取材・相談してきました!

第23回は、交通の利便性がよく、
昔ながらの商店街や個性豊かな公園が点在し
“ファミリー世帯が住みやすい街”と好評の
北区を取材してきました。

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「子育てするなら北区が一番!」
を重点目標にかかげ、
新年度からの
「区立小中学校給食費無償」など
特色ある支援を展開

東京都の最北端に位置する北区。隣接する埼玉県との県境には悠々と荒川が流れ、緑あふれる河川敷は区民の憩いの場となっています。
また、区内には山手線、京浜東北線、埼京線などのJR各線や、都営三田線、地下鉄南北線と多くの路線が走り、アクセス至便。温かい下町の風情が残る街並みや、閑静な住宅街が広がり、ファミリー世帯、共働き世帯が暮らしやすい環境です。

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まるでヨーロッパのような風景が広がる浮間公園。区内には、区立公園が70か所

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滝野川公園をはじめ、飛鳥山公園、音無親水公園、清水坂公園など、夏に水遊びができる公園もいっぱい!(画像提供:北区)

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飛鳥山公園では都電やSLの車両が展示され、実際に乗車もできる。乗り物好きの子どもたちに大人気(画像提供:北区)

北区では「子育てするなら北区が一番!」を重点目標に掲げ、さまざまな特色ある取り組みを実施しています。‘23年度からはさらに支援を強化し、区立小中学校の給食費を無償化します。23区内では葛飾区、品川区、台東区も、北区と同じく‘23年度からの「給食費無償化」の方針を示しています。全国でも人口の少ない地域では給食費無償化を実施している自治体があるものの、23区内では初めての試みです。
じつは北区ではいち早く、‘20年から給食費の「第二子半額」「第三子無償化」を実施していました。都内の多くの自治体が、現在も「低所得世帯の無償化」にとどまるなか、先頭を切って、画期的な制度の実施に踏み切った形です。

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子ども未来課長の髙木俊茂さんは「多子世帯の保護者の経済的負担を軽減するため、この制度を開始しました」と話します。
「現在では、物価高騰に伴って学校給食用食材が値上がりし、これまでどおりの給食提供が困難になっています。この状況を踏まえ、‘22年度中の対応として、学校給食費補助制度とは別に学校給食用食材費の一部公費負担も実施しています。さらに‘23年度からは、北区の区立小中学校における学校給食費を完全無償化する方針です」(髙木さん・以下同)

申込件数の上限なし!さまざまな住宅支援制度

子育て世帯への住宅助成制度についても、申込件数の上限を設けず通年で受付けるなど、23区内でも特に充実しています。
子育て世帯の定住化は、子育てしやすい環境の整備にもつながります。また3世代の同居は、子育ての共助の推進や親の介護などの面で、さまざまなメリットがあります。

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~親元近居助成~

親が北区に10年以上住んでおり、子世帯が北区に住宅を取得した場合に、不動産登記にかかった費用の一部を助成。

助成額…20万円(上限)

※住宅の取得にかかる登記に要した費用(消費税を除く)が対象

~三世代住宅建設等助成~

バリアフリーなど、規定の要件を満たす三世代住宅を新築、または改修(リフォーム)する場合に、工事にかかる費用の一部を助成。

助成額

(三世代住宅の新築)

・50万円

・義務教育終了前の子どもが2人以上
 いる場合は60万円

(三世代住宅の改修)

・助成対象費用の1/2
 上限30万円(千円未満切り捨て)

・義務教育終了前の子どもが2人以上
 いる場合は助成対象費用の1/2
 上限40万円(千円未満切り捨て)

~ファミリー世帯転居費用助成~

北区に1年以上居住し、18歳未満の子供を2人以上扶養・同居している世帯が、区内で民間賃貸住宅から、最低居住面積水準以上かつ広い民間賃貸住宅に転居した場合の転居費用を助成。

助成額…上限30万円
   (礼金・仲介手数料の合算額)

※予算の範囲内で1世帯1回限り。

いずれの制度も、助成制度を受けるにあたっては、要件があります。詳しくは区のホームページを参考にしてください。

親元近居助成
三世代住宅助成/新築
三世代住宅助成/改修
ファミリー世帯転居費用助成

完璧じゃなくて大丈夫!
自分らしい“親育ち”を応援

カナダ発祥の子育て支援プログラム「ノーバディズ・パーフェクト・プログラム」を‘08年から実施しています。「完璧な人はいないよ」とのプログラム名のとおり、参加者がお互いに経験やアイデアを分かち合い、自分らしい子育て方法を見つけられるよう、応援していく取り組みです。
対象は0~5歳の子どもをもつ保護者。一方通行になりがちな“講義形式”ではなく、参加者がみなで経験や体験を交換し、交流を重ねて学び合うスタイルを取り入れています。

