『共働き子育てしやすい街ランキング』
上位常連!
子育て世帯へサポートが充実している
荒川区
東京23区唯一の公営遊園地『あらかわ遊園』、唯一の都電として区内を走る『都電荒川線(東京さくらトラム)』と、オンリーワンにゆかりのある街・荒川区。昔ながらの下町情緒が今なお残る、都内で2番目に小さい区です。
2022年4月にリニューアルオープンした
「あらかわ遊園」の観覧車
(写真提供:荒川区役所)
クラシックモダン調の車両がSNS映え必至の
「都電荒川線(東京さくらトラム)」
荒川区は、日本経済新聞社が2015年から実施している「自治体の子育て支援制度に関する調査」をもとにした『共働き子育てしやすい街ランキング』で全国1位になるなど、子育て世帯への手厚いサポートで知られています。
毎月1回の「子育て世代包括支援センター連絡会」で、子育て支援課、保健所の保健師、児童相談所(子ども家庭総合センター)、子育て交流サロン、保育コンシェルジュ、児童青少年課のカウンセラー、生涯学習課が集まり、お互いの情報を共有することで、きめ細やかな支援につなげています。
「子育て世代包括支援センター連絡会」の様子
荒川区の妊産婦支援にはどんなものがある?
今回は、荒川区の妊産婦支援(新米パパママ、乳幼児に向けての支援)について、いくつかお話を伺ってきました。ご対応くださったのは荒川区健康部(保健所)健康推進課と荒川区子ども家庭部子育て支援課の皆さんです。
前列左から、
健康推進課長・田久保英世さん
子育て支援担当部長・小堀明美さん
子育て支援専門員・坂田知久佐さん
後列左から、
子育て事業課・大山楓さん
子育て事業課・中西舞花さん
健康推進課・安食千尋さん
ゆりかご面接
荒川区では妊娠届けを出したすべての妊婦さんに『ゆりかご面接』を行っており、面接を受けた方へ特典として5,000円分のカタログギフトも進呈しています。
「健康部(保健所)の窓口にお越しいただくと、助産師・保健師が妊娠、出産、子育てに関する相談をお受けしながら、必要なサポート情報もご提供します。2021年度は、妊娠届出数1,961件に対して、1,513人の方が面接にお越しくださいました。約8割の方が受けてくださった形ですね」(田久保さん)
平日であれば予約なしで面接が受けられるので、妊娠届出を済ませた後にそのまま健康部(保健所)へ出向く方も多いようです。平日に面接が受けられない方のために月1回土曜日・日曜日に面接日を設け(電話予約必要)、対応しています。
「ゆりかご面接」についてはコチラ
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a033/ninshinshussan/ninsampushien/yurikago.html
「ゆりかご面接」で配付されるプランシート(表紙)
プランシート中面には妊娠月数に沿った
サポートなどが明記されています。
ハローベビー学級【NEW!】
『ハローベビー学級』は、初めて出産される妊婦さんとそのご家族を対象に、安心して赤ちゃんを迎えるための準備として、沐浴、お着替え、抱っこ体験、赤ちゃんに起こりやすい事故の防ぎ方、産前産後に受けられる支援などをレクチャーしてくれる講座です。
「これまで『母親学級』『両親学級』として行なっていた講座を、2021年12月から『ハローベビー学級』と改めて実施しています。コロナ対応で短時間かつ沐浴体験を中心としているのが特徴です」(田久保さん)
参加には事前予約が必要ですが、受付開始から1時間ほどで予約枠(1回12組・4回分)がうまってしまうほどの人気だとか。
「現在、コロナの影響もあり、病院では沐浴体験を行なっていないんです。そうしたこともあって、専門家から沐浴を教えてもらえる機会というのが少ないらしくて。『ハローベビー学級』は少人数なので、個別の相談がしやすいというのも大きいのかな、と思います」(安食さん)
予約された方には、東京都助産師会ホームページに掲載されている沐浴動画を視聴してから参加することをおすすめしているそうです。
「ハローベビー学級」についてはコチラ
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a033/ninshinshussan/ninsampushien/r2_hahaoya-gakkyuu.html
新米パパ講座【NEW!】
