山手線内側エリアに位置し、
アクセスが便利な文京区
都心の真ん中でありながら緑が多く、子育て世帯も暮らしやすい地域です。また、区内には東京大学やお茶の水女子大学、中央大学など様々な大学のキャンパスや、多くの難関小中高校が点在。都内屈指の文教地区としても知られています。
緑豊かな東京大学のキャンパス。
子どもとふらりお散歩も楽しい
文京区では、新しい子育て支援事業として、今年4月からふたつの大きな取り組みをスタートさせました。そのうちのひとつが「おうち家事・育児サポート事業」です。詳しい内容について、文京区子育て支援課長の篠原さんに教えていただきました。
●「おうち家事・育児サポート事業」スタートのきっかけ
核家族や共働き世帯が増加するなか、文京区では以前から“変化し続ける社会”に対応した子育てサービスの拡充に取り組んできたそう。そんななか、2020年からの新型コロナウイルスの流行も、社会に大きな変化をもたらす出来事のひとつでした。
「区では、長引くコロナ禍による“保護者の孤立”を防ぐことを新たな課題としてきました。これまで取り組んできた保育サービスに加えて、保護者の家事・育児負担の軽減を図るべく、新しいサポート事業を4月よりスタートさせることとなりました」(篠原さん)
バラエティに富んだサポートを
少ない負担で
サポートの対象となるのは、満3歳未満のお子さんを育てる家庭。「おうち家事・育児サポート券」の使用で、区が指定した民間事業者の家事・育児支援を一定の負担で利用できます。
サポートの内容は、炊事、洗濯、掃除などの基本的な家事から、子どもの寝かしつけまで多岐にわたります。利用料金は一般利用よりもかなり低く設定されており、基本的に1時間1000円。特にうれしいのは、年齢が上がるごとに申請できる券に2時間分の無料利用券が付帯されていること。
「初めての人にも気軽にご利用いただけるよう、無料サービスのしくみを取り入れました」(篠原さん)
サポート券で利用できる主なサポート内容
家事支援
・炊事(当日の食事作り、下ごしらえなど)
・洗濯(干す・畳む、アイロンがけなど)
・掃除(掃除機がけ、モップがけなど)
・雑用(収納片づけ、布団干しなど)
・買い物(日用品や食料品)
育児支援
・子どものお世話
(オムツ替え、寝かしつけ、沐浴、ミルク授乳など)
・離乳食づくり
・同行援助
(産後検診や、通院・公的機関の手続きなどへの同行)
・兄姉の養育
(幼稚園・保育園の送迎も可)
※対応可能なサポート範囲は事業者により異なります。
注目すべき点は、このサポート利用は保護者の在宅時に限られること。サポートの時間がそのまま自然と、保護者と経験豊富なサポーターとのふれあいの時間にもなります。ちょっとした悩みや疑問なども相談でき、保護者の孤立を防ぐ防波堤の役目も果たしています。
「食事作りや掃除など、家事支援を中心としたサポートがご好評のようです」と篠原さん。子どもの月齢、年齢が低いほど、保護者の睡眠時間も不規則となり、家事の時間確保が難しくなりがちです。核家族化がすすむなか、最近社会問題となっている「ワンオペ育児」解消にも、このサポート事業が役立っているようです。
●大好評の「メールマガジン」LINE配信スタート
4月から始まったもうひとつの新しい取り組みは、「子育て応援メールマガジン」のLINE配信。文京区では、妊婦や保護者が安心して出産・子育てできるよう、これまでもさまざまな情報をメールマガジンで配信してきました。これが、子育て世帯に大好評。登録者を対象としたアンケートでは、満足度96%を達成しています。
もっと読みやすく、またさらに多くの保護者に情報を届けるべく、NPO法人きずなメール・プロジェクトと協働し、文京区LINE公式アカウントを活用したLINE配信の実現に至りました。
~産前・産後の保護者を対象に、充実した情報をお届け~
