妊婦になると尿漏れしやすくなるって本当?尿漏れの理由と予防法
妊娠中には、くしゃみをしたときや力を入れたときなど、ちょっとしたタイミングで尿漏れすることがあります。
しかし妊娠中の尿漏れは、決してめずらしいことではないので、恥ずかしがらなくても大丈夫。とは言え、やはりできるだけ防ぎたいですよね。
そこで今回は、妊娠中に尿漏れしやすいのはなぜか、予防法もあわせてご紹介します。妊娠にともなう生理現象として、知っておいてくださいね。
妊婦になると尿漏れしやすいのはなぜ?
まずは、妊娠中に尿漏れしやすいのはなぜか、その理由から見ていきましょう。
妊娠中は、おなかの中の赤ちゃんが成長するにつれ子宮が大きくなるので、膀胱が圧迫されるようになります。膀胱が圧迫されると、くしゃみや咳などで体に力が入ったときに尿が出てしまうというわけです。また、おなかの赤ちゃんが動くことで膀胱が圧迫されることもあります。おなかの赤ちゃんが動くのは、ママにとってとてもうれしいことなので、ちょっと複雑ですね。
妊娠中は、膀胱の収縮力も低下しています。これは、妊娠中に分泌される黄体ホルモンの影響によるもの。膀胱の収縮力が低下すると、おしっこをするときにおなかに力が入るのでいきみがちになりますが、これを繰り返すことで尿漏れが起きやすくなってしまうのです。
妊娠中の尿漏れを予防する方法
妊娠中の尿漏れは、生理現象。起きて当たり前なのですが、普段の意識で、ある程度予防できます。では、その予防法を見ていきましょう。
おなかに力を入れる「いきむおしっこ」ではなく、「自然なおしっこ」を意識してみましょう。力を入れなくていいように、尿意を感じたら我慢しないですぐにトイレに行くようにしてくださいね。
トイレが近くなるからいって水分を控えてしまうのは絶対にNG。逆に、妊娠中は、しっかり水分補給する必要があります。これは、赤ちゃんに血液を送るためにも大切なこと。また、体温が高くなるので喉も渇きやすくなりますよね。そこで大切なのが、こまめな水分補給です。一度に大量の水分を摂るのではなく、少しずつ分けて飲むようにしましょう。
妊婦帯を着用すると、骨盤が支えられるだけでなく、子宮のグラつきが抑えられます。また、膀胱の圧迫も軽くなるのでおすすめですよ。
ケーゲル体操は、骨盤底筋を鍛えるエクササイズ。つまり、尿漏れ予防に効果があります。やり方はとても簡単。次にご紹介する要領で毎日続けてみてください。
これを4~5回繰り返します。最終的には、10秒間キープを10回繰り返すことを目標にしてみてくださいね。
尿漏れのことばかり気にしていては、せっかくのマタニティライフを楽しめませんよね。そこで、おすすめなのが吸水パッド。尿漏れの量や頻度によっては、おりものシートでも代用できます。しかし、長時間つけているとデリケートゾーンがかゆくなったりかぶれたりすることもありますので、自宅にいるときには使わないなど、工夫しながら活用していきましょう。
出産したら尿漏れは治まる?
妊娠中は、赤ちゃんの成長にともなう膀胱の圧迫などが原因で尿漏れが起こりやすくなりますが、出産したら治まるというものでもありません。それは、分娩によって骨盤底筋がたわむことで、子宮や膀胱を支える力が弱くなるため。この状態では、尿道が閉まりにくくなるので尿漏れしやすくなってしまいます。また、分娩によって神経組織がダメージを受けてしまうこともあり、その場合、尿意を感じにくくなったり、おしっこが出にくくなったりすることもあります。
ただし、これらの症状はずっと続くものではなく、骨盤底筋が回復してくればいつの間にか自然と改善されるもの。つまり、出産後3~4ヶ月すれば多くのママは悩みが解消されるということです。ですが、「やっぱり予防したい!」という場合には、ケーゲル体操で骨盤底筋を鍛えるなどのエクササイズを試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、妊娠中に尿漏れしやすい理由や予防法についてお伝えしました。妊娠によって一時的に尿漏れが増えるのは普通ですので、心配することでも恥ずかしがることでもありません。「今はこういう時期だからこうなんだ」というように、原因をしっかりと理解していれば大丈夫!
日頃からトイレを我慢しないこと、いきまないおしっこをすること、こまめに水分補給することなどを意識しつつ、エクササイズを取り入れながら上手に乗り越えていきましょう!