2022年度から始まった新規事業には『新米パパ講座』もあります。初めて育児をするパパ向けに、先輩パパである男性の心理士が、赤ちゃんはどうして泣くのか、赤ちゃんをあやすテクニック、ママへのNGワード、パタニティブルー(パパの産後うつ)などを講義してくれます。
「コロナ禍の影響もあって、ママだけでなくパパも悩んでいらっしゃる方が多いんです。少しでも育児の不安の解消になればと、赤ちゃんの泣きへの対応・産前産後のメンタルヘルスを含めた講座を新しく始めさせていただきました」(田久保さん)
「講義してくださる島知久さんはご自身も育児をされてきた方で、その経験もふまえながら話してくださるので、自分の子が生まれた後のことをイメージしやすい講座になっていると思います」(安食さん)
2022年6月に実施した第1回では54名のパパやママが参加されたとのこと。皆さん、しっかりメモを取りながら熱心に聞いていらっしゃったそうです。
「新米パパ講座」についてはコチラ
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a033/ninshinshussan/ninsampushien/ryoushin-gakkyuu.html
パパが育児に参加すれば、
ママとの絆も深まります♪
子育てハッピー講座
生後5か月になる赤ちゃんの保護者に向けて、離乳食づくりとお口の発達についてレクチャーする『子育てハッピー講座』を毎月行なっています。おかゆのすりつぶし方や野菜の裏ごしなどを体験できるほか、これから生えてくる歯についての講話もあります。
「健康部(保健所)の栄養士と歯科衛生士による講座です。参加する前には荒川区ホームページに掲載している離乳食動画を視聴していただくようにお願いしています」(安食)
動画は2020年5月に荒川ケーブルテレビで放送された時のものだそうです。
「子育てハッピー講座」についてはコチラ
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a033/kosodate/kosodateshien/happy5months.html
4カ月児健診で配布されるリーフレットが
講座テキストを兼ねています。
産後ケア
育児に慣れていない産後1年未満のママと赤ちゃんが、家族などから十分な支援を受けられない場合に、荒川区指定の病院や助産院で『産後ケア』を受けられます。施設でケアを受ける「宿泊型」および「日帰り型」、助産師が自宅に出向く「訪問型」の3タイプが選べます。
「産後ケアで宿泊・日帰り・訪問の3形態すべてを行なっている自治体って、都内ではあまりないと思います。2021年度は宿泊型を85人、日帰り型を23人、訪問型を377人が利用されました」(小堀さん)
訪問型にくらべて宿泊型や日帰り型の利用が少ないのは、荒川区の特色として、おじいちゃんおばあちゃんが近くに住んでいたり、地域の人が見守ってくれるという下町ならではのコミュニティが残っているからなのだとか。
「現在、宿泊型で6施設、日帰り型で3施設、訪問型(助産師を派遣してくれる施設)が5施設です。産後ケア事業をスタートした2017年は宿泊型のみでしたが、ニーズに応じて日帰り型、訪問型を新設したり、利用対象者や利用期間、利用回数も拡充してきました」(小堀さん)
宿泊型および日帰り型では、母体管理や生活指導、授乳や沐浴の指導などにくわえ、食事も提供されて、しっかり休養することができます。宿泊型は3泊4日まで、日帰り型は4日間まで、訪問型は6回まで利用できるそうです。
「産後ケア」についてはコチラ
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a035/ninshinshussan/ninsampushien/sangokea.html
あらかわベビーステーション
荒川区内には、乳幼児連れの方が授乳やオムツ替えに利用できる『あらかわベビーステーション』が65カ所あります。区役所、区立図書館、ふれあい館(公民館)、保育園、子育て交流サロンなどのほか、銀行やバレエ教室といった民間施設にも設置されています。
「あらかわベビーステーション」についてはコチラ
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a035/ninshinshussan/ninsampushien/babystation.html
あらかわ遊園のオムツ替えスペース
(写真提供:荒川区役所)
あらかわ遊園のミルク用給湯器
(写真提供:荒川区役所)
あらかわ遊園の授乳室
(写真提供:荒川区役所)