「子育て応援メールマガジン」は、妊娠中の家庭を対象とした「産前メール」と、6歳未満のお子さんをお持ちの家庭を対象とした「産後メール」の二種類があります。
「産前メール」では、妊娠週数ごとのおなかの赤ちゃんの様子や、妊婦さんへの食事、生活のアドバイスなどを毎日お届けしています。
「産後メール」では、月齢、年齢ごとの成長の様子から、授乳や離乳食などの子育てアドバイスまで、幅広い情報を定期的に配信。忘れがちな予防接種の時期もお知らせしてくれます。
【画像:文京区提供】
子どもの月齢、年齢に合わせた情報が届く
配信記事は、産婦人科医や小児科医、管理栄養士などの専門家が監修。生活にすぐに役立つ、確かな情報が満載です。また、区の子育てサービスなどの情報も盛りだくさん。受信設定をしている保護者からは「夫婦で情報共有しながら子どもの成長を楽しめた」などの声が聞かれています。
●子どもと一緒にお出かけしよう
文京区では、子どもと保護者が気軽に利用できる施設も充実しています。ママ友・パパ友の交流の場となるのはもちろん、専門指導員が子育ての相談に定期的に応じたり、さまざまなイベントを開催したりと、有効活用されています。
<子育てひろば>
保護者と就学前の乳幼児が一緒に遊べるひろば。西片、汐見、水道、千石、江戸川橋の5か所に設置されています。専門指導員が常勤しており、子育てについての相談もできます。
【画像:文京区提供】
子育てひろば江戸川橋では、
スキンシップ遊びなどの
「親子ふれあい遊び」を毎日開催。
芝生に覆われた園庭や砂場もあります。
<ふれあいいきいきサロン>
おもに、地域密着で子育てを支援する団体が運営。就学前の乳幼児と保護者が楽しく集える場を提供しています。区内に約20ものサロンがあり、読み聞かせ、ワークショップ、ランチ会など、活動内容はさまざまです。
<児童館>
区内に16か所設置。リトミックやベビーマッサージ、手遊びなど、0歳から参加できるプログラムも数多く用意されています。千石児童館には「子育てひろば千石」を併設。
<キッズルーム>
地域で安心して子育てできるよう、満1歳から小学校就学前までのお子さんを一時的に預かる施設。「キッズルーム目白台」「キッズルームシビック」「キッズルームかごまち」と、区内に3か所あります。
【画像:文京区提供】
キッズーム目白台。月曜日から土曜日まで
(祝日、年末年始を除きます。)
の午前8時から午後6時までの間に、
3時間以上8時間以内ご利用できます。
このほかにも、3歳未満の乳幼児を対象とした「地域子育て支援拠点」や「ぴよぴよひろば」なども設置されています。
また、区内には広々とした公園もいっぱい。芝生の多目的広場やわんわん広場、フットサルコートなどの設備が充実した、区内で最大の広さを誇る「目白台運動公園」をはじめ、「教育の森公園」「音羽児童遊園」「六義公園」の3か所では、夏季限定で水遊びが楽しめる「じゃぶじゃぶ池」が利用できます。
詳しくは「文京区子育てガイド2022」をご確認ください。
子育てガイドでは、子育てに関する施設情報はもちろん、保健、医療、福祉の支援制度や相談窓口、おすすめスポットなど、就学前のお子さんをお持ちの保護者に役立つ情報がわかりやすくまとめられています。
https://www.city.bunkyo.lg.jp/kyoiku/kosodate/kosodate/guide.html
新型コロナウイルスの影響で、都心部の人口は減少傾向にあります。文京区でも、コロナ以降は出生率の減少や転出超過が見られるそうです。社会が少子化へむかうなか、区では今後もニーズに応じた子育て支援サービスを安定的に提供し、子どもたちに輝く未来をつないでいきたいとのことでした。
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