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「核家族化や都市化による家庭環境の変化から、子育てに不安を感じ、孤立感を深め、ストレスをためている親が増えています。いきいきと自信をもって子育てができる、親育ちへの取り組みの必要性から、このプログラムを取り入れています」
プログラムは10人前後のグループで、
1回2時間、全6回(基本的に週1回、6回連続)で行います。参加者同士で子育てに関する悩みなどテーマを決めて話し合い、研修を受けたファシリテーター(北区では児童館職員)が、進行を手助け。講座のあいだ、参加者の子どもは別室で預かり、親同士でゆっくりと話し合いができる環境が整えられています。土曜日を中心とした、パパだけのプログラムにも参加できます。
参加者からは「大変な思いは自分だけではないと、気持ちが楽になった」「近所に子育て仲間ができた」「違う価値観を持った人の意見が聴けた」などの声が寄せられているそうです。

スマホひとつで入園申し込みまで!便利な子育て応援アプリ

毎日の生活に役立つ子育て情報がひとめでわかる、北区子育てアプリ「きたハピモバイル」を展開しています。‘22年10月にアプリの全面リニューアルを行い、新たに保育園機能を追加。さらに便利になりました。

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~アプリでできること~

◎予防接種スケジュール作成

子どもの生年月日、性別、過去に受診した予防接種などの情報をもとに、つい忘れやすい予防接種のスケジュール(目安)を自動で作成。設定した予防接種の直前に、メールでお知らせする機能も。都合で接種できなかったり、忘れたりといった不測の事態にも、その情報を反映させて新しい予防接種スケジュールに変更が可能。

◎保育園・幼稚園選びや入園手続きの
サポート

区内の保育園・幼稚園などの施設の情報検索や、申請に必要な書類のダウンロード、認可保育園の利用申請、希望園変更などのオンライン申請が可能。‘23年4月入所分からは、アプリから利用調整結果も確認できるように。

◎北区子育てにっこりパスポートの
運用

中学三年生以下の子どもをもつ家庭への経済的支援や、近隣の商店と顔なじみになることによる地域間のつながりなどを目的としている「子育てにっこりパスポート」。‘22年10月時点で239店の協賛店が加盟しており、この協賛店で買い物をすると割引やサービスが受けられるしくみ。アプリではデジタルパスポートを発行しており、協賛店の検索も可能。

◎区からのお知らせや子育て支援情報を随時更新

◎感染症などの情報の確認

◎子育て関連イベントをカレンダーで
チェック

◎区内の子育て情報を「目的別」「年齢別」に検索可能

◎子どもの成長記録を保存

 など

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滝野川西児童館のプレイホール。区内には児童館や子どもセンターが20カ所設置されている(画像提供:北区)

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区立保育園43か所、私立保育園(認可保育園)54か所を設置。このほか地域型保育事業を23か所で展開(画像提供:北区)

北区では保育園待機児童解消への取り組みも積極的に行っています。‘15年には、待機児童の年齢でもっとも多い“1歳児”への対応を強化し、受け入れ児童数を約1000人増やしました。また、1~3歳児の受け入れに特化した「つぼみ保育園」を、区内で5か所展開しています。
「施設職員の研鑽のため、公民合わせて区内保育園の職員誰もが参加可能な講演会や、保育参観の実施も行っています。今後も多様な保育ニーズに対応するとともに、この数年、新型コロナの影響から実施を見送っていた在宅子育て支援活動にも取り組んでまいります」

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取材にご協力いただいた、北区教育委員会事務局子ども未来課の髙木俊茂さんと近藤ゆかりさん

区独自の子育て支援を積極的に展開する北区。「子育てするなら北区がいちばん!」を重点目標とするだけあり子どもにやさしく、また昔ながらの商店街も多く温かい雰囲気で、ファミリー層が暮らしやすい街だと感じました。区では今後も、さらなる子育て支援サービスの充実を図っていく予定です。

※本記事は2023年1月17日時点での情報です。政策の内容は随時見直しを行っており、今後変更になる場合もあります。区のホームページで最新の情報をご確認ください。

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