妊婦のおならが多く・臭くなる原因と改善法!出ない場合の対処法も紹介

妊婦のおならが多く・臭くなる原因と改善法!出ない場合の対処法も紹介

妊娠するとおならの回数が多くなったり、臭くなったりすることがあり、悩んでいる妊婦さんは少なくありません。主治医に質問したくても何だか恥ずかしくて、躊躇してしまいますよね。
今回は、妊婦のおならが多く・臭くなる原因と改善法を、出ない場合の対処法とあわせてご紹介します。

そもそも、おならはどうして出るの?

おならは妊婦さんに限らず、健康な人なら誰でも出るものです。しかしそもそも、なぜおならは出るのでしょうか。
おならは生理現象のひとつ。口や鼻から飲み込んだ空気や、食べたものを腸内細菌が分解する過程で発生するガスが、おならの正体です。
おならが出るのは生理現象なので仕方のないことですが、腸内環境が乱れていると回数が増えたり、臭くなったりします。

おなら

妊婦のおならが多くなる・臭くなる3つの原因

妊娠すると妊娠前と比べて、おならの回数が多くなったり、臭いが強くなったりすることは珍しいことではありません。主な原因を全部で3つ見ていきましょう。

ホルモンの影響

まずはホルモンの影響です。妊娠すると、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンの分泌量が増えます。
プロゲステロンは妊娠中の排卵を抑制する働きを持つのが特徴です。妊婦さんにとって大切なホルモンですが、同時に腸の動きを鈍くさせる働きも持っています。そのため腸の運動が低下して、お腹の張りやガスの蓄積しやすくなるのです。
また恥骨直腸筋(ちこつちょくちょうきん)と呼ばれる、トイレをがまんする際に働く筋肉の調整が難しくなることで、おならも普段より出やすくなります。

ホルモンの影響で腸の運動が低下しお腹の張りガスが蓄積しやすくなる

便秘

便秘もおならが多くなったり、臭くなったりする原因のひとつですね。
前述したように、ホルモンの影響で腸の運動が低下するだけでなく、運動不足や水分不足、食物繊維などの腸内環境を整える栄養素の摂取不足などが原因となって、妊婦さんは便秘になりがちです。
便秘をすると腸内に便が長期間とどまり、悪玉菌が増えておならの元となるガスをたくさん発生させます。

便秘の原因は運動不足や水分不足食物繊維などの摂取不足

子宮による腸の圧迫

最後は子宮による腸の圧迫です。妊娠をすると子宮が大きくなるため、腸が圧迫されます。圧迫されることで腸の動きが悪くなり、前述した便秘にもつながっていくことでしょう。またちょっと動いただけで子宮が腸を刺激するので、おならが出やすくなるのです。

子宮による腸の圧迫でおならが出やすくなる

妊婦のおならの回数・臭いを改善する7つの方法

生理現象とは分かっていても、できるだけおならの回数や臭いは抑えたいですよね。人前に出るときはなおさらのことでしょう。おならの回数や臭いを改善するためにできる、7つの方法を紹介します。

便秘改善に効果的な食品を摂る

ひとつ目は便秘改善に効果的な食品を摂取することです。
食物繊維は腸にたまった便をやわらく、そして大きくしてくれる優れもの。排便を促してくれるだけでなく、有害物質を排出する働きもあるので臭いおなら対策にもピッタリですね。
豆類やイモ類、きのこ類などの多く含まれています。

豆類、イモ類、きのこ類などの食物繊維は有害物質を排出する働きがある

また腸内環境を整えてくれる乳酸菌を持つヨーグルトキムチや納豆などの発酵食品、そして大腸を刺激してくれる脂肪分を含む食品もおすすめです。
ヨーグルトと一緒に取り入れてほしいのがオリゴ糖です。オリゴ糖は消化されずに腸へ届き、善玉菌のエサとなります。オリゴ糖を食べた善玉菌は数を増やし、さらに便秘の改善に役立ってくれるでしょう。

乳酸菌を持つヨーグルトキムチや納豆などの発酵食品を摂取する

こまめに水分補給をする

こまめに水分補給もしてください。食物繊維やヨーグルトをたくさん摂っていても便秘をしている人の中には、水分摂取量が足りていないケースも少なくありません。
特に妊婦さんは頻尿になるため、水分摂取を控える人もいることでしょう。1日トータルで1.5リットルぐらいは水分を摂るように意識してくださいね。

1日トータルで1.5リットルぐらいは水分を摂る

適度に運動をする

3つ目は適度に運動することです。運動をすると腸の動きが活発になるため、便秘改善に効果があります。
おすすめのメニューがウォーキングです。動きにくい妊婦さんでも、無理なく体を動かせますよ。1日30分くらいからスタートしてみましょう。

無理なく体を動かせるウォーキングを行う

規則正しい生活を送る

規則正しい生活を送ることも意識してください。1日3食摂取するようにして、特に朝食は抜かないようにしましょう。朝食を食べることで腸の動きが活発になります。
朝食を食べたら便意がなくてもトイレに行く習慣をつけてください。次第に排便のリズムが身についてくるはずです。

1日3食摂取し便意がなくてもトイレに行く習慣をつける

おならや便意をがまんしない

おならや便意をがまんしないことが大切ですね。おならや便意を感じてもがまんしてしまうと、さらに腸の動きが悪くなって、おならの原因となる便秘が進んでしまいます。

おならや便意をがまんすると腸の動きが悪くなる

ストレスを溜めない

リラックスをしている間は副交感神経が優位になり、腸の運動も活発になります。なるべくストレスを溜めこまず、リラックスできる時間を作るようにしましょう。
趣味の時間を作る、お風呂につかってゆっくりする、妊娠中の愚痴を友達に聞いてもらうなど、それぞれでストレス発散できる方法を探してみてください。

リラックスをしている間は副交感神経が優位になり腸の運動も活発になる

医師に相談して、薬を処方してもらう

上記で紹介した方法をとっても、どうしてもおならの回数や臭いが気になる場合は医師に相談してみましょう。適切な量の下剤を処方してくれるはずです。

医師に相談し薬を処方してもらう

おならが出ない場合の対処法は?

反対におならが出ない場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。
おならが出ないのも、腸の動きが悪いことが原因です。基本的にはおならの回数や臭いを改善する方法と一緒で、上記で紹介した内容を実践してみましょう。
適度な運動のほか、便意をがまんしないことも大切ですね。冷えが排便トラブルを引き起こしている可能性もあります。冷え性の人は体を温めるように配慮してください。
セルフマッサージはNGです。子宮やお腹の中の赤ちゃんに負担がかかるかもしれません。

まとめ

妊娠中はホルモンバランスの乱れや便秘、大きくなった子宮による腸の圧迫などが原因となって、おならの回数が多くなったり、臭くなったりする人は少なくありません。
便秘改善に効果のある食品を積極的に摂る、こまめに水分補給をする、適度な運動をすることなどで改善につながっていくことでしょう。普段の生活の中から、できる範囲で改善方法に取り組んでみてくださいね。