妊婦がチョコレートを食べるときは注意が必要!食べ過ぎのリスク・目安量を解説

妊婦がチョコレートを食べるときは注意が必要!食べ過ぎのリスク・目安量を解説

甘くておいしいチョコレート。妊娠中にたまったストレスを解消するために、ついついこれまで以上にチョコレートに手が伸びてしまう妊婦さんも多いのではないでしょうか。
でもちょっと気になるのが、「妊娠中にチョコレートを食べても大丈夫なの?」ということ。妊婦さんは食べて良いものに制限が生まれるため、チョコレートは食べても大丈夫なのか心配ですよね。
今回は、妊婦さんがチョコレートを食べても良いのかどうかについて、食べ過ぎによるリスクや食べるときの目安量と一緒に解説します。

妊婦がチョコレートを食べても大丈夫?

妊娠中でもチョコレートを食べて問題はありません。チョコレートに含まれる成分が直接、母体やお腹の中にいる赤ちゃんに悪い影響を与えることはないため、安心して食べてくださいね。
ただし食べ過ぎはNGです。食欲がないからといってチョコレートを主食にしたり、チョコレートだけでなくチョコレートを含むお菓子やケーキ、アイスクリームなどを大量に摂取したりするのは良くありません。
たくさん食べることでさまざまなリスクが生まれることでしょう。

母体やお腹の中にいる赤ちゃんに悪い影響を与えることはない

妊婦がチョコレートを食べ過ぎるリスクとは

妊婦さんがチョコレートを食べることに問題はありませんが、大切なのは食べる量です。過剰摂取によって体に悪い影響をおよぼす可能性が高まります。
どのようなリスクがあるのか、全部で4つ見ていきましょう。

体重増加

まずは体重増加です。
適切な体重管理が必要な妊婦さん。大幅に体重増加をしないように、気を付けなければいけない妊婦さんも少なくないことでしょう。
チョコレートのカロリーは決して低くはありません。ミルクチョコレート1枚のカロリーは280kcalほどです。
おいしくてつい食べ過ぎるとカロリーもたくさん摂取することになり、体重増加にもつながります。

食べ過ぎるとカロリーを多く摂取し体重増加につながる

妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病

妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病も、妊婦さんが気を付けるべきリスクのひとつです。どちらの疾患も母体だけでなく、お腹の中にいる赤ちゃんにも大きな影響を与える可能性があります。
妊娠中は妊娠前と比べて、高血圧や糖尿病にかかりやすい体質。そのためこれまで以上に、体の中に取り入れる食べ物に気を払わなければいけません。
チョコレートは脂質と糖質がたくさん含まれており、過度に摂取することで血糖値がグンと上がります。血糖値の上昇にともなって、妊娠糖尿病を発症するリスクも高まることでしょう。
そして、妊娠糖尿病は妊娠高血圧症候群発症のリスクを高めるため、チョコレートの食べ過ぎは良くないのです。

過度に摂取すると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクを高める

虫歯

3つ目は虫歯です。
チョコレートを食べると、トロッと溶けて口の中いっぱいに広がるため、虫歯になりやすいです。
また妊娠中は唾液量が減少することが原因で、さらに虫歯になりやすい体質となっているため、注意しなければいけません。

妊娠中は唾液量が減少し虫歯になりやすい体質になる

カフェインの過剰摂取

最後はカフェインの過剰摂取です。カフェインには覚醒作用があることから、眠気を覚ましたいときに役立ちます。
しかし過剰摂取によりめまいや興奮、心拍数の増加、不眠症などを引き起こす作用もあるので注意が必要です。また特に妊娠中に過剰に摂取すると早産や死産、赤ちゃんの低体重、発育阻害などにもつながることが分かっています。
ただし適量のチョコレートを食べただけでは、カフェインの過剰摂取にはなりません。日本では妊娠中のカフェイン摂取量に規定はされていませんが、海外では1日あたり200~300mgを上限としているところもあります。

海外でカフェインの摂取は1日あたり200~300mgを上限としている

妊婦がチョコレートを食べるときの目安量

妊婦さんがチョコレートを食べるときは、どのくらいの量を目安にすれば良いのでしょうか。
農林水産省によるとチョコレートやクッキー、ポテトチップスなどの嗜好品は、1日あたり200kcalまでにとどめるようにとされています。
前述したようにミルクチョコレート1枚のカロリーは280kcalほど。だいたい板チョコで、半分から3分の2程度にすると丁度良いですね。
また小分けになっているチョコレートなら、食べる量を調整できるのでおすすめです。

嗜好品は1日あたり200kcalまでにとどめるようにとされている

チョコレートには嬉しい効果もある!

甘いチョコレートにはおいしいこと以外にも、さまざまな嬉しい効果があります。どのような効果があるのかを見ていきましょう。

イライラを静めてリラックスできるようになる

チョコレートの成分でもあるカカオには、精神鎮痛作用があります。イライラした気持ちを静めて、リラックスした気持ちにさせてくれることでしょう。何かとストレスがたまりやすい妊婦さんにピッタリの食べ物です。

便秘の改善に役立ってくれる

カカオには食物繊維が含まれています。腸を刺激して便の量を増やしてくれるので、便秘の改善にも役立ってくれることでしょう。

妊娠高血圧症候群になるリスクが低減する

最後は妊娠高血圧症候群になるリスクが低減することです。
もちろん食べ過ぎは良くありません。しかし適度な量のチョコレート妊娠高血圧症候群のリスクを減らしてくれることが、アメリカのエール大学の研究から分かっています。

まとめ

妊婦さんもチョコレートを食べて問題はありません。リラックス効果や便秘の改善など、妊婦さんにとって嬉しいメリットも得られます。
ただし食べ過ぎはNGです。体重増加や妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病、虫歯などのリスクが向上するため、適量を守って食べるようにしてくださいね。