩いてあげましょう。このとき、胃に入った空気が口に上がってくるようにおなかの空気を押し上げるイメージで、赤ちゃんの首がグラつかないようにすることがポイント。げっぷと一緒に母乳やミルクを吐き戻すことがありますので、肩にタオルなどを乗せてから始めましょう。
太ももの上に赤ちゃんを横向きに座らせたら、片手で首の後ろを支え、もう一方の手で赤ちゃんのあごを持って少し上に傾けます。あごを持つ手にしっかりと赤ちゃんの体重が乗ってから、背中を下から上に向かってさするか、とんとんとやさしく叩いてあげましょう。このときは、赤ちゃんの胃から口を一直線にするイメージで行います。空気の通り道をまっすぐにしてあげることで、げっぷが出やすくなりますよ。
これは、太ももの上に赤ちゃんをうつ伏せで寝かせる方法です。自分の体重で圧迫されることでげっぷが出やすくなりますので、背中を下から上に向かってさするか、とんとんとやさしく叩いてあげましょう。ただし、なかなかげっぷが出ないからといって、赤ちゃんをうつ伏せにしたまま目を離すことがないように十分注意してくださいね。
赤ちゃんのげっぷに関する悩みと対処法
赤ちゃんのげっぷに関する悩みはとても多く、珍しいことではありません。そこで、その中でもとくに多いお悩みと対処法をご紹介しましょう。
A:なかなかげっぷが出ないという悩みはとくに多いようです。この場合、まずは、姿勢を変えて試してみましょう。それでも出ないようであれば、5分を目安に終了して大丈夫です。ただし、その後赤ちゃんの右半身を下にして横向きに寝かせて、しばらく様子を見てあげてください。
もしそのまま寝てしまったとしても慌てる必要はありません。赤ちゃんは、おならをしたり泣いたりすることで、飲み込んだ空気を自然に出していますので、毎回必ず出さなければいけないものではないのです。頭側を少し高くしてあげると空気が出やすくなりますので、とくに苦しそうでなければそのまま寝せてあげましょう。
A:一般的には、げっぷは授乳直後に出させますが、授乳途中でも問題ありません。要は、飲み込んだ空気を出してあげればいいだけですので、前半勢いよく飲んで空気をたくさん飲み込んでいるようであれば、一息ついたときにげっぷさせてあげてもよいでしょう。授乳途中で苦しくなると、急に母乳やミルクの飲みが悪くなることもありますので、げっぷでスッキリさせてあげてくださいね。
A:げっぷをさせるのが苦手なママパパほど、いったいいつまで続ければいいのか不安に感じてしまいますよね。げっぷを卒業する時期には個人差がありますが、生後3~5ヶ月頃が目安とされています。赤ちゃんが空気を飲み込まずに母乳やミルクを上手に飲めるようになればいいわけですので、授乳後の様子を見ながら卒業の時期を見極めていきましょう。
A:基本的に、赤ちゃんが吐くのはよくあることです。これは、赤ちゃんの胃の形が大人と違ってまっすぐだから。さらに、胃の入り口の筋肉が未発達なので、一度胃の中に入ったものでも出やすくなっていることも原因です。吐いたあと、赤ちゃんの機嫌がよければとくに気にすることはないでしょう。
ただし、機嫌が悪い、元気がない、体重が増えない、飲むたびに吐く、勢いよく吐く、うんちの量が少ないなどの場合、何らかの病気が隠れている疑いもあります。一度小児科を受診してみてくださいね。
まとめ
今回は、赤ちゃんにげっぷをさせる理由やげっぷのさせ方、よくあるお悩みと対処法についてお伝えしました。飲み込んだ空気と一緒に母乳やミルクを吐いてしまわないためにも、授乳後のげっぷは必要ですが、毎回必ず出さないといけないというものではありません。必要以上にストレスを感じないよう、上手に乗り越えていってくださいね。