冬場の肌の乾燥や湿疹 皮脂欠乏性湿疹の原因
冬場になると肌が乾燥して粉をふいたり、スネやヒジなどに湿疹ができてしまう方は少なくありません。この症状は、もしかしたらただの肌の乾燥だけではない「皮脂欠乏性湿疹」という病気を発症している可能性があります。今回は、皮脂欠乏性湿疹原因と症状、そして対策方法を紹介します。
皮脂欠乏性湿疹の症状と原因
皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)は、皮膚の乾燥が原因で肌荒れを起こす病気です。普段私たちの肌は、皮脂膜の働きで肌の健康を保っています。しかし、空気の乾燥や体が冷えることで皮脂の分泌量が減ると、皮脂の膜がまばらになって皮膚の乾燥が進みやすくなるのです。症状には、以下の項目が挙げられます。
太ももやスネ、腰や手足に症状が現れやすいのが特徴で、肌が水分不足を起こしていることが主な原因になります。皮脂と同じように肌の水分を保ってその刺激から肌を守っている角質層という部分があるのですが、この部分は非常にデリケートで層の厚さも0.02ミリ程度しかありません。この薄い角質層がダメージを受けると、敏感肌や皮脂欠乏性湿疹などに発展しやすくなってしまうのです。
肌バリアを守る皮脂欠乏性対策
皮脂欠乏性湿疹は、全身のどの部位にも発症する可能性があります。また、生活習慣が原因で肌がダメージを受けてしまうことがあるので注意が必要です。外部からの刺激に負けない肌を作ること、また肌を刺激するものに極力触れないことを心掛け、秋~冬の乾燥から肌を守りましょう。
手は皮脂腺が少ないため、洗剤や水に刺激をされるとすぐに乾燥が始まってしまいます。
洗い物をする際はゴム手袋をするか、肌を保護するバリア製品などを使って直接水が手に触れないようにしましょう。
空気の乾燥している環境は、肌から水分を奪ってしまいます。室内にいる時は加湿器を付け、外出時も湿度が低すぎる時はマスクや手袋をして肌が直接外気に触れないように意識すると良いでしょう。また、暖房を使用しすぎると体内から水分を奪ってしまうので注意が必要です。
入浴の際は、お湯の温度、体の洗い方、入浴時間を意識します。熱すぎるお湯に長時間浸かると、汚れだけでなく必要な皮脂までも落としてしまいます。湯船とシャワーは37~40度程度、入浴時間は30分程度に収めましょう。また体を洗う時は泡立てネットなどで桶一杯に泡を作り、それを手に取って洗ってください。硬い素材などで無理に体をこすると、角質や皮脂まで落としてしまうので注意しましょう。
現在、角質層に浸透してバリア機能を強化してくれる商品も販売しています。水分の逃げやすい入浴後や、お出かけの時は肌の乾燥が進みやすいので、角質層を守り働きを強化してくれるムースなどでケアをしましょう。このムースを塗る前に保湿を行っておくと、肌に水分を留めてくれるのでオススメです。
まとめ
皮脂欠乏性湿疹は、名前を知らないだけで発症してしまっている方は多くいらっしゃいます。しっかりと肌保護して、痛み、かゆみ、湿疹を寄せ付けない秋冬を過ごしましょう!