赤ちゃんの予防接種はタイミングが重要!効率よく受ける方法とは

赤ちゃんの予防接種はタイミングが重要!効率よく受ける方法とは

赤ちゃんをさまざまな感染症から守るために欠かせない「予防接種」ですが、生後6ヶ月までの間に推奨される予防接種は、なんと6~7種類15回以上もあります。この回数を無事にクリアするためには、タイミングが大切。
そこで今回は、予防接種の目的や効率よく受ける方法についてお伝えします。予防接種に関するよくある疑問などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんが予防接種を受ける目的とは?

予防接種の目的はVPDの予防です。VPDとは「Vaccine Preventable Disease」の頭文字。つまり、ワクチンで予防が可能な病気という意味です。赤ちゃんの場合は免疫力が低いため、もしも感染症にかかってしまうと重症化しやすく、ときには命の危険にかかわることもあります。そこで、VPDにかかりやすい時期よりも前に免疫をつけておくことが予防接種の目的なのです。

赤ちゃんの予防接種は生後2ヶ月からスタート

予防接種の順番や時期は、日本小児学会の「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」をもとに、各自治体や小児科などで公表しています。これは、赤ちゃんがママのおなかにいるときにもらった免疫が減少する時期感染症にかかりやすくなる月齢、そして感染症にかかった場合に重症化しやすい月齢などを考慮して作成されているものですので、基本的にこのスケジュールに沿って進めていけば問題ありません。
しかし、たとえば百日せき(ひゃくにちせき)の抗体は比較的早い時期に失われてしまうため、百日せきを含む4種混合ワクチンは早めに済ませるなどの優先順位を考える必要があります。医師に相談しながら、生後2ヶ月からスタートできるように準備しておきましょう。

予防接種の順番や時期

同時接種で効率よく受けることがポイント

生後6ヶ月までの間に推奨される予防接種は、6~7種類で15回以上。VPDを予防するためには、効率よく進めていきたいですよね。そこでおすすめしたいのが、同時接種。予防接種の種類によっては、一定の間隔を空けないと受けられないものもありますが、同時接種が可能なものもあります。
「赤ちゃんに同時接種して大丈夫なの?」と不安に思うママパパもいると思いますが、海外では当たり前、国内での同時接種も増加傾向にあります。同時接種には、ついうっかりタイミングを逃してしまうなどのミスが防止できることや通院回数を減らすことなど、ママパパの負担を軽減できるメリットもあります。何より優先したいのは感染症からの予防。かかりつけの小児科で相談してみてくださいね。

同時接種

赤ちゃんの予防接種に関するよくある疑問

ここでは、予防接種に関する疑問について見ていきましょう。

Q1.定期接種と任意接種って何?

予防接種には「定期接種」と「任意接種」がありますが、ここまでお伝えしてきたのは、定期接種のワクチンです。定期接種は国や自治体が赤ちゃんには不可欠なものと判断して推奨するもの。予防接種を受ける側の費用負担はほぼありません。
一方で、任意接種は文字通り任意で受けるもの。現時点では、ロタやおたふくかぜ・インフルエンザが任意接種とされています(ロタは令和2年10月1日から定期接種に変更される予定)。この場合、健康保険が適用されません。自治体によっては一部助成などを行っていることもありますが、基本的には全額自己負担。接種が必要かどうかは、ママパパの判断ということになります。
なお、定期接種であっても、自治体が指定する期間を過ぎてしまうと任意接種となり、自己負担が発生しますので注意してくださいね。

Q2.予防接種を受けられないのはどんなとき?

赤ちゃんが対象の月齢になっても、予防接種を受けられないことがあります。重篤な急性疾患にかかっていることやアナフィラキシーを起こしたことがあるなど、いくつかの条件があるのですが、もっとも身近なのが、明らかに発熱をしている場合。通常は、37.5℃以上の熱があると予防接種を受けられません。
実は、これこそが赤ちゃんの予防接種が予定通りに進まない最大の理由かもしれませんね。スケジュール通りに受けさせたくても、タイミングによっては出直さなければならないこともありますので、ママパパの頭を悩ませる部分だと言えるでしょう。

Q3.副反応が心配…大丈夫なの?

そもそもワクチンは、感染症の原因となる細菌やウイルスの力を弱めたり、無毒化したりしたものです。つまり、予防接種をするということは、弱い細菌やウイルスを体内に送り込むということ。そのため、予防接種の後には、熱が出たり機嫌が悪くなったり、腫れやしこりが現れることがあり、これを副反応と呼びます。ですが、その多くは2~3日あれば落ち着いてくるもの。副反応は一時的な症状ですので、実際に感染症にかかるリスクと比較すれば軽度で済むと考えるようにしましょう。あくまで、重度の副反応は非常にまれです。

まとめ

今回は、予防接種の目的や効率よく受ける方法についてお伝えしました。VPDから赤ちゃんを守るために、予防接種は欠かせないものです。可能な限り、推奨される予防接種をクリアできるように進めていってくださいね。赤ちゃんの急な発熱などで予定が延びてしまうこともありますので、体調がいいときに同時接種する方法も検討してみてください。

このエントリーをはてなブックマークに追加